Kanon (ゲーム)
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Kanon | |
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プラットフォーム | Windows95/98(CD版) Windows98/Me/2000/XP(DVD-ROM版) ドリームキャスト プレイステーション2 プレイステーション・ポータブル |
発売元 | Key/ビジュアルアーツ(PC) NECインターチャネル(DC/PS2) プロトタイプ(PSP) |
発売日 | 1999年6月4日(PC18禁) 2000年1月7日(PC全年齢) 2000年9月14日(DC) 2002年2月28日(PS2) 2004年11月26日(PC18禁DVD-ROM版) 2004年12月22日(PS2廉価版) 2005年1月28日(PC全年齢DVD-ROM版) 2007年2月1日(PSP版) |
ジャンル | 恋愛アドベンチャーゲーム |
レイティング | 18禁(PC18禁の2版) 全年齢対象(PC18禁/PS2廉価版を除く) CERO12(PS2廉価版) |
名前変更 | 可 |
エンディング数 | |
セーブファイル数 | |
画面サイズ | 640×480 16bit |
BGM再生方式 | CD-DA(CD-ROM版) |
キャラクターボイス | なし(PC) フルボイス(コンシューマ版) |
CGモード | あり |
音楽モード | あり |
回想モード | なし |
メッセージスキップ | あり |
オートモード | なし |
Kanon(カノン)は、ゲームブランドKeyが制作した第1作目の恋愛アドベンチャーゲーム、およびそれを原作としてメディアミックス的展開がなされたアニメやコミックなどの作品群のことをいう。
目次 |
[編集] 概要
Kanonは、18禁の恋愛アドベンチャーゲーム。1999年6月4日に発売された。
その後、2000年にKeyより全年齢対象版、NECインターチャネルよりドリームキャスト版が発売されている。2002年2月28日にはプレイステーション2版が発売された。2004年11月26日には再びKeyより全年齢版で追加されたイベントやCG等を追加した18禁DVD-ROM版が「Kanon Standard Edition」の名称で発売され、同年12月22日にはプレイステーション2版(CEROレーティング12歳以上対象)も廉価版として発売された。PC全年齢対象版もKeyよりDVD化され、「Kanon Standard Edition 全年齢対象版」の名前で2005年1月28日に発売された。さらに2007年2月1日には、PSP版(CERO審査中)が発売予定である。
また、2002年、2006年の2度TVアニメ化されている。2002年放送のアニメ版第1作は、東映アニメーションの制作で、フジテレビ・関西テレビなどで放送され、2004年にはTVアニメ版のDVD-BOXも発売された。また、2006年には、TVアニメ版AIRの制作で好評を得た京都アニメーションによってアニメ版第2作が制作され、BS-iにて放送開始されている。
その他、大規模なメディアミックス的展開もなされた。小説は、清水マリコ著によってパラダイムより、各ヒロイン毎に「雪の少女(名雪)」・「笑顔の向こう側に(栞)」・「少女の檻(舞)」・「the fox and the grapes(真琴)」・「日溜りの街(あゆ)」の全5巻が刊行された。漫画は、森嶋プチ画でメディアワークスより全2巻が刊行された。
また、ゲームを原作とする漫画、小説、さらに原作で描かれていなかった部分を独自に描いたドラマCDなども多数発売された。シナリオライターの一人である久弥直樹が、同人活動で出版した、非公式のアナザーストーリーもある。
[編集] ストーリー
家庭の事情により北国の町にある従姉妹の少女の家に居候する事になった少年と、その町で出会う少女たちとの恋愛物語。彼女たちの背景とそれにかかわる物語が重視された内容であった。
多くのファンから、シナリオに泣ける、感動するといった絶大な評価が与えられ、これを期に、ゲームに「泣き」「感動」の要素を取り入れた、いわゆる「泣きゲー」と呼ばれるジャンルの流行をもたらし、以後のこの種のゲームに多大な影響を与えた。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
[編集] 登場キャラクター
PC版は声が収録されていないため、声優はPC版以外のキャスティングを記載している。
