佐野浅夫
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佐野 浅夫(さの あさお、1925年8月13日-)は、昭和中期から平成期(1940年代後半-)の俳優、童話作家。神奈川県横浜市出身。アクターズ・セブン所属。
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[編集] 来歴・人物
- 日本大学芸術学部在学中の1943年、劇団苦学座に入団。戦後、劇団民藝の結成に参加し、多くの舞台に出演するが、1971年に民藝内部で対立が起こり、下條正巳、鈴木瑞穂、佐々木すみ江らと共に退団する。以降は映画・テレビで主に脇役として活躍。NHKラジオの『お話でてこい』では、童話の朗読役として4000回を超える放送をこなした。また、創作童話の執筆にも取り組み、『せん爺さんの太鼓』などの著書がある。その功績をたたえ、2001年に広島大学からペスタロッチ教育賞を授与された。
- 1993年5月17日放送分から『水戸黄門』の3代目黄門として活躍。「前(さき)の副将軍らしい威厳品格に欠ける」という批判も一部にあったが、初代東野英治郎、2代目西村晃とは一味違う庶民的で優しい「泣き虫黄門」として親しまれた。水戸黄門の撮影所では自転車を乗り回していた。
- 1998年に、長年連れ添った英子夫人に先立たれ、一時は芸能活動を休止したが、2000年2月に、21歳年下の育子夫人と再婚し、意欲的に仕事に取り組んでいる。
- 五代目黄門の里見浩太朗(本名・佐野邦俊)とは親戚関係にある。
[編集] 出演作品
[編集] 映画
- 太陽の季節(1956年)
- 河内カルメン(1966年)
- けんかえれじい(1966年)
- 黒部の太陽(1968年)
- 藍より青く(1973年)
- 県警対組織暴力(1975年)
- 男はつらいよ 寅次郎夕焼け小焼け(1976年)
- 事件(1978年)
- 五番町夕霧楼(1980年)
- 陽炎座(1981年)
- 愛の陽炎(1986年)
[編集] テレビ
- 『私は貝になりたい』(戦犯被告 西沢 1958年 現TBSの単発テレビドラマ)
- 肝っ玉かあさん(1968年・TBS)
- ありがとう(TBS)
- 天と地と(1969年・NHK大河ドラマ・近衛前嗣役)このドラマで3代目佐々木助三郎役のあおい輝彦と共演している。
- 藍より青く(1972年・NHK)
- じゃがいも(1973年 - 1974年・NET)
- 勝海舟(1974年・NHK大河ドラマ)
- 風と雲と虹と(1976年・NHK大河ドラマ・平国香役)
- 華麗なる刑事(1977年、フジテレビ、東宝)
- 獅子の時代(1980年・NHK大河ドラマ・畳屋平吉役)
- 男子の本懐(1981年・NHK・小泉又次郎役)
- 3年B組貫八先生(1982年 - 1983年・TBS)
- 大岡越前第10部~第13部、2時間スペシャル(1988年 - 1993年、2006年・TBS・佐橋孫兵衛役)
- 水戸黄門第22部~第28部(1993年 - 2000年・TBS・水戸光圀役)・第6部・第7部・第10部・第12部・第13部・第15部・第16部・第19部・第21部(ゲスト出演、また第21部では偽黄門を演じた。)
- 山田風太郎からくり事件帖・警視庁草紙より(2001年・NHK・隅のご隠居(駒井信興)役)
- 水戸黄門1000回記念スペシャル(2003年・TBS・服部半蔵役)
- 犬神家の一族(2004年・フジテレビ・古館恭三役)
- 忠臣蔵(2004年・テレビ朝日・堀部弥兵衛役)
- 名奉行!大岡越前第2部(2006年・テレビ朝日)
[編集] 吹き替え
- 史上最大の作戦(ジョン・ウェイン)
- 刑事コロンボ・祝砲の挽歌(パトリック・マクグーハン)
- 刑事コロンボ・仮面の男(パトリック・マクグーハン)
- 華麗な探偵ピート&マック(エディ・アルバート)
- 権力と陰謀 大統領の密室
- シャーロック・ホームズの冒険 (TVドラマ)(ノーマン・ジョーンズ)
- チャンス(ピーター・セラーズ)
[編集] ナレーション
- 元禄太平記・忠臣蔵討入の助っ人たち(1995年・テレビ朝日)
[編集] ラジオ
- お話でてこい
[編集] 著書
- せん爺さんの太鼓
- お話でてこいのおじさんのお話