新シェケル
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新シェケル(しんシェケル)は、イスラエルの通貨単位。 1新シェケル=26.07円である。(2006年8月4日現在)
[編集] 歴史
独立した頃は未だイスラエルと言う名前はなく、最初に発行した紙幣にはパレスチナ・ポンドとして発行された。 無論当時の紙幣の中にはイスラエルと言う国名が入っていなかった。
1969年6月4日にイスラエル国会は当時流通していたイスラエル・ポンドから「シェケル(₪)」にすることを法案として通し、1977年11月に通貨発行の諸条件が整い翌年5月にシェケルをイスラエル・ポンドと同様の紙幣とする事が決まった。 この時、国民全体に解り易い様流通させる為、イスラエル・ポンドの額面数を1桁落した形を採用した。 紙幣印刷においてもイスラエル・ポンドと同じ色、大きさ、肖像画を採用し、準備は2年以上懸け秘密裏に行われた。
1980年2月にようやくシェケルを法定通貨とし、補助通貨としてシェカリムにする事が宣言され、1980年2月24日に完全にシェケル紙幣が流通された。 当時の通貨として、額面は4券種でそれぞれ1、5、10、50₪で発行したが、インフレが酷く進んだために、その5年後には、額面の1000倍にも充る100、500、1000、5000、10000₪の5券種の紙幣が1981年~1985年の間に発行された。
その為に、1985年9月4日にイスラエル政府はデノミネーションとして、旧1000シェカリムと同額に値する新シェケル紙幣が発行される。 新額硬貨は1回目のニューシェケル紙幣と同時に流通させて、最少額の3種類の硬貨は旧硬貨と同じデザインをして1番上と2番目の硬貨には新しいデザインが施された。
そして、イスラエルの通貨単位は1999年1月3日に新シェケル(New・sheqel、₪、ニューシェケル)の通貨の第二弾として通貨のデザイン変更した。
[編集] 通貨の種類
過去のインフレを気にしてか、最初に20₪と100₪の発行を皮切りに流通し、1999年10月31日に50₪と200₪も発行、そして近年の好景気を背景に故ラビン首相の肖像が印刷された500₪紙幣も近々発行予定。
元々横型のお札のデザインだったのだが、新札発行時に現状の世界でも類を見ない縦型のデザインに変更され発券された。
現状として200₪札、100₪札、50₪札、20₪札があり、それぞれに歴代イスラエルの大統領や偉人が肖像となっており過去にはアインシュタインも1968年に肖像になっている。