宮崎競馬場
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宮崎競馬場(みやざきけいばじょう)は、宮崎県にかつてあった競馬場である。
創設は1907年で、1周1600m(マイル相当)のコースを保有し、日本で当時最南端(1927年の鹿屋競馬場開場まで)の競馬場として知られた。日本競馬会が1937年に設立されてからは、1943年12月19日まで毎年春秋の2回に分けて競馬が開催された。しかし第二次世界大戦(太平洋戦争)の影響が災いし、戦後は小倉競馬場の復旧・再開が優先され、その後日本競馬会→国営競馬→日本中央競馬会と国が管理・運営する競馬のレースの開催は実施されなかった。
その後1946年に国営競馬→中央競馬会から施設を宮崎県と宮崎市が借りる形を取って地方競馬のレースが開催されたが、馬資源の枯渇(出走馬不足)のため1963年で廃止された。その後は、1956年から始まった抽せん馬育成事業をメインとするようになり、法改正により1991年に日本中央競馬会宮崎育成牧場と改称して、中央競馬会が購入した「育成馬」の調教・訓練の場として使用されている(育成牧場はこの他北海道・日高にもある)。
また、中央競馬では長年「休止中の競馬場」として扱われていたが、1994年を以って正式に競馬場としての使用廃止が決まっている。
1979年の日本のふるさと宮崎国体では、馬術競技の会場となった。現在でも1931年に建設された一等馬見所(スタンド)が保存されており、そこから調教風景を見学することができる。一般人が立ち入りできる戦前の競馬場の施設遺構としては、全国唯一(横濱競馬場一等馬見所遺構は立入禁止)のもの。
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