新潟県立新潟高等学校
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新潟県立新潟高等学校(にいがたけんりつにいがたこうとうがっこう)は、新潟県新潟市関屋下川原町にある県立高等学校。
新潟県立新潟高等学校 | |
過去の名称 | 新潟県立新潟中学校 |
国公私立の別 | 公立学校 |
設置者 | 新潟県 |
設立年月日 | 1948年4月1日 |
創立記念日 | 1892年7月1日 |
共学・別学 | 男女共学 |
課程 | 全日制課程 |
単位制・学年制 | 学年制による教育 |
学科 | 普通科 理数科 |
所在地 | 〒951-8127 |
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電話番号 | 025-266-2131 |
FAX番号 | 025-267-7795 |
外部リンク | 公式サイト |
目次 |
[編集] 概要
旧制新潟中学校を前身とする新潟県内の進学校。通称は「県高(けんたか)」。戦前、新潟市内には旧制中学が県立新潟中学校1校しかなかったが、1939年に新潟市立新潟中学校(現新潟県立新潟南高等学校)が開校した為、それ以降は「県中(けんちゅう)」と呼ばれるようになった。新制高校となってからは「県高(けんこう)」と呼ばれるようになったが、これでは新潟県立新潟工業高等学校と混同しやすい事から(新潟市立工業高等学校=現新潟市立高志高等学校と区別するため、新潟工高は「県工」とも呼ばれていた)、1970年代頃から徐々に訓読みで呼ばれるようになっていった。
制服は男子のみ(学生服)。女子は私服で登校する。これは本校がもともと男子校であった為である。基本的に校則は殆ど存在せず、自由な校風である。
冬用の体操着を「えび茶」(全身えび茶色であるため)、半袖・半ズボンの白い体操着を「ますT(ますらお+Tシャツ)」、「ますパン」と呼んでいる。男子のみが参加するラグビーの授業では、「ビーシャツ」または「ラグジャー」と呼ばれるラグビーシャツを着用する。
2007年度入学生から普通科が1学級減り7学級となり、逆に理数科は1学級増え2学級となる。県内の医師不足を懸念する県教育委員会の方針により、理数科では2年次から「医歯薬コース」と呼ばれる国公立・私立大学の医療系を目指すコースが設置されるという。県立高校では長岡高校でも同様の改編が行われる予定。文系生徒は、理系優位の風潮が強まり文系の肩身が狭くなるのではないかと警戒気味。
[編集] 沿革
- 1892年7月1日 - 新潟県尋常中学校として創立。
- 1899年4月 - 新潟中学校に改称。
- 1900年4月 - 新潟県新潟中学校に改称。
- 1901年8月 - 新潟県立新潟中学校に改称。
- 1948年4月1日 - 学制改革により新潟県立新潟高等学校となる。普通科、通信制を設置。
- 1950年4月1日 - 男女共学開始。
- 1992年 - 創立100周年記念式典挙行。
- 1995年4月1日 - 65分授業開始、二学期制導入。理数科を設置。
- 1997年 - 校舎改築に伴い仮校舎に移転・旧校舎取り壊し開始。
- 1999年 - 新校舎竣工、移転作業。
- 2002年 - 創立110周年記念式典挙行。
- 2006年3月31日 - 通信制を閉課。
- 2006年4月1日 - 普通科8学級・理数科1学級となる。
[編集] 設置課程
[編集] 教育目標
- 真理を追究する意欲を培い、未来をひらく創造力と柔軟な思考力を養う。
- 高い規範意識と自主自律の精神を培い、時代をたくましく生きる力を養う。
- 進取の気質と豊かな人間性を培い、社会に貢献できるリーダーシップを養う。
[編集] 教育方針
- 「学び」への姿勢と学習習慣を確立させ、基礎的な学力の定着を図る。
