直江津駅
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直江津駅(なおえつえき)は、新潟県上越市東町にある東日本旅客鉄道(JR東日本)及び西日本旅客鉄道(JR西日本)の駅。
上越市の海側、直江津地区(旧直江津市)の中心駅である。寝台特急「北陸」の下り(金沢行・運転停車のみ)を除く、ほとんどの列車が停車する。
JR東日本の管轄駅であり、ホーム・駅舎の管理及び駅業務は新潟支社が行っている。鉄道資産の所有区分は、富山寄りにある構内信号機がJR東日本とJR西日本との境界となっている。
目次 |
[編集] 利用可能な鉄道路線
- 東日本旅客鉄道(JR東日本)
- 北越急行
- ほくほく線
- 西日本旅客鉄道(JR西日本)
[編集] 駅構造
- 自由通路を有する橋上駅。みどりの窓口設置の社員配置駅で駅弁も販売されている。駅舎・自由通路は、客船「飛鳥」をモチーフにデザインされている。
- ホームは相対式1面2線、島式2面4線の計3面6線(下記ホーム配置は北から順に)
- 自動改札機が3通路設置されている。尚、Suica及びICOCAは現在サービスエリア外であるため、利用できない。
- 駅舎にはみどりの窓口、券売機の他、売店(NEWDAYSミニ)、待合室、コインロッカー、トイレなどがある。
[編集] 自由通路「あすか通り」
- 自由通路は上越市道直江津駅線となっており、歩行者・自転車が通行可能。バリアフリー対策として南北双方にエレベーターと誘導チャイム、エスカレーター(北口=上下、南口=上りのみ)がそれぞれ設置されている。尚、この自由通路にはデザインに因んで「あすか通り」という愛称が付けられている。
[編集] 立食いそば店
- 駅舎改築前は、各ホームと待合室に立ち食いそば店が設置されていたが、現在は前述の北口側にある1軒のみ。そば、うどんの他、そば・うどんのつゆで中華めんを食べる「和風中華」で知られている。
- また、かつて北口のホテルハイマート奥にあった「塚田そば店」でも同様の形式のそば、うどん、中か(和風中華)を食べることができたが、店は東雲町一丁目(関川沿い、南口より徒歩約5分)に移転新築し、メニューも多様化した。同店は市民から「つかそば」の通称で親しまれている。
[編集] 利用状況
- 1日平均の乗車人員 2,753人(2005年度)
[編集] バス
[編集] 北口側
北口の東側にはバスターミナルがあり、頸城自動車の路線バスが発着している。
- 直江津駅前バスターミナル
- (1b)鵜の浜・柿崎 行
- (1c)佐渡汽船 行
- (2b)百間町・くびき駅行、青野経由 浦川原バスターミナル 行
- (3)春日野経由 医療センター病院前 行、教育大学経由 中央病院 行
- (3b)佐内行、高田本町経由 中央病院 行
- (4)リージョンプラザ・ウイングマーケット経由 高田駅 行
- (5)有間川経由 くわどり湯ったり村 行
駅舎西側のびゅうプラザ前からは、高速バスが発着する。
- 直江津駅前バス停
- (高速)新潟駅万代口 行
一部系統は直江津駅には入らず、県道468号(直江津駅前通り)沿いの直江津駅前通りバス停から発着する。
- 直江津駅前通りバス停
- (1・2)直江津港・鵜の浜・労災病院前 行
- (1)本町経由 高田・新井バスターミナル・中央病院 行
- (2)西城町経由 高田・中央病院 行
[編集] 南口側
南口からも、一部の路線バスが発着する。
- 直江津駅南口バス停
- 労災病院前 行
- (5)有間川経由 能生・東飛山 行
[編集] 駅周辺
[編集] 北口側
