宇和島市
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宇和島市(うわじまし)は、四国の南西部、愛媛県の南部(南予地方)に位置する都市で、南予地方の中心都市である。旧北宇和郡の一部と宇和島市の合併により誕生。
目次 |
[編集] 地理
- 西側は宇和海に面し、それ以外の三方は山地に囲まれている。リアス式海岸が広がり、加えて離島もあり、漁港の数では全国有数である。
- 山 鬼が城山(一部関係者の間では南予アルプスと呼ぶこともある)、高月山
- 気候
[編集] 隣接している自治体
[編集] 歴史
(※ 合併して新市になる以前の吉田町、三間町、津島町の出来事については、それぞれのページを参照。)
[編集] 市制以前
- 941年(天慶4年):警固使である橘遠保により、宇和島に砦が建設かれる。
- 1601年(慶長6年):宇和島城が建設される。
- 1614年(慶長19年):伊達秀宗が、居城を仙台城から宇和島城に移転する。以後、江戸時代には、仙台藩伊達家の分家である宇和島藩の城下町となった。
- 幕末になると、宇和島藩は政局で重要な立場を担った。幕末には、二宮敬作、高野長英、村田蔵六(後の大村益次郎)といった人物が滞在した。
- 1889年(明治22年):町制施行で宇和島町となる。
[編集] 市制発足から新市まで
- 1921年(大正10年)8月1日 北宇和郡宇和島町・八幡村が合併、市制施行して誕生。
- 1925年(大正14年) 宇和島市庁舎が完成
- 1934年(昭和9年)9月1日 北宇和郡九島村を編入。
- 1945年(昭和20年) 国鉄予讃線が全線開通
- 1945年(昭和20年) 太平洋戦争末期の大空襲で市街地の大半を焼失(5月~8月)
- 1955年(昭和30年)3月31日 北宇和郡三浦村・高光村を編入。
- 1957年(昭和32年)1月1日 北宇和郡来村を編入。
- 1958年(昭和33年) 公会堂が新築完成
- 1960年(昭和35年) 宇和島港重要港湾指定
- 1962年(昭和37年) 宇和島城天守閣修理工事竣工
- 1963年(昭和38年) 市立宇和島病院本館が完成
- 1972年(昭和47年) 南予レクリエーション都市に指定される
- 1974年(昭和49年)4月1日 北宇和郡宇和海村を編入。
- 1974年(昭和49年) 国鉄予土線が全線開通
- 1976年(昭和51年) 市庁舎を移転新築
- 1979年(昭和54年) 松尾バイパスが開通
- 1980年(昭和55年) 恵美須町商店街、新橋商店街のアーケードカラー舗装
- 1987年(昭和62年) 南予文化会館が完成
- 1988年(昭和63年) 牛鬼すとりーと完成
- 1993年(平成5年) 新内港埋め立てに着工
- 1994年(平成6年) 宇和島圏地方拠点都市指定
- 1997年(平成9年) 国道320号柿原バイパス全面開通
- 1997年(平成9年) 宇和島港内港の埋め立て工事と港湾事務所完成
- 2000年(平成12年) 宇和島城築城400年祭
[編集] 新市以降
[編集] 行政
南予地方の中核都市となっているが、産業経済面で芳しくなく、人口も流出を続けるなど、行政運営的には険しい環境にある。
[編集] 市長
■歴代市長(旧:宇和島市)
- 山村豊次郎 1922年(大正11年)5月~
- 久野廉 1926年(大正15年)~
- 山村豊次郎 1927年(昭和2年)3月~
- 高橋作一郎 1930年(昭和5年)~
- 井上源一 1933年(昭和8年)5月~
- 赤松桂 1936年(昭和11年)7月~
- 樋口虎若 1938年(昭和13年)7月~
- 高畠亀太郎 1939年(昭和14年)6月~
- 上田宗一 1942年(昭和17年)8月~
- 国松福禄 1946年(昭和21年)5月~
- 中平常太郎 1951年(昭和26年)5月~
