星のカービィ 鏡の大迷宮
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星のカービィ 鏡の大迷宮 | |
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ジャンル | アクションゲーム |
対応機種 | ゲームボーイアドバンス |
開発元 | HAL研究所 |
発売元 | 任天堂 |
人数 | 1~4人 |
メディア | 128Mbitロムカセット バッテリーバックアップ搭載 |
発売日 | 2004年4月15日 |
『星のカービィ 鏡の大迷宮』(ほしのカービィ かがみのだいめいきゅう)は、2004年4月15日にゲームボーイアドバンス用ソフトとして任天堂より発売されたアクションゲーム。開発元はHAL研究所。『星のカービィ』の第8作目にあたる。
『星のカービィ 夢の泉デラックス』のシステムを基本として制作された。複数人によるプレイや、サブゲームなども踏襲されている。
目次 |
[編集] ストーリー
プププランドの空の上にある鏡の国を舞台としたストーリー。突然鏡の国が大暴走し、メタナイトが救出に行くが鏡の国のメタナイトに倒され、更にカービィを4人に斬り分けてしまい逃げていく。4人のカービィはそのメタナイトの後を追い、鏡の国を救出しに行く。
[編集] 概要
- ディメンションミラーの破片を求めに巨大な迷宮を冒険するアクションゲーム。いままでのシリーズのように各レベルごとのステージで区切られておらず、セントラルサークルを基点として全てつながっている。『星のカービィ スーパーデラックス』の『洞窟大作戦』の形式に近いが、ゴールはあり、そこに辿り着くとセントラルサークルへと戻る。
- 携帯電話(携帯通信機)を用いて他の場所にいるカービィに助けを求めることが出来る。携帯電話を1回使うごとに最大3まである電池を1消費し、それがなくなると助けは呼べなくなってしまう。だが、電池が無くてもワープスターを呼んでセントラルサークルへ帰ることは可能。電池はダンジョン内で拾える。
- この作品も、『星のカービィ 夢の泉の物語』などと同様に各エリアの頭文字が同一(ディメンションミラーを除く)になっている。
[編集] エリア
このゲームの舞台となる鏡の国は全9エリア+αに分かれており、エリア1を除く各エリアにいる8体のボスを倒すことが目的。どのボスから攻略するかは完全に自由で、いきなりエリア9のボスから倒すこともできる。
- 迷宮入り口ステージ
- ゲーム新規開始時にのみ行ける、チュートリアル的ステージ。がんばり吸い込みや仲間を呼ぶ等、今作で初登場した基本的なアクションを自然と身に付けられる。
- セントラルサークル
- 各エリアへのワープミラーとディメンションミラーが置かれた、冒険の拠点となるステージ。入り口ステージをクリアしたデータは、自動的にここから開始される。最初はレインボールート右部分にしか行けないが、各エリアの要所にある大スイッチを押すとミラーが出現する。全てのミラーを出現させると能力おためし部屋が出現する。通常このエリアにUFOの能力を持ち込む事は不可能だが、たまに持ち込んでいるCPUがいる。
- エリア1 RAINBOW ROUTE 環状線
- セントラルサークルを囲む環状線。最初から行けるエリアで、隣接するエリアによってさまざまな地形が混在している。ボスはいない。場所によって難易度が変わる。
- エリア2 MOONLIGHT MANSION 建造物
- 必然的に最初に足を踏み入れることとなるエリア。レインボールートの右側に位置する。エリア一つが大きな建造物で、難易度は比較的低め。ボスはキングゴーレムで、歴代シリーズ恒例のウィスピーウッズと攻撃方法はほぼ同じ。
