スイス・フラン
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スイス・フランは、スイスとリヒテンシュタインの通貨。略称CHF。補助単位はラッペン(Rp、ドイツ語)またはサンチーム(ct、フランス語)で、1フラン=100ラッペン/サンチーム。 公用語での表記はフランス語でfranc suisse(フラン・シュイス)、ドイツ語でSchweizer Franken(シュヴァイツァー・フランケン)、イタリア語ではfranco svizzero(フランコ・ズヴィッツェロ)、ロマンシュ語で Franc svizzer である。1スイスフランは96.99円(2006年12月15日現在)。
ヨーロッパにおいて、UKポンド、ドイツ・マルク、フランス・フランと並ぶ重要な通貨であったが、ユーロ統一後は、ユーロ圏に浮かぶ孤立した島になっているとはいえ、その重要性は変わっていない。
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[編集] 紙幣
現在流通している紙幣は、10、20、50、100、200、1,000フランの6種類で、これらの紙幣は世界で最も偽造が難しい紙幣といわれるほど、様々なハイテク技術を使った偽造防止策が施されており、縦長のデザインであるところが、非常に珍しい物となっている。 かつては500、1,000フランの高額紙幣は、A5サイズほどの大型紙幣であったが、現在でも、高額になるほど大きさが大きくなり、また、50フラン以上の紙幣では昔から額面により印刷色が決まっている(50:緑、100:青、200、500:茶、1,000:紫)ので一目で見分けがつく。
- 紙幣に描かれている人物は下記の通り。
- 10フラン(黄色、1997年4月8日発行)
- 20フラン(赤、1996年10月1日発行)
- アルチュール・オネゲル(Arthur Honegger 1892年-1955年、作曲家)
- 50フラン(緑、1995年10月3日発行)
- 100フラン(青、1998年10月1日発行)
- アルベルト・ジャコメッティ(Alberto Giacometti 1901年-1966年、彫刻家、画家)
- 200フラン(茶色、1997年10月1日発行)
- 1,000フラン(紫、1998年4月1日発行)
- ヤーコプ・ブルクハルト(Jacob Burckhardt 1818年-1897年、歴史家)
[編集] 硬貨
一方硬貨は、5、10、20ラッペン(サンチーム)、1/2、1、2、5フランの7種類。1ラッペンの銅貨は発行はされているが、セット販売の物で流通用ではない。かつて存在した2ラッペンの銅貨は製造されていない。 現在流通している硬貨のうち、2フラン以下の6種類の硬貨のデザインは、フラン硬貨がヘルベティア女神の立像、ラッペン/サンチーム硬貨が同じく頭像で、これらの図案は1870年代から変更がなく、概ね130年以上も同じ物が流通しているが、このような国は、他には無い。これは如何にスイス・フランが安定している通貨であるかの裏付けに他ならない。5フラン硬貨のデザインはウィリアム・テル。
[編集] 為替レート
- 為替レートも参照。
[編集] 関連記事
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