- 中村純一 1955年(昭和30年)5月~
- 中川千代治 1959年(昭和34年)5月~
- 山本友一 1967年(昭和42年)5月~
- 中川千代治 1971年(昭和46年)5月~
- 山本友一 1972年(昭和47年)4月~
- 菊池大蔵 1981年(昭和56年)2月~
- 柴田勲 1989年(平成元年)2月~
- 石橋寛久 2001年(平成13年)2月~
■新市
[編集] 出先機関
- 愛媛県:愛媛県宇和島地方局
[編集] 姉妹都市
[編集] 国内
[編集] 国外
[編集] 経済
[編集] 産業の現況
宇和島市は南予地方の中心都市であるが、平地や資源は乏しいため、産業面の力は小さい。
リアス式海岸を生かして、養殖水産業(真珠、ハマチなどの魚類)が発達し、稚魚・餌料供給、資材供給などの関連産業も発達した。かつては、愛媛県の真珠養殖日本一の中心的存在となったほか、鯛類養殖では周辺地域も含めると日本一の産地となった。しかし、過剰生産による魚価の低迷や、真珠の大量死などにより、業界もかつての繁栄は見られない。
製造業では、造船所が1社。自動車部品産業の進出もあり、地元から歓迎されたが、完成車組立工場から遠いため、輸送コストが不利で、規模縮小を余儀なくされている。
一方で、血縁関係の都市である仙台市は、「支店経済都市」となっているが、肥大化と一極集中が加速する傾向にある。
尚、宇和島市と仙台市のように、血縁関係でありながら正反対の様相を呈している都市には、東京都区部と旧静岡市がある。逆に、血縁関係にあって似た様相を呈している都市には、高知市と掛川市がある。
[編集] 産業構成
- 第一次産業:水産養殖業
- 第二次産業:造船業
- 第三次産業:
[編集] 本社を置く企業
[編集] 教育
[編集] 大学
[編集] 高等学校
- 愛媛県立宇和島東高等学校
- 愛媛県立宇和島南高等学校
- 愛媛県立宇和島水産高等学校
- 愛媛県立吉田高等学校
- 愛媛県立三間高等学校
- 愛媛県立津島高等学校
[編集] 中学校
- 宇和島市立城東中学校
- 宇和島市立城南中学校
- 宇和島市立城北中学校
- 宇和島市立宇和海中学校
- 宇和島市立吉田中学校
- 宇和島市立三間中学校
- 宇和島市立津島中学校
[編集] 交通
[編集] 鉄道路線
[編集] 道路
[編集] 自動車専用道路
[編集] 一般国道
[編集] 都道府県道
- 愛媛県道4号宿毛津島線
- 愛媛県道31号宇和三間線
- 愛媛県道33号宇和島停車場線
- 愛媛県道37号宇和島下波津島線
- 愛媛県道46号宇和島城辺線
- 愛媛県道57号広見三間宇和島線
- 愛媛県道268号宇和島港線
- 愛媛県道269号無月宇和島線
- 愛媛県道270号滑床松野線
- 愛媛県道271号玉津港線
- 愛媛県道272号河内立間停車場線
- 愛媛県道273号奥浦白浦線
- 愛媛県道274号吉田宇和島線
- 愛媛県道276号大内停車場線
- 愛媛県道277号伊予宮野下停車場宮野下線
- 愛媛県道278号伊予宮野下停車場務田線
- 愛媛県道279号西谷吉田線
- 愛媛県道282号小倉三間線
- 愛媛県道283号広見吉田線
- 愛媛県道286号御内下畑地線
- 愛媛県道287号嵐田之浜岩松線
- 愛媛県道290号喜路能登線
- 愛媛県道291号美砂子郡線
- 愛媛県道292号網代鳥越線
- 愛媛県道313号九島循環線
- 愛媛県道314号舟間伊予吉田停車場線
- 愛媛県道315号音地清延線
- 愛媛県道318号後柿之浦線
- 愛媛県道319号御代ノ川清重線
- 愛媛県道345号柿之浦下波線
- 愛媛県道346号蔣淵下波線
[編集] 道の駅
- みま(愛媛県道31号宇和三間線)
森の三角ぼうし
[編集] 港湾
- 宇和島港(重要港湾)
- 沖合いの日振島や戸島、嘉島などの離島や、宇和島湾入口に位置する九島を結ぶ航路がある。内港には、釣り客向けの船も多数繋留されている。