- 相沢祐一(あいざわ ゆういち)- 声:私市淳(TVアニメ(第1作)・CDドラマ)/ 杉田智和(TVアニメ(第2作)・PSP版ゲーム)/ 少年時代の祐一:安田美和(TVアニメ・CDドラマ)
- 主人公(名前はデフォルトのもので、変更が可能)。
- 少年時代の避暑や冬休みに物語の舞台である「雪の街」を度々訪れていたが、ここ数年は街を訪れなくなった。しかし、両親の海外赴任に伴い、7年ぶりに再び「雪の街」を訪れ、母親の妹である水瀬秋子とその娘の名雪の家に居候することになる。何故か「雪の街」での記憶をほとんど覚えていない。
- 月宮あゆ(つきみや あゆ)- 声:堀江由衣
- 「うぐぅ」が口癖の、「雪の街」で出会う女の子。以前「雪の街」で祐一と会ったことがあり、祐一が再びこの街に来たことで、7年ぶりの再会を果たす。祐一とは別の学校に通っているらしいが、平日でも街をうろうろしている事がある。一人称は「ボク」。髪は肩までで真っ赤なカチューシャを付けており、ミトンの手袋と羽の生えたリュックサックを愛用している。たいやきが大好きで、たいやき屋でよく食い逃げをしているが、その際によく祐一とぶつかることが多い。夜の暗がり・幽霊・お化け・ホラーの類が大の苦手。元気でよく笑いよく転倒しよく泣くドジっ娘。そのせいでよく祐一にからかわれている。街でよく探し物をしているが、本人もその探し物が何だったのか覚えていない。
- 水瀬名雪(みなせ なゆき)- 声:國府田マリ子
- 祐一の従姉妹で水瀬秋子の娘。母一人によって育てられてきた。おっとりのんびりした性格だが、一途で芯の強い一面もある。語尾に「だよ」をつけて話す。非常に朝が弱く、目覚し時計を何十個使っても起きない。料理が上手で、昔は学校に弁当を作って持ってきていたこともあったが、余りの朝の弱さのため断念している。母手作りのイチゴジャムと商店街の百花屋のイチゴサンデーが大好物。また大の猫好きだが重度の猫アレルギーをもつ。他にもカエルが好きで、カエル柄のパジャマやカエルのぬいぐるみの『けろぴー』を大事にしている。のほほんとした外見とは裏腹に、陸上部部長という意外な一面もあり、長距離走が得意。
- 川澄舞(かわすみ まい)- 声:田村ゆかり
- 祐一の上級生。剣を持ち、深夜の学校でたったひとり「魔物」と呼ばれているものと対峙している。極端な無口とひとりぼっちの闘い、そして深夜学校への忍び込みと「魔物」との戦いの傷跡でガラスが割れた責任を舞が背負っているため、周囲からは不良・問題児として白眼視されているが、彼女の真の優しさを知っている倉田佐祐理は親友として付き合っている。そのため、佐祐理に対して何かをすると怒る場面もある。牛丼は「嫌いじゃない」(彼女にとって「嫌いじゃない」は好きと同義)。祐一によって、一時的に肯定を「はちみつくまさん」、否定を「ぽんぽこたぬきさん」と言うようになった。
- 美坂栞(みさか しおり)- 声:小西寛子(DC・PS2版ゲーム)/ 佐藤朱(TVアニメ・CDドラマ)
- 祐一の下級生で、美坂香里の妹。祐一とあゆが商店街の外れにいたときに偶然出会った少女。好物はアイスクリームで、真冬の雪国に於いてもバニラアイスを平気で食べる。逆にカレーを食べることができない。辛いものを「人類の敵」とまでいうほど嫌いな為である。口癖は「そういうこと言う人、嫌いです」。幼い頃から体が弱く、現在も学校を長期欠席している。だが、普段着のまま学校に忍び込んでいる場面もある。趣味でスケッチをするが、人物画は苦手。また、もぐら叩きなどをやっても一回も叩けないなど反応速度が非常に鈍い。
- 沢渡真琴(さわたり まこと)- 声:飯塚雅弓
- 突然祐一の前に現れ、過去の恨みを晴らすと言って襲いかかった身元不明の少女。記憶喪失で、自分の名前が「沢渡真琴」だという事しか思い出せていない。「あぅーっ」が口癖。理由は思い出せないが何故か祐一を憎んでおり、つきまとった挙句水瀬家に居候することになる。祐一の寝込みを襲い攻撃を繰り返すが返り討ちに合うのが常である。好物は肉まん。漫画を読み出すと没頭する。後に猫の「ぴろ」を拾うことになる。
- 倉田佐祐理(くらた さゆり)- 声:川上とも子
- 舞の親友で「あははーっ」が口癖のお嬢様。舞とは対照的にいつも笑顔で人当たりがよく社交的。時に祐一をハラハラさせるほどの胆力とツッコミをみせる。料理上手で舞のお弁当係を自認する。快活だが物腰が非常に丁寧で、後輩である祐一に対しても「さん」付けする。また舞以外の人間に対しては常に丁寧語で、自分のことも「佐祐理」と名前で呼ぶ。
- 水瀬秋子(みなせ あきこ)- 声:皆口裕子
