慶應義塾高等学校
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
慶應義塾高等学校 | |
過去の名称 | 慶應義塾第一高等学校 慶應義塾第二高等学校 |
国公私立の別 | 私立学校 |
設置者 | 学校法人慶應義塾 |
設立年月日 | 1948年(昭和23年) |
創立者 | 福沢諭吉 |
共学・別学 | 男女別学(男子校) |
中高一貫教育 | 併設型 |
分校 | なし |
課程 | 全日制の課程 |
単位制・学年制 | 学年制による教育 |
学科 | 普通科 |
所在地・連絡先 | |
所在地 | 〒223-8524 |
神奈川県横浜市港北区日吉4-1-2 | |
電話番号 | 045-563-1111 |
外部リンク | 慶應義塾高等学校 |
慶應義塾高等学校(けいおうぎじゅくこうとうがっこう 英語名: Keio Senior High School)は、慶應義塾日吉キャンパス内にある男子校。所在地は神奈川県横浜市港北区日吉。生徒のほとんどが慶應義塾大学に進学するため人気も高く、首都圏最難関校のひとつにかぞえられる。
慶應義塾関係者の間では「塾高(じゅくこう)」の略称で呼ばれている。
目次 |
[編集] 沿革
- 1948年(昭和23年) 慶應義塾第一高等学校・慶應義塾第二高等学校発足。
- 1949年(昭和24年) 慶應義塾第一高等学校・慶應義塾第二高等学校を廃止し、慶應義塾高等学校となる。
- 1958年(昭和33年) 日吉記念館にて慶應義塾創立百年記念式典開催。
- 1963年(昭和38年) 日吉会堂完成。
- 1968年(昭和43年) 慶應義塾命名100年記念式典開催。
- 1969年(昭和44年) 『慶應義塾高等学校紀要』を創刊。
- 1983年(昭和58年) 慶應義塾創立125年記念式典開催。
- 1984年(昭和59年) 慶應義塾日吉開設50年記念式典開催。
[編集] 特色
[編集] 組織・運営
- 慶應義塾の一貫教育校であり、ほとんどの生徒が卒業後慶應義塾大学に推薦入学する。
- 大学を中心とした附属校とは異なり、大学・高等学校ともに慶應義塾内の一組織という位置付けとなっている。
- 校舎は横浜市の重要建造物に指定されており、改築が禁止されている。
- 生徒数は約2200人で、各学年のクラス数が18(A組~R組)にも及ぶマンモス校である。
- 学期は前期・後期の二期制を採用している。
- 授業は1日6時限、週5日。1時限50分。 8:20から授業開始。終了は14:50である。朝・授業後にHRが無い。
- 授業のコマ数自体は非常に少なく、臨時休校などを行うと専門学校にされてしまうと言われている。夏休み、春休み共に2ヶ月近くあり、文系大学生に近いライフスタイルを送ることができる。大学受験がないこと、高大一貫教育を掲げているため、上手く使えば、非常に有意義な学生生活が送れると言われている。
- 社長や有名人の子供が多数在学しており、親密な関係を築けるため、「人脈」経験という、大きなメリットもある。
- 運動場の下には地下壕があり、戦時中に[連合艦隊総司令部]が置かれていた。
- 近年は改善されたが、学費が高額なわりに校舎設備が貧弱であることが特徴であった。学費としては桐蔭よりも高額にもかかわらず、冷暖房をはじめとする桐蔭のような近代設備が全くなかったため、高等学校の学費は医学部と湘南藤沢キャンパスの開発費に回っているという憶測が飛び交うほどとなった。
- 毎年寄付金を募る通知が出され、「1口10万3口以上」と書いてある。寄付は任意である。
- 六大学野球早慶戦が行われる時、早慶戦が一勝一敗で月曜日以後に持ち越しとなった際には決着が付くまで休講となるなど、独自の文化に根ざした運営を行っている。
- 伝統である日吉祭(文化祭)は規模が大きく、女子高生の来場者数は2日間で1万人を超える。
- 校則がほとんどない。しかし、トイレで同個室に複数人で入ると停学処罰される(禁煙目的:通称「ワンボックス」という校則である。)など、ユニークな校則もある。
[編集] 教育
- 文部科学省指定のスーパーサイエンスハイスクールに指定されている。
- 2年次より第二外国語を含む多様な選択科目が導入されている。
- 各科目を20点満点で評価し、全科目の平均が10点満点で評価され、平均は6.7点前後となっている。5.5未満の場合は基本的には落第となる。
- 同一学年での滞留は二年までで、それを超えると退学となる。そのため最大で6年間在籍するものもいる。これを指す隠語が、麻雀に因んで「一盃口 (イーペーコー)」であり、大学も2年ずつ滞留すると、「七対子(チートイツ)」となる。
[編集] 学生生活・部活動
- 推薦入試は実施しているが、過度なスポーツ推薦は行っておらず、その点で早稲田との違いがある。