- エリア3 CABBAGE CAVERN 洞窟
- レインボールート下部にある巨大な洞窟。一方通行が多く、迷路のように入り組んでおり難易度は高め。ボスはモーリィ。
- エリア4 MUSTARD MOUNTAIN 火山
- レインボールート上部に位置する火山エリア。入り口がいくつかあり、一度入ったら頂上までほぼ一方通行。難易度はあまり高くない。ボスはクラッコ。
- エリア5 CARROT CASTLE 城
- レインボールートの左側に位置する、巨大な城とその庭園。建造物としてはムーンライトマンションより広く、一方通行が多い。ボスはメガタイタンとタイタンヘッド。難易度は普通くらい。
- エリア6 OLIVE OCEAN 海
- キャベッジキャバーン右に位置する海エリア。南国を思わせる海辺と、深海の二つに大きく分かれている。分岐が多くほぼ一方通行。ボスはガブリエル。難易度は少々高め。
- エリア7 PEPPERMINT PALACE 塔
- キャロットキャッスルの庭園部から行ける、氷の塔とその裏にある雪山。一方通行は少ないが異様に広く、難易度も高い。ボスはウィズ。
- エリア8 RADISH RUINS 遺跡
- キャベッジキャバーン左に位置する、遺跡と荒野。マップ左側はボスまでひたすらに一方通行。入り組んでいて難易度は比較的高い。ボスは???。
- エリア9 CANDY CONSTELLATION 宇宙
- レインボールートを除く各エリアから、ワープスターで到達できる宇宙エリア。マップ左下の環状部分と、右上の一方通行部分に大きく分けられる。難易度は比較的高め。ボスはマスターハンドとクレイジーハンド。(ボス戦でのマスターハンドは倒すとその場で爆発する為、コピーは得られない)
- ディメンションミラー
- 各エリアのボスを倒すとセントラルサークルから突入できる、最終ステージ。ダークメタナイトに始まり、最終ボスとの7連戦となる。2回戦(ダークマインド第1形態1回戦)からはマスターソードが出現し、最終戦(ダークマインド第3形態)では縦シューティング戦。倒すとスタッフロールが流れつつ、継続してボス戦となり(ダメージは受けない)、終了後にスタッフロール中のボスへの総ヒット数がカウントされ(とどめの1発は20ヒット分)、その後エンディングとなる。
[編集] ボス
- キングゴーレム
- 今作ではプププランドとは違う世界での冒険のため、常連ボスであるウィスピーウッズと差し替えで登場したボス。早い話レンガで出来たウィスピーウッズである。攻撃パターンはウィスピーウッズと殆ど変わらないが体力が半分以下になると口からガレブを吐き出してカービィにけしかけてくる。
- モーリィ
- 縁の丸いサングラスをかけ、首にスカーフを巻いたモグラ。六つの穴からランダムで出で来て物を投げつけてくる。
- クラッコ
- プププランドとは違う世界にも関わらず半ば無理矢理に登場。攻撃パターンが星のカービィスーパーデラックスのものになっており、体力が半分以下になるとジグザグに飛行してくる事がある。
- メガタイタン
- 分厚い鎧をまとったロボット。そのためスパークやビームといった電撃系の攻撃しか効かず、それ以外では部屋の両脇にある電極に押し付けてダメージを与えるしかない。四つのロケットパンチで攻撃してくる。倒しても頭部のタイタンヘッドが分離して襲いかかって来るが、元々鎧の性能に頼っていたせいか酷く弱い。
- ガブリエル
- 浮き輪をつけた鮫。子分のパクリエルを侍らしたり体当たりで攻撃してくる。
- ウィズ
- シルクハットとマントだけの透明なボス。シルクハットから様々なものを出したり所狭しと部屋の中を駆け回る。攻撃方法が夢の泉(夢の泉DX)のペイントローラーに似ている。
- ???
