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イラン・イラク戦争 - Wikipedia

イラン・イラク戦争

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

イラン・イラク戦争(いらん・いらくせんそう、イ・イ戦争)は、イランイラク国境をめぐって行った戦争で、1980年9月22日に始まり1988年8月20日国連安全保障理事会の決議を受け入れる形で停戦を迎えた。

この戦争は、数次に渡る中東戦争湾岸戦争などと並んで中東地域の不安定さを示す材料であるとされる。中東における不安定要因は、ユダヤ教イスラエルイスラム諸国の対立という図式で考えられることも多いが、この戦争はイスラム教内のシーア派スンナ派の歴史的対立や、アラブペルシアの歴史的な対立の構図を現代に復活させたことに於いて、非常に興味深い事件であるといえる。また、イスラム革命に対する周辺国と欧米の干渉戦争と捉えることもできる。

目次

[編集] 背景

両国の石油輸出にとって要所であるシャトル・アラブ川の使用権をめぐる紛争は、戦争以前にも長年の間、衝突の原因だった。シャトル・アラブ川はペルシア湾に注ぎ込むチグリスユーフラテス川の下流域で、両国の国境にあたる。同河川沿いの都市バスラはイラク第二の都市で、石油積み出し場として重要な港でもあった。

イランでは1979年シーア派によるイスラム革命があり、親米のパーレビー政権が倒れ、ホメイニーの指導下、周辺のアラブ諸国とは異なる政治体制「イスラム共和制」を敷き、君主制中心の周辺アラブ諸国の警戒感を強めたが、イラン国内の混乱が増し、保守派の粛清のために軍事系統にも乱れがあると見られ、これは敵対する周辺国にとっては好機であった。

一方、イラクではサッダーム・フセインが政権を掌握し、独裁を行って軍備を強化していった。

[編集] 経過

[編集] イラクの奇襲

1980年9月22日未明、イラク軍がイランの空港を急襲して爆撃、イラン軍がそれを迎撃するという形で戦争は始まった。準備の面で勝るイラク軍は、革命で混乱したイラン軍の指揮系統などの弱点をついてイラン国内に侵攻、11月にはイラン西部国境地帯の一部を占領した。

イランの軍備は長らく親米政権であったためにほとんどが米国製であった。これらを扱う技術者もアメリカ人であったが、革命の際に全員が国外退去となった為、兵器の整備や部品の調達が難しくなっていた。

イランのイスラム革命に介入しようと、米国欧州ソ連などはイラクを積極的に支援した。革命後のイラン国内では反米運動が盛りあがり、またイランのイスラム革命精神の拡大を恐れた事も関係した。アラブ諸国は世俗的な王政・独裁制が多い為、イランのイスラム革命が輸出されることを恐れてイラクを支援した。特にクウェートはペルシャ湾の対岸にイランを望むことから、積極的にイラクを支援し、資金援助のほか、軍港を提供するなどした。ソ連は、中東地方に同盟国を作る必要から、また国内へのイスラム革命の飛び火を恐れて、イラクを支持した(ソ連は同時期にアフガニスタンへの侵攻を行っている)。イラクを全面的に支援しているクウェートの収入源は石油であるが、イランの鼻先を通るクウェートのタンカーにはソ連の護衛が付いており、イランには手出しができなかった。米国は、反イランの論調を受けてイラクに対する武器の輸出や経済援助などを行ったが、裏では革命の際のテヘランのアメリカ大使館占拠事件において、人質の解放をめぐる取引の一環として、ある時期にイランに対しても武器輸出を行った(イラン・コントラ事件)。

東西諸国共に対イラン制裁処置を発動した為、物資、兵器の補給などが滞り、また革命による混乱も重なって人海戦術などで応じるしかなかったため、大量の犠牲者を出した。その中で北朝鮮が秘密裏に武器と兵員を送っている。兵力は1000人規模で戦死者が共同墓地に埋葬されており、このときからイランと北朝鮮の親密関係が構築された。しかし、全般的には劣勢であり、時にはイラン兵の死体が石垣のように積み重なることもあった。完全に孤立したイランはイラクへの降伏を検討しなければならなくなっていた。

[編集] 形勢の逆転

イラクの予想よりもイラン民衆の抵抗は強く、またイラク軍部と政権政党であるバアス党の意見の食い違いなどから戦線は膠着した。さらに、完全に孤立したように見えたイランであったが、アラブ全てを敵に回しているイスラエルが援助を始める。米国製の部品をイスラエルが代わりに調達するなどしてイランを支えた。加えて、イスラム重視政策を採ったシリアリビアがイランに味方した。

1981年6月7日、イスラエル空軍機はヨルダン・サウジアラビア領空を侵犯してイラク領に侵入し、イラクがフランスの技術で建造していた原子力発電所(未稼働)を空爆して破壊した(イラク原子炉爆撃事件)。イラクはこのため、イスラエル方面の防空を強化しなければならなくなった。

1982年4月、シリア経由のパイプラインが止められ、イラクは石油の輸出ができなくなった頃から戦況は動き始める。5月24日にイランはホラムシャハル港を奪回、3万のイラク兵を捕虜とした。6月には領土ほぼ全域を奪還し、イラク国内への攻勢に出る。イランの勝利もありうると考えたイラク側が休戦を持ちかけるきっかけとなったが、巻き返したイランはフセイン体制打倒に固執し、戦争は終結しなかった。11月にはイラク軍がイランのカーグ島石油基地を破壊した。

