筒石駅
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筒石駅(つついしえき)は、新潟県糸魚川市大字仙納字大谷928にある西日本旅客鉄道(JR西日本)北陸本線の駅。ホームが地下にある駅である。
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[編集] 駅構造
駅舎は地上にあり、上下線のホームは全長11,353mの頸城トンネル内にある。トンネル内のホームは相対式2面2線だがトンネルの断面積を小さくする為二つのホームは互い違いに設置されており上りホームは下りホームの直江津寄りにある。
駅舎の改札口からホームへは階段で行く。上りホームへ行くものと下りホームへ行くものが途中で分岐しており改札から下りホームまで290段176m、同じく上りホームまで280段212mである。駅舎とホームとの高低差は40m。
頚城トンネル内部にあるため列車が通過するときなどホームには非常に強い風が吹く。このためホームと通路とは頑丈な扉でしっかりとさえぎられており待合所もこの扉の手前にある。一日の利用客数は100人前後だが、ホームがトンネル内にある特殊な構造となっていることから、危険防止のために「ジェイアール西日本金沢メンテック」の委託駅員5名が交替で常駐し、窓口業務のほか列車到着ごとにホームでの安全確認も行っている。
観光目的で来た人には、待ち時間の間で駅員が資料を配り、筒石駅について説明してくれることがある。「赤い青春18きっぷ」(常備券・ナマ券と言われる非マルス券)を販売している駅としてはJR東日本管内から最も近い部類に属するので、シーズンになると切符を求めに来る客も多い。
[編集] 駅周辺
駅舎からしばらく曲がりくねった坂道を登ると数戸の人家がある。そこから北東方向に300メートルほど、起伏のある道を行くと北陸自動車道の高架をくぐったあたりで眼下には海が見えるようになる。そこからさらに北東方向へ下り坂を500メートルほど行った海辺に筒石の集落が開けており昭和44年9月の移転前はここに筒石駅があった。
筒石の集落には小学校、中学校や郵便局がある。また筒石の海辺には国道8号が走っている。
- 筒石漁港
- 筒石郵便局
- 糸魚川市立磯部小学校
- 糸魚川市立磯部中学校
[編集] 歴史
この駅は大正元年(1912年)12月16日、富山東線の名立駅から糸魚川駅までの開通に伴い開業した。大正2年(1913年)4月1日には青海駅と糸魚川駅との間の開通を以って米原駅から直江津駅までが全通しこの区間が北陸本線とされたのでこの駅は北陸本線に属すようになった。また昭和44年(1969年)10月1日には北陸本線の複線電化に伴い筒石駅は現在地に移転した。
その後この駅は昭和62年(1987年)4月1日、国鉄の分割民営化により西日本旅客鉄道の駅となって現在に至っている。
[編集] 年表
- 1912年(大正元年)12月16日 - 富山東線の名立駅から糸魚川駅までの開通に伴い開業。
- 1913年(大正2年)4月1日 - 米原駅から直江津駅までが全通、北陸本線となる。
- 1969年(昭和44年)10月1日 - 北陸本線の複線電化に伴い、現在地に移転。
- 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄の分割民営化により西日本旅客鉄道の駅となる。