- メタナイトそっくりの姿をした謎のボス。メタナイトと同じ剣技で攻めてくるが、この作品では同じソード能力による戦いを強制されない。この人物の正体はゲームを進めていくと明らかになる。
- マスターハンド&クレイジーハンド
- マスターハンドとその相方、クレイジーハンドとセットで登場するボス。攻撃パターンはどちらも同じだが2体そろっていると連携攻撃を繰り出してくる。どちらかが倒されると連続で攻撃を繰り出してくるようになる。
- ダークメタナイト
- エリア8のボス、???の正体。メタナイトが持つわずかな邪悪の心が実体化したもの。???の時と同じ剣技に加え、衝撃波や竜巻を繰り出す。
- ダークマインド第一形態
- 鏡の世界を混乱させた張本人で今作のラスボス。計4回戦う事になる。マントに身を包んでおり、その間に攻撃してもダメージは全く期待できない。スターバレット、ダークミラー(第2回戦以降)、クラッシュボム(第4回戦)といった攻撃の際にマントが開き弱点のコアが現われるのでそこを攻撃するとまともにダメージを与えられる。第4回戦では時折自分の虚像を身代わりにして攻撃をかわし、体力が半分以下になると連続でワープしながらスターバレットを撃ち出してくる。
- ダークマインド第二形態
- 弱点のコアが巨大化したもの。スターバレットは使わないがダークミラーを回転させて攻撃する、レーザーを反射させる、敵を召喚するなど多彩な攻撃パターンを持つ。見た目では分からないが全部で第3段階に分かれており、第2段階ではダークミラーの回転攻撃が横8の字に回転させながら下降、あるいは上昇するといった攻撃に変化し、時折極太の光線を照射するダークビーム(触れると体力2メモリ分のダメージ)を使うようになる。第3段階になると第1、第2段階の攻撃パターンをごちゃまぜに繰り出すようになり、クラッシュボムを放つ事がある上に画面上下を逆さまにしてプレイヤーを困惑させる「リバースワールド」を頻繁に使用するようになる。ダメージを与えられるのは目とダークミラーだけだが後者は一定量のダメージを受けると破裂してカービィにダメージを与える。
- ダークマインド第三形態
- 第三形態というよりはむしろ弱体化して小さくなったもの。前述通り縦シューティングで戦う事になるのだが、本人も相当必死なのかスターバレットを滅茶苦茶に撃ちまくってくる。同じ列にいると体当たり攻撃を繰り出してくる。
[編集] コピー能力
コピー能力は26種類ある ※コピー能力(カッコ内は対応する敵キャラ)
- ソード(ソードナイト、ヘビーナイト)
- 剣を使って敵を斬り刻む。敵を連続で斬りつける「ミジンソード」は強力。
- ファイア(ホッドヘッド)
- 火を吹いて敵を燃やす。比較的使いやすい能力。今作でも炎の向きを調節できる。
- バーニング(フレイマー、バタファイア)
- 自らが火の玉となり敵に突進する。攻撃終了時のスキには注意。固いブロックを壊すこともできるが、上、下のものは壊せない。
- ボム(フォーリー)
- 爆弾を作り、敵にぶつける。ぶつけた爆弾は当然爆発する。設置した場合、敵が触れるか、一定時間経つかすることで爆発する。
- アイス(ペンギー、ミスターフロスティ)
- 冷気を吹いて敵を凍えさせる。ザコ敵の場合は凍らせることができる。凍らせて出来た氷を敵にぶつけることもできる。また、氷の上でも滑らない。
- パラソル(パラソル)
- 傘で敵を叩く。落下物から身を守ることもできる。この状態で上から飛び降りると傘がパラシュートのようになりゆっくりとひらひら落下する。
- ハンマー(ボンカース)
- ハンマーで敵を叩く。固いブロックを壊すこともできる。なお、今作では「ジャイアントスイング」と「鬼殺し火炎ハンマー」の技が追加されパワーアップしている。
- スロウ(ファンファン)
- 敵をつかんで投げ飛ばす。ボスにはつかみは効かないが、ザコ敵や石などを投げて当てたときのダメージは大きい。つかんだ状態のままでも敵が当たると大ダメージを与えられる。固いブロックを壊すこともできる。
- スパーク(スパーキー)
- 体から出る電撃を使って敵を痺れさせる。うまく使えばダメージをほとんど受けずに済むが、攻撃中は移動ができないので、移動面では少々不利。メガタイタンには直接攻撃できる。
- ストーン(ロッキー、ジャイアントロッキー、ガレブ)
