HAL研究所
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
株式会社ハル研究所(かぶしきかいしゃはるけんきゅうじょ、HAL Laboratory, Inc.)は、日本のゲームソフト開発会社。「HAL研究所」とも表記され、「ハル研」と略される。
目次 |
[編集] 概要
1980年創業。任天堂のゲームソフトの開発や、任天堂ゲーム機の開発ツールの制作・販売などを行っている。代表作は「星のカービィ」シリーズ、「大乱闘スマッシュブラザーズ」シリーズなど。
ファミコン・MSXでは、ボール状のジョイスティックを備えた連射機能付きコントローラ「ジョイボール」を開発・販売していたことでも知られている。
ゲームソフト「ニンテンドーオールスター!大乱闘スマッシュブラザーズ」や「星のカービィ」の生みの親である桜井政博や、現任天堂社長の岩田聡は、HAL研究所の出身である。
社名の「HAL」は『2001年宇宙の旅』に登場するコンピューター「HAL9000」のアルファベットを1文字ずつ後にずらすとIBMになる事に想を得て、「(当時最大のコンピュータ企業だった)IBMの一歩先を行く」という意味から名付けられた(鈴木みそ「あんたっちゃぶる-社名特集」『ファミコン通信』108号、アスキー、1990年、52頁、岩田聡HAL研究所取締役(当時)の発言より)。
[編集] 沿革
[編集] 会社分割以前
創業当初はパソコン関連の周辺機器を多く開発し、特にNECのパソコンPC-8001の画像表示能力を向上させるユニットPCG-8100はヒットを記録。当時のパソコン専門誌にはPCG-8100を用いたゲームプログラムが多く投稿された。HAL研究所も自社ブランドでナムコのゲームソフトを移植して発売した。当初はナムコに無許諾だったが、後に正式に許諾を得て、これはライセンス契約を得たパソコンのゲームソフトとしてはもっとも初期の部類に入る。また、PCG機能が標準だったコモドール社のパソコンVIC-1001のゲームの開発も担当している。 周辺機器としては、他にもトラックボールやNECのPC-8801シリーズの拡張音源ユニットを発売。
MSXではシステム関係にも力を入れた。「MSXをMacintoshにする」という触れ込みで、MSX2にGUIと日本語FEPを用意した統合環境であるHALNOTEを開発。この後継版はアスキーからMSXViewとして発売、MSX最後のマシン松下電器FS-A1GTでは標準搭載されて、正式にMSXturboRのGUI環境として認められた。また、HALNOTEの日本語FEPはソニーのMSXマシンに標準採用された。ソニーのMSX2+マシンに標準添付されたグラフィックツールの開発も担当した。
[編集] 会社分割以後
自社ブランドでソフト事業とハードウェア事業を展開していたHAL研究所だったが、ゲームソフトの売上げ不振と山梨県での不動産投資の失敗により、1992年に和議を申請し倒産する。
このときにHAL研究所は、パソコン関連製品事業を行う株式会社ハル・コーポレーションと、ゲームソフト開発を中心とする株式会社ハル研究所に分かれた。前者のハル・コーポレーションは、学習リモコンのクロッサム、Windows版のエッガーランドなどを発売したが、2002年に解散した。
ハル研究所は、任天堂の支援を受けて再建を果たし、以降は、主に任天堂のゲームソフト開発に精力を注ぎ込む。「今後発売するソフトは全てミリオンセラーを目指す!」との信念を合言葉に製作されたファミコンソフト「星のカービィ 夢の泉の物語」は、見事100万本を超える売上を達成し、その後も任天堂のセカンドパーティーとして次々とヒット作を生み出している。
[編集] ハル研究所会社概要
[編集] ハル研究所事業所
[編集] 開発ゲームソフト
[編集] ニンテンドーDS
[編集] 任天堂ブランド
[編集] ニンテンドーゲームキューブ
[編集] 任天堂ブランド
[編集] ゲームボーイアドバンス
[編集] 任天堂ブランド
[編集] ニンテンドウ64
[編集] 任天堂ブランド
[編集] スーパーファミコン
[編集] 自社ブランド
- ジャンボ尾崎のホールインワン
- ハイパーゾーン
- カードマスター リムサリアの封印
- スーパーダンクショット
[編集] 任天堂ブランド
[編集] その他
- アルカエスト - 発売:スクウェア(現スクウェア・エニックス)
- シムシティ2000 - 発売:イマジニア
[編集] ゲームボーイ
[編集] 自社ブランド
- 上海
- ピンボール66匹のワニ大行進
- ゴーストバスターズ2
- 突撃! ポンコツタンク
[編集] 任天堂ブランド
[編集] その他
- ロロの大冒険 - 発売:イマジニア
[編集] ファミリーコンピュータディスクシステム
[編集] 自社ブランド
- ガルフォース
- エッガーランド
- ファイヤーバム
- エッガーランド 創造への旅立ち
[編集] ファミリーコンピュータ
[編集] 自社ブランド
- エアー・フォートレス
- スター・ゲイト
- ミリピード 巨大昆虫の逆襲
- ジャウスト
- 殺意の階層 ソフトハウス連続殺人事件
- ジャンボ尾崎のホールインワンプロフェッショナル
- エッガーランド 迷宮の復活
- ローラーボール
- 御存知 弥次喜多珍道中
- アドベンチャーズオブロロ
- 宇宙警備隊
- アドベンチャーズオブロロ2
- NEWゴーストバスターズ2
- メタルスレイダーグローリー
[編集] 任天堂ブランド
[編集] MSX
[編集] 自社ブランド
- HALNOTE
- GGALC
- GCARD
- Gterm
- アニメエディタEDDY
- 直子の代筆
- LAB Letter
- ミュージックエディタMUE
- ローラーボール
- ホールインワン
- ホールインワン 拡張コース
- ホールインワン プロフェッショナル
- ホールインワン スペシャル
- スーパービリヤード
- ぶた丸パンツ
- エッガーランドミステリー
- ずっこけやじきた隠密道中
- 田代まさしのプリンセスがいっぱい
- 忍者くん 阿修羅の章
- 迷宮神話
- ブルとマイティー危機一髪
- 泳いでタンゴ
- てつまん
- ヘビーボクシング
- ドラゴンアタック
- ダンクショット
- スペーストラブル
- パチプロ伝説
- バラン数
- 機動惑星スティルス
- フルーツサーチ
- Mr.Chin
- ピクチャーパズル
[編集] 他社ブランド
[編集] PC-8801
[編集] 自社ブランド
- HOLE IN ONE
- スーパービリヤード
- ローラーボール
[編集] PC-8001
[編集] 自社ブランド
[編集] VIC-1001
[編集] コモドールブランド
- パックマン(後にジェリー・モンスターと改題)
- ギャラクシアン(後にスター・バトルと改題)
- マネー・ウォーズ
- ジュピター・ランダー
- ポーカー
- ロード・レース
[編集] 周辺機器
[編集] PCG
- PCG-8000(シャープ MZ-80K/K2/C/E)
- PCG-8100(NEC PC-8001)
- PCG-8200(NEC PC-8001mkII)
- PCG-8800/mkII(NEC PC-8801)
- PCG-700(シャープ MZ-700)
[編集] 音源ボード
- 響(NEC PC-8801)
- GSX-8800(NEC PC-8801)
[編集] トラックボール
[編集] ゲームコントローラー
- ジョイボール(ファミリーコンピュータ、MSX)
[編集] スキャナー
- ハンディスキャナーMSX2(MSX2)
[編集] 外部リンク
カテゴリ: コンピュータゲームメーカー・ブランド | 任天堂 | 東京都の企業