右翼手
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右翼手(うよくしゅ)とは、野球またはソフトボールにおいて、外野手で本塁から見て右側を守る選手。センターの隣、ファースト・セカンドの後方に位置する。英語のRight fielderからライトとも呼ばれる。守備番号は9。英略字はRF(Right fielderから)。
外野手のうち守備位置から三塁への距離が最も遠く、一塁走者が安打で、或いは二塁走者がタッチアップで三塁に進塁するのを防ぐために外野手の中でも最も強肩が必要とされる。また、右打者のライン側に切れていく流し打ちや左打者の強いライナーといった判断の難しい打球が飛んでくるため、素早い反応・処理が要求される。ライン際に切れる打球に対応するためには左投げの方が適している。しかし必ずしも利き腕は必須条件ではない。事実、右利きのライトの選手は数多くいる。また一塁との距離が近いため、鈍足の打者が右翼前に強い打球を放った場合、右翼手が一塁手に素早く送球して打者走者をフォースアウトにする「ライトゴロ」を完成させる事もままある。
なお、草野球や少年野球では左打者や流し打ちをする右打者が少ない場合が多く、必然的に守備機会も少なくなるため、最も守備の苦手な選手が守るポジションとなることもある。いわゆる「ライパチ」(守備位置がライトで打順が8番)とは下手な選手の代名詞と言われる。
もっとも、プロ野球界では相当高度な守備力が必須であり(プロでは左打者が多く、右打者も流し打ちの技術を持っている者が多い)、定位置が右翼手の選手にはイチロー(シアトル・マリナーズ)、福留孝介(中日ドラゴンズ)などゴールデングラブ賞の常連が多い。
[編集] 主な現役選手
- 礒部公一(楽天)
- イチロー(シアトル・マリナーズ)
- 桧山進次郎(阪神)
- 濱中治(阪神)
- 稲葉篤紀(日本ハム)
- 井上一樹(中日ドラゴンズ)(レフトも守る)
- 金城龍彦(横浜)
- 柴原洋(ソフトバンク)
- 嶋重宣(広島)
- 高橋由伸(巨人)
- 福地寿樹(西武)
- 福留孝介(中日ドラゴンズ)(センターも守る)
- 矢野謙次(巨人)
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