札幌競馬場
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札幌競馬場(さっぽろけいばじょう)は、北海道札幌市中央区にある競馬場である。
1907年(明治40年)10月に開業した。中央競馬とホッカイドウ競馬を開催している。施設所有者は日本中央競馬会 (JRA) で、ホッカイドウ競馬はJRAから施設を賃借して競馬を開催している。また、札幌ドームの隣に移転させようとする動きがあったが、JRAは移転を否定した。
JRA・ホッカイドウ競馬ともに、本場開催時以外は場外発売所として使用しており、JRAでは「パークウインズ」と呼んでいる。
目次 |
[編集] 競馬場概要
- 所在地:札幌市中央区北16条西16丁目
- 駐車場(JRA):有料(開催時1000円、場外発売時500円)
- 駐車場(ホッカイドウ競馬):有料(1000円)
- 収容人数(ホッカイドウ競馬):12000人(内馬場及びスタンドの一部は使用できない)
- 在宅投票システム(ホッカイドウ競馬):オッズパーク(D-netシステム)・SPAT4
[編集] コース概要
芝コース・ダートコースともに平坦な右回りコース。障害コースは設置されていない。
開場当時は砂コースしか存在しなかった。砂コースは現在のダートコースとはやや異なるもので、当時の重賞競走の記録等でも「砂」と表記されている。1968年にダートコースに改修されている。
- 芝コース
- 1周1641m、直線266m
- 距離設定:1000m、1200m、1500m、1800m、2000m、2600m
- 芝1500mのコース設定は、現在の中央競馬では唯一、札幌にのみ設定されている。なお、ホッカイドウ競馬では芝コースは使用しない。
- ダートコース
- 1周1487m、直線264m
- 距離設定:900m、1000m、1600m、1700m、2400m、2485m
- 中央競馬では1000mと1700mが主に使用され、900m・1600m・2485mはホッカイドウ競馬でのみ使用される。以前はホッカイドウ競馬のみ、内馬場の引込み線からスタートする1100mの距離設定が存在したが、現在は使用されていない。
[編集] 芝コースの設置
1988年まで、札幌競馬場は中央競馬が開催される競馬場としては唯一、ダートコースのみ(内回り・外回り)で開催が行われてきた競馬場であった。当時、日本の競馬場における天然芝はこれまで野芝・高麗芝といわれる主として温暖な気候に適した芝が中心だったために、気温が低い札幌では芝が枯れてしまう恐れがあったため、芝コースの設置は函館競馬場が北限と考えられていた。
そこで、JRAでは寒冷地でも耐えられる天然芝についての研究・開発を進め、ヨーロッパで主に使われているケンタッキー・ブルーグラス、トールフェスク、イタリアン・ライグラスなどといった寒冷地タイプの天然芝と旧来の野芝・高麗芝を混成した「オーバーシード」という技術を開発。これにより札幌競馬場でも芝コースの設置が可能になり、1989年にダート外回りコースを改修して芝コースを新設した(この年の札幌開催は芝の育成・保護のためすべてダートコースでレースが行われ、札幌記念もダート1700mで施行された)。この後全国各地の競馬場はもとより、天然芝を利用することが多い陸上競技場、球技場、野球場でもオーバーシードのノウハウが活用されるようになった。
ただし、札幌競馬場の外回りコースを芝コースとして整備した事により、後年、ダートグレード競走の競走体系が整備された際、基幹距離の一つであるダート2000mの設定が中央競馬では全10場いずれにも存在せず、ダート2000mの大レースが設定できないという問題が発生してしまった。これについては2006年に阪神競馬場にダート2000mのコース設定が新設されたため、この問題は解消される。また中長期的には中央競馬のダート2000mのGI競走がこの阪神競馬場で新設されるのではないかとも、競馬関係者や競馬マスコミの間では噂されている。
他方、北海道地区は日本最大の競走馬生産地でありながら、グレード制創設以降2006年現在にいたるまで、GI競走が開催された事が無く、現在も札幌記念のGI昇格や、あるいはコースや距離はどのような形であれ中央競馬のGI競走の新設を求める声が、北海道内では競馬ファンや馬産に携わる者はもとより、日高などの馬産地では行政や馬産振興に携わる者からも上がる事が見られる。このため、中央競馬における路線別の頂点を決するGI競走の整備が完了しつつある時期のこの状況は、結果として彼らの念願である道内でのGI競走設置の可能性が遠のく事を意味しているとして、特に競馬ファンなどからは、札幌競馬場のコースについて「あの時、内外を逆に改修していれば、今頃は札幌でダート2000mのGI競走が開催されていたのではないか?」という声が今なお聞かれる事もある。
札幌芝2000mコースの基準タイムである1分58秒9(1990年7月1日・札幌記念で記録したグレートモンテの走破タイム)は、今日まで破られることなく事実上のコースレコードとして現在まで残っている。これは札幌競馬場の開催日数が少なく、年間に設定される札幌芝2000mの競走自体が少ないことも大きな理由の一つである。
