シアトル
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シアトル(Seattle)は、アメリカ北西部にある都市。ワシントン州を含めた太平洋岸北西部地域の最大の都市であるが、ワシントン州の州都ではなくキング郡の郡都にすぎない(ちなみにワシントン州の州都はオリンピアである)。 ピュージェット・サウンドとワシントン湖の中間に位置していて、カナダとの国境まで約180km。人口は約57万人で、タコマらを含めた都市圏(グレーター・シアトル)は人口380万人にも及ぶ(2005年)。
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[編集] 歴史
- 主要記事:シアトルの歴史
[編集] 地理及び気象
[編集] 地理
シアトルは北緯47度37分35秒、西経122度19分59秒(47.626353, −122.333144)に位置している。
アメリカ合衆国統計局によると、この都市は総面積369.2 km²(142.5 mi²)である。このうち217.2 km²(83.9 mi²)が陸地で152.0 km²(58.7 mi²)が水地域、つまり総面積の41.16%が水地域となっている。
[編集] 気候
西岸海洋性気候にあたり、夏は涼しく冬も緯度の割に寒くない。
[編集] 住民及び文化
[編集] 人口動勢
- 主要記事:シアトルの人口動勢
2000年の国勢調査で、シアトル市の人口は563,374人であり、グレーター・ピュージェットサウンド大都市圏の人口は、ほぼ380万人である。住民のうちの白人比率は、約73.40%であり、全米の大都市の中でもっとも高い都市の一つである。多民族からなる比率が合衆国内でもっとも高い大都市の一つでもある:4.70%は混血である。[1] 2000年の国勢調査によると、シアトル住民の13.71%はアジア系、8.44%はアフリカン・アメリカン、1.10%は先住民、0.50%は太平洋諸島系、及び6.84%はその他である。
この都市内の一世帯あたりの平均的な年収は45,736米ドルであり、一家族あたりの平均的な年収は62,195米ドルである。男性は40,929米ドルに対して女性は35,134米ドルの平均的な年収がある。この都市の住民一人当たりの年収(per capita income)は30,306米ドルである。人口の11.8%及び家族の6.9% は貧困線以下である。全人口のうち18歳未満の13.8%及び65歳以上の10.2%は貧困線以下の生活を送っている。
[編集] 文化
音楽では、ニルヴァーナ、パール・ジャムなどのグランジ・ロックはここから生まれたもの。また伝説的ギタリスト、ジミ・ヘンドリックスもここ、シアトルの生まれで、彼の墓が市内にある。 州立のワシントン大学は、優秀なコンピュータ技術者をよく育てていることでも知られている。またブルース・リーはワシントン大学在学中にジークンドーを開き、その後も親子でシアトルに住んでいた。彼とその息子、ブランドン・ブルース・リーの墓はシアトル市内にある。
[編集] メディア
主要記事:シアトル内のメディア
シアトルの主要な新聞は日刊紙 Seattle Times 及び w:Seattle Post-Intelligencer である;これらは Times が閉鎖または譲渡する事を求めていた事から(2004年)、w:Joint Operating Agreement下で広告及びビジネス部門を共有している。日系誌として「YOUMAGA([2])」、「Soy Source」などがある。
シアトルはテレビジョン放送局及びラジオ放送局によってもサービスされている。シアトルの主要ネットワーク・テレビジョン系列はw:KOMO 4 (ABC)、w:KING-TV 5 (NBC)、w:KIRO 7 (CBS)、w:KCTS 9(w:PBS)、w:KSTW 11(w:UPN)、w:KCPQ 13 (Fox)、w:KTWB 22/10(WB)、及び w:KWPX 33/3(i) である。
主要なラジオ放送局はw:KUBE 93.3、KNDD 107.7、KBKS 106.1 w:KIRO-AM 710、w:KOMO-AM 1000、NPR 系列 w:KUOW-FM 94.9、KPLU-FM 88.5(タコマ)、及び KBCS 91.3(Bellevue)が含まれる。他の著名な放送局はw:KEXP-FM 90.3(EMP系列)及び公立学校システムが所有者であり Nathan Hale 高等学校の生徒によって運営されている、 w:KNHC-FM 89.5 が含まれる。
[編集] スポーツ
[編集] 経済
[編集] ボーイング社の発展と経済
狭い海峡に守られたピュージェット湾は大陸氷河が削られてできた天然の良港で、古くから貿易港、軍港として栄えた。
海流の影響で高緯度の割には気候は穏やか。かつ、年間を通して安定した降水量がある。そのため、森林資源が豊富で木材工業、紙・パルプ工業が発展した。
日本郵船で大きくなった町で、戦前、戦後まもなくの間氷川丸が寄港していた。
戦後は航空機産業が発達、とりわけボーイング社の誕生は市を大きく変えた。ボーイング社の発展における当市への影響は計り知れなく大きく、関係者は人口のおよそ3割を占めるともいわれ、この社の経営が市の経済を大きく左右、1971年のボーイング・ショックは市財政を大きく揺るがした出来事でもあった。また、近年における本社のシカゴ移転は大きな衝撃となった。
[編集] その他の優良企業
1962年の万国博会場跡地であるシアトル・センターには、シアトルのシンボルタワー「スペースニードル」、シアトル・スーパーソニックス(NBA)の本拠地キー・アリーナ、パシフィック・サイエンス・センターがある。前述したボーイングの他、スターバックス、ノルドストルム、アマゾン、ニンテンドーオブアメリカなど優良企業がここに本拠地を置いている。また、マイクロソフトがシアトル近郊のレッドモンドに本拠地を置いていることもあり、シアトルを含めた一帯ではIT関連産業の成長が著しく、ポートランドらと共にシリコンフォレストと名乗っており、内陸のスポーケンやアイダホ州のボイシにまで影響している。さらに、ワシントン・ステイト・フェリーはアメリカ合衆国最大のフェリー会社である。
[編集] 交通
DowntownはRide Free Areaとなっており、平日、休日に関わらず無料でバスに乗車できる。市内とシアトル・タコマ国際空港(SEA 通称シータック)を結ぶバス(約20km)も$1.25-$1.50(時間、曜日などに依存する)と市内への自家用車乗入れを抑えるため、公共交通機関を安価に設定している。
都心部ではバスは地下の専用トンネルを走行する。トンネルに入る際にはエンジンから電気(トロリーバス)に切り換えて走る。
また、アムトラックのターミナル駅には、シカゴとの間を結ぶ大陸横断長距離列車「エンパイア・ビルダー」号や、ポートランド-オークランド-ロサンゼルス間を結ぶ「コースト・スターライト」号などが発着する。
[編集] 姉妹都市
シアトルはSister Cities International [3]によると、21の姉妹都市を有している。
[編集] 外部リンク
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