- 部活動は体育系、文科系とも数も参加者も多く盛んで、端艇(ボート)部・ラグビー部他全国レベルの実力を有しているクラブが多数ある一方で、高校では珍しい自動車部や慶應義塾ならではの福澤研究会といった特色ある部が存在する。
- 2005年に硬式野球部が45年ぶりに春選抜の甲子園出場しベスト8に進出。
- アメリカンフットボール部が第36回全国高校選手権決勝にて22年ぶり3度目の優勝。
- 吹奏楽部が東関東大会出場。
- マンドリンクラブが2004年に第34回全国高等学校ギターマンドリンフェスティバルで朝日新聞社賞を受賞。
- 弓術部が18年度インターハイ優勝。主将は全国3本の指に入る逸材。
- 全学的学外活動としては一般の修学旅行に当たる選択旅行や1年次の親睦旅行がある。
- 食堂は毎日混んでおり、食堂のおばちゃんはいつも大変そうである。
[編集] OB
政界・財界に多くの人材を輩出している。国会議員輩出数は全国の高校中ナンバーワンとなっている。
[編集] 政治・文化
肩書は現・元問わず。50音順
- 浅利慶太(演出家)
- 安部譲二(作家)中退、保善高等学校へ
- 安西祐一郎(慶應義塾塾長)
- 石坂浩二(俳優)
- 石破茂(政治家)
- 石原伸晃(政治家)
- 石原宏高(政治家)
- 石原裕次郎(俳優、歌手)慶應志木高から編入
- 石原良純(俳優、タレント、気象予報士)
- 一橋忠之(NHKアナウンサー)
- 泉麻人(コラムニスト)
- 伊藤信太郎(政治家)
- 伊藤達也(政治家)
- 糸川正晃(政治家、ファイナンシャルプランナー)
- 江崎洋一郎(政治家)
- 遠藤乙彦(衆議院議員)
- 扇一平(文化放送キャスター、レースアナウンサー、作家、声優)
- 太田誠一(政治家)
- 大塚雄三(歌手、CHARCOAL FILTER)
- 大伴昌司(怪獣評論家)
- 大野雄二(作曲家)
- 冲永佳史(帝京大学学長)
- 奥野信亮(政治家)
- 亀井善太郎(政治家)
- 加山雄三(俳優、歌手)
- 川口浩(俳優)中退
- 川津祐介 (俳優)
- 河野太郎(政治家)
- 紀田順一郎(作家)
- 木村太郎(キャスター)スポーツに熱中しすぎて留年を繰り返し放校となり東海高等学校へ編入
- 日下武史(俳優)
- 小坂憲次(政治家)
- 小名川高弘(ミュージシャン、CHARCOAL FILTER)
- 小林亜星(作曲家)
- 小出恵介(俳優、タレント[2006年現在文学部4年])
- 櫻井翔(タレント、嵐)
- 坂村健(情報工学者、東京大学教授)
- 佐藤友亮(プロ野球選手)
- 佐藤公治(政治家)
- ZEEBRA(ラッパー)
- 炭谷宗佑(アナウンサー)
- 高野真太郎(ミュージシャン、CHARCOAL FILTER)中退
- 高柳良一(俳優、編集者、ニッポン放送デジタルコンテンツ部副部長)
- 舘野泉(ピアニスト)
- 竹下亘(政治家)
- TAROかまやつ(ピアノシンガーソングライター、フジテレビ社員)
- 冨田勲(作曲家)愛知県立岡崎高等学校から編入
- 永井均(哲学者、千葉大学教授)
- 中川勝彦(歌手、俳優)
- 西田実仁(参議院議員)
- 野沢武史(ラグビー選手、神戸製鋼コベルコスティーラーズ)
- 平尾昌晃(作曲家、歌手)中退
- 深野弘行(経済産業省北海道経済産業局長、元大臣官房審議官)
- 福田和也(文芸評論家、慶應義塾大学教授)
- 藤岡幸夫(指揮者)
- 星野道夫(写真家、随筆家)
- 細野不二彦(漫画家)
- 松岡修造(元テニス選手)中退、柳川高等学校へ
- 松沢成文(神奈川県知事)
- 松野頼久(政治家)
- 松任谷正隆(音楽プロデューサー)
- 安井佑輝(ミュージシャン、CHARCOAL FILTER)
- 吉松隆(作曲家)
- 渡辺泰輔(元南海ホークス投手、東京六大学野球・完全試合)
- 吉松隆(作曲家)
- 向井万起男 - 慶應義塾大学医学部助教授、宇宙飛行士向井千秋の夫
- 坪田一男 - 慶應義塾大学医学部教授、眼科医
[編集] 経済
肩書は現・元問わず。順不同
- 小林陽太郎 (富士ゼロックス会長、元経済同友会代表幹事)
- 北城恪太郎(日本IBM社長、経済同友会代表幹事)
- 迫本淳一(松竹社長)
- 宮田洋一(京王百貨店社長)
- 鈴木弘治(高島屋社長)
- 古屋浩吉(松屋社長)
- 永田昌久(日本製鋼所社長)
- 三輪徳泰(兼松社長)
- 永谷栄一郎(永谷園社長)
- 小森善治(小森コーポレーション社長)
- 金杉明信(NEC社長)
- 都築東吾(都築電気社長)
- 五十嵐素一(白洋舎社長)
- 岡本二郎(オカモト社長)
- 数原英一郎(三菱鉛筆社長)
- 磯原裕(ニッポン放送社長)
- 国分勘兵衛(国分社長)
- 日下部二郎(東急ハンズ社長)
- 土屋嶢(大垣共立銀行頭取)
- 梅田望夫(経営コンサルタント、作家)