のちに天皇賞(秋)を制する名牝エアグルーヴなど、毎年のようにGI戦線で活躍する有力馬が芝2000mの札幌記念に出走しているが、いまだ基準タイムは破られていない。
- ※基準タイム
その競馬場における新設距離、また従来と同じ距離であってもコース改修に伴いコース形態が従前と異なる場合、その最初の開催で記録した最高タイムを基準タイムとしている(同開催でこのタイムが更新されたとしても、正式なレコードタイムとは見なされず、新たな基準タイムとなる)。
次開催以降に基準タイムを上回るタイムを記録した場合、そのタイムが初めてレコードタイムとして記録されることになる。
[編集] 中央競馬
毎年夏の「北海道シリーズ」の後半戦として8~9月に2開催(16日間)行われる。なお2004年度から第1回(8月)開催は薄暮競走として実施されている。
[編集] 主な競走
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- 特別競走
- 特別指定交流競走
北海道シリーズでは、地方競馬との交流競走が数多く組まれている。特に2歳戦では、この時期としては異例の「500万下条件戦」を設けるなど、特別扱いで交流競走に力を入れている。地方馬は岩手などからの参戦もあるが、ホッカイドウ競馬からの参戦が最も多く、レースによってはJRAのレースにもかかわらず、出走馬が全馬ホッカイドウ競馬の所属馬というレースもある。ホッカイドウ競馬の調教師にとっても、ここで芝コースの適性を判断してから、今後の参考にすることも多い。
この背景には、以前のように2歳新馬戦を北海道だけで先行させず、道外で同時開催されている競馬場でも夏競馬から2歳新馬戦を一斉に始めたため、各競馬場に2歳馬が分散するようになったこと、また2回札幌開催に入ると、道外では秋の中山・阪神開催が始まるためここでデビューする2歳馬も多くいることから、JRA所属の2歳馬だけでは出走頭数を揃えにくくなっているという事情もある。
[編集] ホッカイドウ競馬
近年は年度始めの開幕シリーズとして、4月から6月にかけて開催されている。
かつては秋季にも開催されていたが、中央競馬の開催時期変更により春季のみの開催になっていた。
2006年の開催日程では秋季開催が復活し、10月から11月の閉幕まで開催された。
[編集] 発売する馬券の種類
○…発売 ×…発売なし
単 勝 |
複 勝 |
枠 番 連 複 |
枠 番 連 単 |
馬 番 連 複 |
馬 番 連 単 |
ワ イ ド |
3 連 複 |
3 連 単 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
○ | ○ | ○ | × | ○ | ○ | × | ○ | ○ |
[編集] 重賞競走(2006年)
- 2歳
- 3歳
- 札幌ダービー 北斗盃(H1)
- 春霞賞(H3)
- フロイラインカップ(H3)
- 3歳以上
- 北海道スプリントカップ(ダートグレード競走・GIII)
- ステイヤーズカップ(H1)
- 道営記念(H1)
- 赤レンガ記念(H2)
- エトワール賞(H3)
[編集] その他のホッカイドウ競馬を発売する場外発売所
運営主体が異なる発売所の間では、馬券の払戻に互換性がない。
北見競馬場・ハロンズ名寄では、3連複・3連単は発売しない。
- 門別競馬場 沙流郡日高町富川駒丘76番地1
- 函館競馬場 函館市駒場町12-2
- 帯広競馬場 帯広市西13条南9丁目
- 北見競馬場 北見市若松306番地
- 旭川レーシングセンター 旭川市宮下通15丁目
- ハロンズ岩見沢 岩見沢市6条西2丁目
- ハロンズ名寄 名寄市西1条南8丁目
- ウインズ釧路 釧路郡釧路町中央2丁目5番地
- ウインズ室蘭 室蘭市本輪西町1丁目6番3号
- Aiba静内 日高郡新ひだか町静内木場町2丁目1番30号
- Aiba苫小牧 苫小牧市木場町1丁目 トマモール地下
- Aiba小樽 小樽市築港11-2 ウイングベイ小樽(旧マイカル小樽)1F
- Aiba滝川 滝川市栄町3丁目 高林デパート地下
- Aiba浦河 浦河郡浦河町大通3丁目 ショッピングセンターMio2階
- Aiba中標津 標津郡中標津町東31条南1丁目5番地
- Aiba留萌 留萌市花園町1丁目7番 ハスコム留萌ビル(旧長崎屋)2F
- Aiba札幌駅前 札幌市中央区北4条西2丁目 パチンコひまわりタワー5F・6F
- Aiba千歳 千歳市幸町3丁目3-2
- Aiba函館港町 函館市港町3丁目17
- Aiba江別 江別市野幌町68番地
[編集] アクセス
また以下の路線バス(桑園発寒線を除く)に乗車し、JR桑園駅の近くにある「市立病院前」停留所で下車すると、徒歩で競馬場まで行くことができる。
[編集] 外部リンク
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