- 生徒が主体的に学び、考える授業を構築し、論理的思考力・応用力を育成する。
- 社会や集団の中での在り方・生き方を考えさせ、セルフコントロールのできる力を養成する。
- 学校行事や部活動への積極的な参加を促し、気力・体力を養成する。
- 性や資質、社会に対する役割を考えさせ、自らの意志で将来の進路を決定する態度を育てる。
- 「共生」の意識を高め、思いやりの心を育てることを通して、リーダーとしての資質を涵養する。
- 伝統・文化を尊重する姿勢を育み、異文化への理解を図るとともに、幅広い自己表現力を育成する。
[編集] 校歌・応援歌
※応援歌A〜G及び凱旋歌、玲瓏の天は、4月の応援歌練習終了時までに完全に覚えなければならない(ただし応援歌A、C〜Gは練習後実際に歌われることは殆ど無い)。入学オリエンテーションの際に配られる応援歌CDを利用して覚える。応援歌Bは通称「丈夫(ますらお)」として広く慕われており、入学式・青陵祭・卒業式など様々な場所で歌われる。特に卒業式での「丈夫」は感動的である。「丈夫」を歌う時は、リズムに合わせて上半身を後ろに反らし同時に両手の指先を合わせ顔の高さまで持って来る、独特な「反り」という動作をする。応援練習の時に反り方が不十分だと「反りが足りねえ!!」などと上級生に叱りを受けることになる。
[編集] 学校行事
- 応援練習
4月に行われる。基本的に1年生が参加するが、最後の合同練習(1回のみ)では2年生も参加する。 目的は新入生が校歌・応援歌などを覚えるため、また引き締まった気持ちで新生活を迎えてもらうため。3年生の応援団が指導する。「(声が)小せぇ!」「もっと声出せ!」「やる気あんのか?」「心意気見せろや!」など。ある種の伝統になっている。指導の内容は時勢も影響し年々軟化してきているが、それでも指導の厳しさから嫌になり学校を欠席したり、高校に不信感を持つ生徒・保護者もおり、撤廃主義を謳う生徒・教師もいる。
- 青陵祭(体育祭)
6月に行われる。各学年の同数組が1つの連合を結成し、計10連合で競争が繰り広げられる。(2006年度は1学年が9学級化したため、変則的な編成で行われた。2008年度からは完全9連合制で行われるものと思われる。)各連合には抽選でそれぞれ色(緑・茶・黒・桃・赤・黄・橙・白・青・紫)が与えられ、各連合はその色を基調に連合創造の主題を考えたりバックの絵を決めたりする。その後約一ヶ月間、関屋浜で応援練習や連合創造練習を行なったり、闇練(やみれん。夜、信濃川やすらぎ堤で行われる練習のこと)したりして本番に備えるのが伝統。しかし2005年度青陵祭の闇練時、川沿いのマンション住人から苦情が寄せられ、菓子折りを持って謝罪に行く事態に。結果2006年度より闇練の完全禁止と、それに伴い違反した場合は青陵祭中止という厳しい罰則が定められた。2006年度から、幹部の練習などでは公共施設を借りたりして、校外の人間に迷惑をかけない方法が主流となった。
競技内容
採点は競技・連合創造・応援・バック・総合の5つの部門で行われ、それぞれの上位入賞連合が賞品を獲得する。賞品はあんぱん。生徒はあんぱんに対して強い思い入れがある場合が多い。
またこれ以外に、例外としてナポレオン賞・赤とんぼ賞というものがある。ナポレオン賞は総合順位第9位でそのうえ1つも賞を勝ち取っていない連合に、赤とんぼ賞は競技以外の部門を審査対象にして、その中のどれかに高い独創性が認められた連合に与えられる。これらの賞の賞品もあんぱん。2006年度からあんぱんを焼いてもらう業者が変わったことで、あんぱんの大きさは以前の3分の2程度になった。
- 青山祭(文化祭)
