千葉茂

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千葉茂（ちばしげる、1919年 5月10日 - 2002年 12月9日）は、愛媛県西条市出身。昭和初期から中期（1930年代後半-1960年代前半）のプロ野球選手・プロ野球監督。右投げ右打ち。ポジションは二塁手。戦後中日ドラゴンズ選手を経てセントラル・リーグ審判となった千葉英二は実弟。

[編集] 来歴・人物

愛媛県立松山商業学校から1938年に東京巨人軍に入団し、1年目から二塁手のレギュラーとなる。以降、川上哲治、青田昇らと巨人の第2期黄金時代を築き上げる。守備範囲の広い華麗な二塁守備で知られ、一塁を守っていた川上の守備範囲が狭かったため「千葉一二塁手」とも呼ばれた。送球の際は相手を見ずに投げるなど守備における動作は抜群で、戦前の名二塁手苅田久徳の系譜を継ぐ選手として名をはせた。

右打者でありながら、どのコースの球もライト方向を狙う独特の打法で、「バットにとりもちが付いている」と呼ばれるほどファウルで粘った末に、四球を選び出塁する巧打者であった。通算96本のホームランのうち、81本をライトに飛ばしたと言われている。戦前はクリーンアップ、戦後は主に2番打者として活躍した。1951年に巨人に入団した与那嶺要とは球界屈指の1・2番を形成した。1956年現役引退。1942年から1945年は兵役のためブランクがある。

人望に優れ、主将を務めた。1947年には、腸チフスで急逝した黒沢俊夫の背番号4番を永久欠番にするように、選手を代表し球団に要望したことで知られる。多くの選手に次期監督に推されていたが、川上哲治に譲る形となる。これに対し、「哲（川上のニックネーム）に対する送りバントだ」と述べている。近鉄に監督として移籍する際、内藤博文や大友工が呼応し、移籍している。

引退後はコーチ・2軍監督を歴任。1958年、背番号3番を新人の長嶋茂雄に譲り渡す。1959年に近鉄バファローの監督に就任。それ以前のチーム名は「近鉄パールス」であったが、ファン投票の結果により千葉のニックネーム「猛牛」にちなんでバファローと名付けられた（のち「近鉄バファローズ」に変更）。球団の「猛牛マーク」は千葉の友人であった岡本太郎のデザイン。1961年まで監督を努めた。その後は野球評論家。1980年に野球殿堂入り。2002年12月9日死去。享年83。1948年に銀座の洋食店「グリルスイス」で、千葉がカツレツをカレーに乗せて食べたことから、店主がカツカレーを新メニューとして発案したことが知られている。

[編集] 打撃成績

通算試合　1512試合
通算打率　.284
通算安打　1605本
通算本塁打　96本
通算打点　691打点
通算盗塁　155盗塁
通算犠打　151個
通算犠飛　9本（1938年、1941年～1953年は公式記録無し）
通算四球　913個
通算死球　6個
通算三振　515三振
通算併殺打　69個（1939年～1949年は公式記録無し）

[編集] 投手成績

通算登板　1
通算完投　0
通算完封勝　0
通算無四球試合　0
通算勝利　0
通算敗北　0
通算セーブ　（導入前）
通算セーブポイント　（導入前）
通算勝率　.000
通算投球回　4
通算被安打　8
通算被本塁打　0
通算与四球　0
通算与死球　0
通算奪三振　2
通算防御率　9.00

[編集] 表彰・記録

ベストナイン　7回（1947～1953）
オールスターゲーム選出　5回（1951～1955）（1949年以前の東西対抗戦を除く）
野球殿堂入り(1980)

[編集] 監督としてのチーム成績

年度	年度	順位	試合数	勝利	敗戦	引分	勝率	ゲーム差	チーム本塁打	チーム打率	チーム防御率	年齢	球団
1959年	昭和34年	6位	133	39	91	3	.300	49	48	.229	3.68	40歳	近鉄
1960年	昭和35年	6位	131	43	87	1	.331	39	69	.236	3.61	41歳
1961年	昭和36年	6位	140	36	103	1	.261	51.5	68	.229	3.96	42歳