[編集] 沈静化

この年、シリアの占領下に置かれていたレバノンにイスラエル軍が侵攻し、レバノン内戦が再燃した。このため欧米の目は急速にレバノンへ向き、火消しに躍起になった。米国はフランスと共に軍をレバノンへ派遣した。なお、このレバノン内戦の裏ではイスラエルとイランの間で密接な連絡が行われていた。また、82年には英国フォークランド戦争、米国は1983年10月にグレナダを侵攻、ソ連もアフガニスタンで手間取った為、世界の目はこの戦争から離れた。しかし、83年にレバノンの米仏軍のキャンプが自爆テロ攻撃を受けた為、報復にシリア軍を艦砲射撃して1984年2月に撤退した(アメリカ大使館爆破事件)。

[編集] 再燃

米軍撤退の直後、イラン・イラク間の戦闘が再燃した。3月に国際連合の調査によりイラクが化学兵器を使用していることが判明すると、戦争に対する世界的な非難が高まった。タブンなどの毒ガス兵器がイラクによって使用されたが、いずれも散発であったため、戦況にはほとんど影響しなかったと言われている。11月にイラクは米国と正式に国交を回復し、援助は公式なものとなった。

1985年3月、イランとイラクは相互に都市をミサイルで攻撃しあった。イラクはソ連のスカッドを改良した「アル・フセイン」をイランの都市へ撃ち込んだが、これによってイランはミサイル開発にこだわるようになる。5月にはイラク空軍機がテヘランを空襲。1986年6月にはイラク軍のミサイルがイランの旅客列車に命中した。もはや戦争は互いに一般国民を殺戮しあう泥仕合と化していた。

[編集] 米国の介入

両国が殺戮の応酬を繰り返す中の1986年3月、イランを支援し続けるリビア(リビアは当時チャド内戦にも介入していた)と米軍機がシドラ湾で交戦、米国は4月にリビアを攻撃した。しかし12月、アメリカでイラン・コントラ事件が暴露されてしまった。大統領ロナルド・レーガンは窮地に立たされると、取引を持ちかけたのはイランだとして激しく非難した。クウェートへの攻撃を防ぐ為、クウェートのタンカーには星条旗を掲げさせ、米軍艦の護衛をつけた。

対してイランは1987年1月に「カルバラ8号作戦」を実行。イラク領へ向けて南部戦線に大攻勢をかけ、ようやくイラク軍に損害を与えることができた。また、イラク国内の反政府的なクルド人を支援して反乱を起こすよう仕向け、イラク軍の弱体化を狙ったが、これに対してイラク軍は反乱クルド人に化学兵器を使用したため、事態を知ったイラン軍の士気は下がった。

7月20日国連安全保障理事会が589号決議を採択した。即時停戦ほか、公正な機関による戦争責任の調査、抗戦を継続する場合には武器の輸出停止、経済制裁を行うという内容であった。先にイラクが受諾の姿勢を見せたが、8月からペルシャ湾に大量の機雷が浮遊するようになる。イラクは報復としてイランのタンカーを攻撃、9月から米軍のヘリコプターが出動したが、これに対してイランは米国のタンカーを攻撃した。

1988年2月、イランとイラクは相互都市攻撃を再開、ここにおいて米軍がペルシャ湾に出動、4月にイランとの間で交戦となった。さらに、それまでイランに寛容だったサウジアラビアが断交を通告。イランは7月に国連決議の受諾を表明し、8月20日に停戦が発効した。

この戦争の間、ペルシャ湾岸諸国(サウジアラビアクウェートアラブ首長国連邦カタールバーレーンオマーン)は湾岸協力会議GCC)を結成し、地域の安定を求めた。GCCは米国が後ろ盾となり、各国に米軍兵器を輸出した(サウジは見返りとして米国からF-15戦闘機などを購入することができた)。

1989年6月、革命の父ホメイニは死去する。翌1990年9月10日にはイラン・イラク両国間で国交が回復した。

なお、1990年の8月7日にイラクはクウェートに侵攻し、翌年に湾岸戦争となった。

[編集] 影響

両国の犠牲者は100万人程度と推定され、経済的な被害も大きい。

一説では、この戦争を通じてイラクがクウェートに対して抱え込んだ負債を帳消しにすることが、湾岸戦争へ発展する、イラクによるクウェート侵攻の目的のひとつであったとされる。

[編集] 日本との関連

なかなか終わらない戦争に対し、日本では両国の名前をもじって「イライラ戦争」と呼ばれた。開戦前にイランへ飛ぶ航空機に対し、特定の期日を過ぎた場合には問答無用に飛行機を爆破するとサダム・フセイン大統領が宣言。宣言後、イランに住む外国人についてはそれぞれが国籍を置く国の軍隊による脱出が計られた。しかし、当時日本では自衛隊に対し海外へ在留する日本人への緊急脱出をさせる為に活動させるといった法律が無く、他国に応援を要請したが断られ、また日本航空チャーター機の派遣も前記期日までの脱出が困難であることを理由に実現しなかった。そのため、在イラン日本人は脱出方法が見つからずに生命の危機に達したが、在イラン日本大使からの在イラントルコ大使への救援要請にトルコ政府が「エルトゥールル号遭難事件の礼」と応じ、2機のトルコ飛行機がチャーターされて危機を脱した。その後、トルコと日本ではこの話が美談(トルコ航空の項参照)として伝わっている。

[編集] 関連項目

[編集] 参考サイト

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