10月に行われる。1年と2年の各クラスが映画・軽喫茶・ゲームなどの出し物を考えて発表・出店する。文化部の発表の場でもある。外部来校者と3年生の投票の結果、最も票を集めたクラスには最優秀賞として青山賞が贈られる。青山賞には「ブルーマウンテンコーヒー」「高級栗あんパン」などがあったが、それらを総称して「青パン(さいぱんと読む。青山祭パンの略。)」という。しかし、実際その名称はあまり浸透しておらず生徒からの知名度も非常に低い。生徒が描いた教員の似顔絵コンクールも行われる。コンクールで1位を取った生徒の書いた似顔絵ともとの教員の写真はその年の「青陵」に掲載される。また、学年を問わず、有志を募り、申し込みをすれば出し物ができるが、青山賞の評価の対象にはならない。
[編集] 生徒会活動・部活動など
[編集] 生徒会発行誌
題名は「青陵」。年1回発行。累積50号を超えている。生徒会青陵編集委員が編集、3月に配布。クラス紹介、クラブ紹介のほか、一般投稿も募っている。毎号違った特集がある。本の厚さが薄くなったり厚くなったり、巻頭ページがカラーだったり白黒だったりと、予算の都合がつかないことがあるらしい。
[編集] 通学手段
自転車・JRで通学する生徒が最も多い。バス通学する生徒はあまり多くないが、冬になると自転車からバスに切り替える生徒が出てくる。徒歩通学の生徒は少ない。また、白根などの遠隔地から原付通学する者もごくごく少数ながら存在する。バイク通学は禁止。
- 自転車
- 鉄道
- バス
- 新潟交通バス停「新潟高校前」下車、徒歩1分
- 新潟交通バス停「松波町三丁目」下車、徒歩4分
- 新潟交通バス停「高校通」下車、徒歩8分
- 徒歩
- バイク
[編集] 著名な卒業生
- 会津八一(美術史学者)
- 青木得三(大蔵省主税局長、中央大学経済学部長・商学部長 / 和歌山中学から入学)
- 五十嵐一(イスラム研究者、『悪魔の詩』を日本語に翻訳)
- 井川剛(朝鮮総連)
- 伊藤聡子(フリーアナウンサー・タレント)
- 伊藤誠哉(元北海道大学総長)
- 猪口孝(政治学者。中央大学法学部教授、日本学術会議会員、法制審議会委員。猪口邦子衆議院議員の夫)
- 猪股裕紀洋(元・京都大学臓器移植医療部助教授、現・熊本大学医学部小児外科・移植外科教授)
- 牛木素吉郎(元兵庫大学経済情報学部教授、サッカージャーナリスト)
- 大越健介(NHK政治部記者、東大野球部のエースとして神宮で活躍し全日本メンバーに選ばれる)
- 小黒昌一(早稲田大学文学部教授)
- 河合雅雄(京都大学名誉教授、兵庫県立人と自然の博物館館長。河合隼雄の兄)
- 河村亮(日本テレビアナウンサー)
- 神田坤六(元群馬県知事)
- 神林恒道(大阪大学文学部名誉教授。立命館大学大学院先端総合学術研究科教授。)
- 熊倉悟(NHKアナウンサー)
- 栗林貞一(元海上保安庁長官、現日本アジア航空名誉顧問・日本物流団体連合会会長)
- 小林昌二(新潟大学人文学部教授)
- 斎藤英四郎(元経団連会長、元新日本製鉄会長)
- 斎藤美奈子(文芸評論家)
- 佐藤幸治(京都大学名誉教授、近畿大学法学部教授。憲法学者)
- 佐藤信秋(前国土交通事務次官、現・政治家)
- 篠田昭(新潟市長)
- 高橋竹秀(三味線奏者)
- 高山香織(メ~テレアナウンサー)
- 寺尾正大(元警視庁捜査一課長)
- 南場智子(「ディー・エヌ・エー」代表取締役社長)
- 長谷川義明(前新潟市長)
- 火坂雅志(歴史小説家)
- 星護(映画監督)
- 松井啓(元駐ナイジェリア大使、元駐ブルガリア大使、元駐カザフスタン大使。現杏林大学総合政策学部客員教授)
- 松井みどり(フジテレビスポーツキャスター)
- 武藤輝一(元新潟大学学長、現新潟国際情報大学学長)
- 村山朋彦(新潟テレビ21アナウンサー)
- 村山弘義(元東京高等検察庁検事長)
- 森達也(ドキュメンタリー作家)
- 湯川豊(元文藝春秋常務取締役、現東海大学文学部教授)
- よこざわけい子(声優)
- 吉田六左エ門(政治家、自由民主党衆議院議員)
- 吉原賢二(東北大学名誉教授)
- 鷲尾英一郎(民主党衆議院議員)
- 渡辺貢(PERSONZ)
架空の卒業生