駅周辺は直江津地区の中心街で、駅前にはホテルや商店、住宅が立ち並ぶ。駅前通り、安国寺通り(旧国道8号)は、今も雁木造り(雪国仕様のアーケード)の風景をとどめる。
- 新潟県道123号直江津停車場線
- 新潟県道468号大潟上越線
- 新潟県道488号三ツ屋中央線
- ホテルセンチュリーイカヤ
- ホテルハイマート
- イトーヨーカドー直江津店
- 越後五智国分寺
- 十念寺(浜善光寺)
- 直江津海水浴場
- 上越市立水族博物館
- 船見海浜公園
- 直江津港
- 直江津捕虜収容所跡
- 親鸞上人上陸の地(居多ヶ浜)
- 居多神社
- 安寿と厨子王供養碑
- 松尾芭蕉句碑 『文月や 六日も常の 夜には似ず』(出典:奥の細道)
- 上越市立直江津南小学校
- 上越市立直江津中学校
- 新潟県立直江津高等学校
- 上越市立国府小学校
[編集] 南口側
南口周辺は新興住宅地。
[編集] 歴史
- 1886年8月15日 - 官設鉄道・直江津~関山間開業の際に開設。
- 1898年 - 現在地に移転。
- 1899年9月5日 - 北越鉄道・春日新田~直江津間が延伸開業。
- 1911年7月1日 - 北陸線・名立~直江津間が開通。
- 1930年4月1日 - 信越本線貨物支線・直江津~直江津港間が開業。
- 1940年 - 三角屋根を持つ山小屋風の駅舎に改築(先代駅舎)。
- 1945年12月9日 - 直江津駅リンチ殺人事件発生(この犯人は一旦逮捕されたものの逃走し、今なお捕まっていない)。これを機に鉄道公安職員制度が生まれる。
- 1959年9月1日 - 信越本線貨物支線・直江津~直江津港間が廃止。
- 1966年8月24日 - 信越本線・長野~直江津~宮内間が電化。
- 1969年9月29日 - 北陸本線・糸魚川~直江津間が新ルートに切り替わり、複線化・電化。
- 1973年9月18日 - 信越本線・直江津~黒井間が複線化。
- 1987年4月1日 - 国鉄分割民営化に伴い、信越本線はJR東日本、北陸本線はJR西日本に継承。駅業務はJR東日本に継承。
- 1997年3月22日 - 北越急行ほくほく線・六日町~犀潟間が全線開業により、乗り入れ開始。
- 2000年4月7日 - 現駅舎が完成、自由通路の供用を開始。
- 2005年12月1日 - 自動改札機導入。
- 2006年3月31日 - 貨物取り扱いを廃止。
[編集] 駅弁
直江津駅の駅弁を製造しているのは、北口駅前にあるホテルセンチュリーイカヤ、ホテルハイマートの2軒。それぞれ、アイディアを凝らして競い合っている。
- おらとこのご馳走め鱚(9~11月)
- お弁当鱈(12~2月)
- かにずし
- さけめし
- するてん
- とりめし
- 磯の漁火
- 磯釜めし
- 越後の四季
- 押し寿し弁当越後の小昼
- 魚焼
- 謙信公お立ち飯
- 鮭の押寿司
- 春よ恋(3~5月)
- 親子にしん
- 鱈めし
- 浜やきめし
[編集] 隣の駅
- 西日本旅客鉄道(JR西日本)
- 北陸本線
- 谷浜駅 - 直江津駅
[編集] 記念スタンプ
[編集] その他
- 1900年に大和田建樹が作詞した『鉄道唱歌』第4集北陸編では、33番で「港にぎわう直江津に 着きて見そむる海のかお 山のみなれし目には又 沖の白帆ぞ珍しき」と直江津を歌っており、東京から高崎線・信越本線とずっと平野や山中を走って来たことから、日本海側に到達して海を眺めた時の感嘆がいかに大きいかを述べている。
- 作者菊池直恵、案内人横見浩彦の漫画『鉄子の旅』では、第33旅(5巻収録)で横見が「直江津」と「直恵」(なおえ)を掛けて、「ナオエツ、ナオエツ、キクチナオエツ。」と発言する場面が出てくる。2話先の第35旅では、ホリプロの豊岡真澄がそれを面白がる場面もある。