天と地と (NHK大河ドラマ)
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天と地と(てんとちと)はNHKが1969年1月5日~12月28日に放送した7作目の大河ドラマ。全52回。
原作は海音寺潮五郎。大河ドラマ初のカラー作品。
上杉謙信が主役。謙信(石坂浩二)と武田信玄(高橋幸治)の、川中島の戦いでの対峙は名場面である。
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[編集] スタッフ
[編集] キャスト
- 上杉謙信:中村扇雀 (3代目)→中村歌昇 (3代目)→石坂浩二
- 長尾為景:滝沢修
- 長尾晴景:山本耕一
- 長尾房景:志村喬
- 長尾顕吉:芥川比呂志
- 長尾俊景:加藤武
- 長尾景康:小倉一郎→三浦弘久
- 上杉定実:原保美
- 上杉憲政:大山克巳
- 上杉景虎:中村信二郎
- 金津新兵衛:高松英郎
- 鬼小島弥太郎:市村竹之丞(現・中村富十郎 (5代目))
- 袈裟:新珠三千代
- 松江:有馬稲子
- 乃美:美山なみ枝→樫山文枝
- 綾:上月晃
- 藤紫:藤村志保
- 八重:畠山淑子→水前寺清子
- 定実の妻:奈良岡朋子
- 服部玄鬼:長門裕之
- 武田信玄:高橋幸治
- 武田義信:あおい輝彦
- 武田勝頼:中村梅雀(2代目)→小川吉信
- 武田信虎:田崎潤
- 武田信繁:浜畑賢吉
- 諏訪御寮人:上原恵子→中村玉緒
- 三条夫人:岩崎加根子
- 織田信長:杉良太郎
- 濃姫:上村香子
- 丹羽長秀:真田健一郎
- 柴田勝家:金田龍之介
- 羽柴秀吉:浜田光夫
- 徳川家康:松山政路
- 北条氏康:中村梅之助
- 北条氏政:森次晃嗣
- 柿崎弥二郎:藤木悠
- 柿崎弥三郎:名古屋章
- 本条慶秀:内藤武敏
- 鉄上野介:伊東四朗
- 宇佐美定行:宇野重吉
- 宇佐美定勝:高橋悦史
- 平田喜兵衛:毒蝮三太夫
- 新発田掃部介:和田孝
- 新発田尾張守:高桐真
- 板垣信方:大友柳太朗
- 飯富兵部:高橋昌也
- 飯富三郎兵衛:河原崎建三
- 馬場美濃守:山内明
- 甘利備前守:中村伸郎
- 甘利昌忠:西沢利明
- 内藤修理:高橋正夫
- 高坂弾正:村井国夫
- 小山田昌辰:下川辰平
- 原大隅:石田太郎
- 諏訪頼重:岡田英次
- 弥々:真屋順子
- 諏訪頼隆:河原崎長一郎
- 朝比奈能泰:玉川伊佐男
- 斎藤道三:中村翫右衛門 (3代目)
- 太田資正:松村達雄
- 北条高広:和崎俊哉
- 村上義清:北村和夫
- 高遠頼継:戸浦六宏
- 佐野昌綱:佐々木孝丸
- 佐野宗綱:中野誠也
- 今川義元:根上淳
- 今川氏真:阿知波信介
- 定恵院:川口敦子
- 細川氏綱:細川俊夫
- 三好長慶:梅野泰靖
- 足利義輝:山本學
- 足利義昭:大出俊
- 西園寺公朝:曽我廼家明蝶
- 近衛前嗣:佐野浅夫
- とね:夏川静枝
- 松永弾正:河野秋武
- 中条藤資:樋口功→吉田柳児
- 中条尾張守:河原崎次郎
- 鈴木国重:鈴木瑞穂
- 神保良春:安部徹
- 三条西大納言:日下武史
- 杉原壱岐守:仲谷昇
- 会津伊豆守:久富惟晴
- 昭田常陸介:加藤嘉
- 黒田和泉守:中山昭二
- 納屋助八郎:藤田まこと
- 飛加当:米倉斉加年
- 連歌師幸斉:森雅之
- 林帯刀:寺田誠(現・麦人)→小川吉信
- 雑兵:宮内幸平
- その他:江守徹、御木本伸介、高木均、庄司永建、下條正巳
- 語り:中村充
[編集] その他
- この作品を作った当時、春日山城は今ほど整備されておらず、山そのものであった。ドラマ制作のために整備を行ったものの、残っていた貴重な屋敷跡などを車道などを作るために取り壊してしまった。甘粕屋敷跡付近の車道がそうであり、貴重な文化史跡が失われてしまった。
- コント55号の裏番組をぶっとばせ!が企画制作されたのは、この番組を倒すためだったというエピソードはあまりにも有名。ちなみにこの大河ドラマはNHK大河ドラマとして初めて民放の裏番組に視聴率で負けた番組である。その負かした番組が上記の番組である。
[編集] 映像の現存状況
第50話と総集編前編が現存しており、その他の映像はNHKには現存していないとされる。当時は放送局用ビデオテープ(2インチVTR)が非常に高価で大型だったために、テープは放送終了後に消去されて他の番組に利用されるのが通常だった。そのため再放送および全話収録の完全版の販売は絶望的である。現存している第50話「第5回~川中島の章~その四」は「NHK想い出倶楽部2~黎明期の大河ドラマ編~(5)天と地と」としてDVDで販売されている。総集編前編はNHKアーカイブスで視聴でき、個人からの寄贈を復元したものでモノクロ(当時の市販ビデオはモノクロだった)で冒頭20分が欠落しており、残念ながら画質状態もよくない。
普及型家庭用ビデオデッキの発売以前であり、当時あったオープンリール型ビデオは百万円前後もし一般家庭にはほとんど普及しておらず(企業などが業務用に購入していた)、テープの経年劣化も考えると視聴者が録画して現在まで保存している可能性は低い。