- 祐一の叔母で、名雪の母。性格は穏やかで寛大、聡明にして豪胆。普通なら頼みにくいことでも「了承」の一言で何でも1秒で引き受けてくれる。年齢・職業不明で、娘の名雪ですら知らない。高校生の娘がいるとは思えないほど若々しく、幼少の頃から母一人で名雪を育てる。料理の腕は天才的で、彼女のイチゴジャムは名雪は大好物である。だが時に独創的な味のジャムを作ることがあり、見た目は美味しそうなオレンジ色だが、祐一や名雪にも材料がわからないものである上に、娘の名雪ですら敵前逃亡し、香里もジャムのことを思い出すと黙り込んでしまうというとんでもない代物である。ちなみに秋子本人は「美味しい」と言う。
- 美坂香里(みさか かおり)- 声:川澄綾子
- 名雪の親友で祐一のクラスメイト。クールな性格でツッコミ役で学級委員を務める学年一の秀才。名雪の物真似をするなどお茶目な一面もある。美坂栞と同姓だが、自分には妹はいないと言い切っている。
- 天野美汐(あまの みしお)- 声:坂本真綾
- 祐一の下級生。孤独な学園生活をおくっている。
- 北川潤(きたがわ じゅん)- 声:関智一
- 祐一のクラスメート。ムードメーカーで突っ込み的存在。女性受けしそうな性格に見えるが恋愛は奥手。主人公相沢祐一の同級生であり、祐一のすぐ後ろの席に座っている。Kanon作中では「北川」という姓しか出てこず、「潤」という名はKanon発売後約半年ほどが経過して雑誌媒体等で初めて公表された。原画担当樋上いたるによると、元々Keyマスコットキャラの麻宮姫里・麻宮空の兄という設定でデザインされた。
- 久瀬(くぜ)- 声:神谷浩史
- 生徒会長。学校の風紀を乱す者を嫌う生徒会長を地で行く性格。舞を目の敵にする一方、佐祐理に対しては取り込みを謀る。
[編集] 主題歌・音楽
[編集] ゲーム・TVアニメ(第2作)
- オープニングテーマ 『Last regrets』
- 作詞 / 作曲:麻枝准(Key)、編曲:高瀬一矢(I've)、歌:彩菜
- エンディングテーマ 『風の辿り着く場所』
- 作詞:麻枝准(Key)、作曲:折戸伸治、編曲:高瀬一矢(I've)、歌:彩菜
[編集] TVアニメ(第1作)
- オープニングテーマ 『florescence』
- 作詞:こさかなおみ、作曲:上野浩司、編曲:神津裕之、歌:藤原美穂
- エンディングテーマ 『flower』
- 作詞:こさかなおみ、作曲:鎌田雅人、編曲:神津裕之、歌:藤原美穂
[編集] 製作スタッフ
[編集] ゲーム
[編集] TVアニメ(第1作)
- 企画:東伊里弥(東映アニメーション)、沢渡和隆(東映アニメーション)、及川武(ムービック)、川上大輔(フジテレビ)
- プロデューサー:横田守(スタジオライン)
- 原作:Key / Visual Art's
- キャラクター原案:樋上いたる(Visual Art's)
- チーフディレクター:伊藤尚往
- シリーズ構成:山口亮太、中村誠
- 音楽:神津裕之
- 原曲:折戸伸治 with Key(Visual Art's)、OdiakeS
- 製作担当:目黒宏、松坂一光
- キャラクターデザイン・総作画監督:大西陽一
- 美術デザイン:さわだえいこ
- 制作協力:東映
- 制作:東映アニメーション、ムービック、フジテレビ
[編集] TVアニメ(第2作)
- 原作:Key、Visual Art's
- 監督:石原立也
- シリーズ構成・脚本:志茂文彦
- キャラクター原案:樋上いたる
- キャラクターデザイン・総作画監督:池田和美
- 美術監督:篠原睦雄
- 色彩設定:竹田明代
- 撮影監督:中上竜太
- 編集:坂本雅紀
- 音響監督:鶴岡陽太
- 音楽:折戸伸治、麻枝准、OdiakeS
- 設定:高橋博行
- アシスタントプロデューサー:金庭こず恵、大橋永晴、塚田恵
- プロデューサー:中山佳久、中村伸一、太布尚弘、八田陽子
- アニメーション制作:京都アニメーション
- 製作:百花屋(TBS、ポニーキャニオン、ムービック、京都アニメーション)
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
フジテレビ 木曜26時後半枠 | ||
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前番組 | Kanon(アニメ第1作) | 次番組 |
HELLSING | 藍より青し | |
BS-i 木曜25:00枠 | ||
ああっ女神さまっ それぞれの翼 | Kanon(アニメ第2作) | - |
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