- 石に変身して敵を押し潰す。今作は坂道を転がることが可能。固いブロックを壊せるが、上や横にあるものは壊せない。
- ファイター(デッシー、バウファイター、ガレブ(アッパー時))
- 拳法を使い敵に打撃を与える。残りの体力が1の場合、気を放つ溜め技「パワーショット」が「メガパワーショット」となり、溜めなしで撃てるばかりか、威力が最大溜めのパワーショットを上回る。
- レーザー(レーザーボール、メタルガーディアン)
- レーザーで敵を射撃する。レーザーは、普段は直進するが、斜めの地形にぶつかると反射する。技の性質上、上下によく動く敵が多かったりすると非常にやりにくいが、逆に傾斜した地形が多かったり敵が横一直線に並んでいたりすると非常にやりやすく、状況に左右されやすいコピー能力であるといえる。
- ビーム(ワドルドゥ)
- しなるビームを敵に浴びせる。壁を貫通するので、壁越しにスイッチがある状況などで重宝する。メガタイタンには直接攻撃できる。
- クラッシュ(ボンバー)
- 1回限りの超大技。画面上のザコ敵を一掃する。攻撃力はとんでもなく高く、ボスにもかなりのダメージを与えられる。帽子はアニメ版と違いかぶらない。
- カッター(サーキブル)
- カッターを使い敵を斬り刻む。今作ではカッターを投げた後Bを押し続けると射程距離が伸び、Bを押し続けている間は、十字キー上下で角度を調整できる。
- ホイール(ウィリー、ガレブ(ローリング時))
- タイヤになって敵をはねる。今作ではジャンプすることができる。段差の少ないところで颯爽と走り抜けると気持ちいい反面、ボス戦ではターン、攻撃終了時のスキを突かれることが多く、厳しい戦いとなる。
- U.F.O(ユーフォー)
- U.F.Oになり、様々な攻撃を繰り出す。溜めの時間によって、ビーム、レーザー、強力レーザー(正式名称不明)、貫通レーザー(正式名称不明)の4段階の攻撃が可能。非常に使いやすいが、コピーできる機会が非常に少ないのが難点。セントラルサークルに戻ると能力がなくなる。また、セントラルサークルから行けるコピー能力博物館でコピーできない。ちなみに、この能力で通信すると・・・?
- スリープ(ノディ)
- 深い眠りに入ってしまう。しかもその間は完全に無防備。一定時間経つか、敵にぶつかるかすると解ける。
- トルネイド(ツイスター)
- 竜巻になって敵を巻き込む。攻撃中はBで浮上、十字キー左右で方向転換ができる。
- コック(コックン)
- 1回限りの使い捨て。画面上のザコ敵もしくは倒した状態の中ボスを全て回復アイテムに変えてしまう。
- エンジェル(新)(アニー)
- 天使になり、矢を発射して敵を射抜く。天使の羽根で空を飛ぶことが出来る。攻撃力は低め。
- スマブラ(新)(マスターハンド)
- 大乱闘スマッシュブラザーズDXに登場した技が使える能力。バルカンジャブ(B)、ハンマー(横B)、ティンクルスター(空中B)、回転ハンマー(空中横B)、ストーン(下B)、ファイナルカッター(上B)の6つの攻撃がある。攻撃力と使いやすさは高い。なお、この能力には帽子はない。
- ミサイル(新)(ドッコーン、エアロスター)
- ミサイルになって敵を突撃する。敵に触れると自動的に爆発する。固いブロックを壊すこともできる。
- マジック(新)(ボクシィ)
- 1回限りの使い捨て。カービィがマジックをして、画面上の敵を回復アイテムにしたり、メタナイトを召還して敵を全て倒してもらえたりする。なお、この能力に帽子はないが、能力の使用中に限りカービィはシルクハットを持っている。
- ミニマム(新)(ミニー)
- カービィが小さくなる能力。狭くて普段では通れない場所を通るのに使用する。なお、攻撃各種、携帯電話の使用は出来ない。部屋を移ると能力は消える。
- マスター(新)(マスターソード)
- ダークメタナイトを倒したときに手に入れられる剣。アニメの『宝剣ギャラクシア』とは別物である。ラスボス『ダークマインド』を倒すときにこの剣で戦うことが出来る。なお、クリア後は常にセントラルサークルの中央においてありいつでも使うことができる。どんなものでも破壊可能。攻撃を受けると能力を一時的に失うのはほかの能力と同じだが、この能力の場合、星ではなくマスターソードそのものが画面を飛び回る。さらに、放っておいても消滅してしまうことはない。
またスライディングの最中に↑Bをやるとファイナルソードができ、ラスボス戦に非常に重宝する。