- 水産実習船えひめ丸の母港であり、宇和島水産高校も港の近くにある。
- 同じ四国西部で、フェリー航路があるためカウント上、国内貨物取扱量において宇和島港に勝る八幡浜港は貿易貨物が全くなかったため重要港湾から外されたが、宇和島港は稚魚の輸出入があることもあって、重要港湾に位置付けられている。
[編集] 観光
[編集] 観光地
- 城山公園
- 宇和島市立伊達博物館
- 宇和島市立歴史資料館
- 天赦園
- 四国八十八箇所
- 41番札所 稲荷山龍光寺
- 42番札所 一山仏木寺
- 四国別格二十霊場
- 6番霊場 龍光院
- 和霊神社
- 多賀神社
- 多賀神社凸凹神堂:性風俗博物館
[編集] 祭り
- 闘牛(牛対牛):4月上旬、市営闘牛場。
- だんだん祭り:同、遊子・水ヶ浦地区。
- 南楽園ツツジまつり:4月中~下旬、南楽園。
- 南楽園サツキまつり:5月中~下旬、南楽園。
- 南楽園菖蒲まつり:5月下旬~6月上旬、南楽園。
- 世界の風鈴展:6月中旬~8月中旬、南楽園。
- 薬師谷そうめん流し:6月上旬~8月下旬、薬師谷渓谷。
- 和霊大祭(7月22日~7月24日)
- 夏祭り:7月下旬、市内各所。
- 宇和島産業祭り(じゃこ天カーニバル):11月上旬
[編集] 工芸品
- 牛鬼張子
- 牛鬼Tシャツ
- 手染めのれん
- 節句鯉幟
[編集] 郷土料理
- 鯛めし
- ふくめん
- フカの湯ざらし
- 丸ずし
- 鯛めん
- いけもり
- ウツボ
- 伊予さつま(さつま汁)
- じゃこ天
- 真鯛スモーク
- 伊予の宇和島減塩からすみ
- パールスイートクランチ「人魚のなみだ」(菓子)
- 唐饅(菓子)
- 大番(菓子)
[編集] 宇和島市出身の有名人
[編集] 政官界
[編集] 学界・言論界
- 木村鷹太郎 - 歴史家。
- 清家新一 - 物理学者。
- 小林儀衛 - ジャーナリスト。『宇和島鉄道唱歌』を作詞。
- 穂積陳重 - 日本国民法生みの親。日本初の法学博士。
- 穂積八束 - 日本大学設立者。法学博士。
[編集] 芸術
- 絵画・映像系
- 伊藤渓水 - 日本画家。
- 伊藤大輔 - 映画監督。
- 楠葉宏三 - アニメ監督。
- 柴田正重 - 彫塑家。
- 高畠華宵 - 挿絵画家。
- 浜田泰介 - 日本画家。
- 村上天心 - 彫刻家。
- 三輪田俊助 - 画家。
- 谷岡ヤスジ - 漫画家
- 小説、詩歌系
- 大和田建樹 - 詩人(宇和島駅前に『鉄道唱歌』の歌碑がある。)
- 末広鉄腸 - 新聞記者、小説家(政治小説)。
- 井上宗和 - 作家、写真家。日本城郭協会を創設。
- 宇神幸男 - 作家。
- 片山香 - 作家。
- 片山恭一 - 小説家(『世界の中心で、愛をさけぶ』著者)
- 須藤南翠 - 小説家。
- 久保喬 - 作家。
- 直遊紀 - 作家。
- 中野逍遙 - 詩人。
[編集] スポーツ
- 岩村明憲 - メジャーリーガー(タンパベイ・デビルレイズ)
- 平井正史 - プロ野球選手(中日ドラゴンズ)
- 橋本将 - プロ野球選手(千葉ロッテマリーンズ)
- 宮出隆自 - プロ野球選手(東京ヤクルトスワローズ)
[編集] 芸能・論壇
- 松山恵子 - 「おけいちゃん」の愛称で親しまれたアイドル歌手。2006年死去
- 鮎瀬美都 - 女優・宝塚歌劇団所属。
- 石井和義 - 正道会館設立。旧三間町出身。
- 島田一の介 - 喜劇俳優(よしもと新喜劇)
- 土居裕子 - 歌手、女優。
- 宮川俊二 - 元NHKアナウンサー(フジテレビ→フリー)
- 大石昌良(Sound Schedule)-歌手
- 山下信 - NHKアナウンサー。現在は福岡放送局の看板的存在
[編集] 関連項目
- 南予レクリエーション都市(南レク)
- 高野長英
[編集] 外部リンク
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