加藤嘉
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加藤 嘉(かとう よし=本名・ただし、1913年1月12日 - 1988年3月1日)は、日本の俳優。東京都出身。
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[編集] 略歴
慶應義塾高等学校在学中にアマチュア劇団に出演。1934年、東京宝塚劇場の俳優になったが、反戦思想に共鳴して1936年に新築地劇団付属研究所に入所した。戦後は1947年に民衆芸術劇場(第一次民芸)、1950年に劇団民藝(第二次民藝)創立に参加。1965年には文学座に準座員として入り、1967年に座員昇格。『女の一生』『五稜郭血書』などの舞台に立った。
映画・テレビにおいても欠かせぬ名脇役として活躍し、出演映画本数は三百本を越える。特に映画『砂の器』ではハンセン病を患う父親役を演じ、鬼気迫る演技を見せた。
1983年の映画「ふるさと」で、モスクワ国際映画祭の最優秀主演男優賞を獲得している。
1950年に女優の山田五十鈴と結婚したが三年で離婚。その後、女優・中村雅子と再婚。
1988年2月29日深夜、脳こうそくのため自宅で倒れ、翌3月1日未明に永眠。享年75。
[編集] 代表的な出演作品
[編集] 映画
- 女ひとり大地を行く(1953年):当時の妻・山田五十鈴と共演
- 笛吹川(1960年、松竹):お爺役
- 多羅尾伴内 七つの顔の男だぜ(1960年、東映)
- 松川事件(1961年)
- 眠狂四郎勝負
- 武士道残酷物語(1963年、東映):丘さとみを犯す元殿様役
- 飢餓海峡(1964年)
- 白い巨塔(1966年)
- 股旅(1973年)
- 戦争と人間 完結篇(1973年)
- 華麗なる一族(1974年)
- 砂の器(1974年)
- 金環蝕(1975年)
- 不毛地帯(1976年)
- 八甲田山(1977年)
- はなれ瞽女おりん(1977年)
- 八つ墓村(1977年 松竹)
- 鬼畜(1978年)
- 復讐するは我にあり(1979年)
- ふるさと(1983年)
- タンポポ(1985年)
[編集] テレビドラマ
- ザ・ガードマン第61話「ダイヤモンドの歌が聞こえる」、第86話「悪者たちは死んだ」(1966年、大映テレビ室、TBS)
- 中央流沙(1975年)
- 白い巨塔(1978年 大河内教授役)
- 獅子の時代(NHK大河ドラマ 1980年)
- 特捜最前線 第253話「注射器を持った狼!」(1982年 テレビ朝日系)