SKY PerfecTV!
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SKY PerfecTV!(スカイパーフェクティービー!)はプラットフォーム事業者である株式会社スカイパーフェクト・コミュニケーションズが運営する東経124・128度CS放送のプラットフォームである。通称は「スカパー!」。
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[編集] 概説
- 通信衛星(JCSAT-3 / JCSAT-4A)を使い、これまでケーブルテレビでしか見ることが出来なかったジャンル別専門放送を直接チューナー(チューナー単品のみである。以前は三洋電機などがSKY PerfecTV!チューナーが内蔵されたテレビも発売していた)とアンテナを使って受信できるようにし、又、従来ケーブルテレビで視聴可能だった30チャンネル前後から、テレビ/ラジオ合わせて300チャンネルの視聴を可能とした。しかし、上に記した過去の経緯により、原則的に1つのアンテナで2つの衛星を使用しそれぞれ縦波と、横波の4つ信号を電圧により切り替えて受信する必要がある。そのため、一般家庭での受信では間に分配器をつけてはいけないとされている。特にマンションなどの(2条)の同軸ケーブルでの、共同受信では、受信出来ないチャンネルが一部にある。全てのチャンネルを共同受信には、2衛星対応4出力アンテナと、 ブロックコンバーター、 端末ブロックコンバーターが、必要であり、端末ブロックコンバーターに関しては、各チューナー毎に必要になる。この場合市販のチューナーを、使用出来る。(BSとの混合不可)
- 2006年7月現在で417万6460件の加入数がある。
- チューナーのメーカーは年々減り続けていたが2006年9月にアイ・オー・データ機器が地上デジタル放送とスカパー対応(BSデジタル及びSKY PerfecTV!110には、未対応)チューナーHVT-ST200を発売し現在はアイ・オー・データ機器を含めソニー、松下電器産業(マスプロ電工とDXアンテナにOEMあり)、ヒューマックスジャパンの計4社。ソニーは2003年以来新製品を出していない。(但し、スカパー!DVRのチューナーは公表されていないが、インターフェイス、リモコン(ソニー製DVDレコーダーと酷似)等からソニー製と推測されている [1])(チューナーの新製品は出していないものの、東芝は自他社のスカパーチューナーと接続しての連携機能を搭載したDVDレコーダーを発売している)。一般的な販売価格としては2~3万円台で有るが、加入促進キャンペーンで同時にスカパー加入を行うと1万円弱~数千円程度で購入可能。
- アンテナを設置できない集合住宅向けに、スカパー等の電波を光信号に変換して光ケーブルで伝送する「光PerfecTV!(愛称:ピカパー!、2006年4月現在:スカパー!光)」というサービスが2004年に開始された。
- 2005年5月からは、アンテナ・チューナーのレンタルサービス(スカパー!レンタルサービス)をスタート。なお、レンタルされるチューナーは韓国のヒューマックス社の製品であるので、DVDレコーダ等デジタル機器に、録画するには、注意が必要。コピーガードの1つである、コピーワンスが入る。
- 2006年10月から、160GBのHDDを内蔵させたチューナーのレンタルサービススカパー!DVRをスタート、更に1つのアンテナで2つのチューナーが接続できるアンテナの提供も行う。(各チューナーごとの契約は必要)
- なお放送中、あるいは過去に放送していたチャンネルは、SKY PerfecTV! チャンネル一覧を参照。
- 現在2008年3月を目処に東京都江東区内の土地(約2500坪)に新放送センターが竹中工務店により建設される予定。
- 2006年12月には、衛星放送業界で最大のライバル会社であったWOWOWと業務提携。WOWOWのBS5チャンネルで放送されている内容を124度・128度CSで放送されることになった。また、2007年1月からは光ファイバーを利用したスカパー!光での放送も決定している。
[編集] アンテナの取付け
- スカパー!は衛星を使用した放送サービスであり、衛星からの電波をアンテナで受信する。アンテナは、南南西の方角(午後1~2時の方角に太陽が見渡せるかどうかで確認)に向けて設置する必要があるため、事前に確認することが望ましい。なお、アンテナの位置合わせは大変シビアであり、数度ずれていても電波を受信できない場合があるため注意すること。
[編集] 料金体系
- 加入の翌月に2,940円(加入料は初回のみで以降は月ごとの基本料金410円)と月契約ごとのチャンネル料金、ペイ・パー・ビュー料金を支払う。引き落としはクレジットカードのほか、銀行、信託銀行、郵便貯金、信用金庫、信用協同組合、農協(JAバンク)、漁協(JFマリンバンク)が使用できる。加入料・基本料金はスカパー、スカパー!110ともに同じである。
[編集] ペイ・パー・ビュー視聴方法
- 従量視聴であり、見たい番組をリモコン操作で購入するシステム。購入履歴は一時ICカードに蓄積され、カードの記録容量に達すると購入できなくなるが、カードに溜まった視聴データが電話回線で送信されるとカードの記録がクリアされ、再度購入可能となる。通常はカードの記録容量に達する前にチューナーが自動的に視聴記録をスカパー!に送信するので「カードがいっぱい」となることはないが、チューナーの接続や設定が間違っていると「いっぱい」になってしまい、見たいペイ・パー・ビューを見られなくて泣きをみることとなる。購入の前に一定時間プレビューができる。
[編集] 成人向け放送の視聴制限
- 青少年保護の観点から事前に申し込みが必要。加入時に加入申込書と同時に身分証明書の写しを同封するか、後日、ファクスか郵送で必要書類と同時に送信する。なお、視聴できる下限年齢は20歳であり、すべての番組でコピーガードがかかっており録画は出来ない。これはCS放送成人番組倫理委員会(CS成倫)の取り決めによるもの。
- 成人向け専門チャンネルは全部で16あり、いずれもPPV対応。その他のPPVも一部成人向け放送に切り替わる。それ以外の月極チャンネルでも一部成人向け放送を行っているが、これらも同様に事前の登録が必要である。
- 以前は900番台チャンネルで月額契約を結んだ場合でもPPV方式の購入手続き(要電話回線接続)が必要だったが2005年12月より一部ICカード(カード番号が06または11から始まるカード)では購入手続き無しで視聴できるようになった。
[編集] キラーコンテンツ
- PerfecTV!時代からJスカイB合併直後までは、プラットフォーム事業者に専念して、自前のコンテンツは持っていなかった(旧JスカイBの株主は独自に番組供給会社(スカイエンターテイメント(現在のJ SPORTS)など)を保有していたという事情もある)が、後発のディレクTVとの対抗もあって、1999年頃から自前のコンテンツを確保する方針に変更。特に野球・サッカー・格闘技等のスポーツコンテンツに力を入れている。
- 1999年春 「プロ野球セット」発売開始に合わせて、スカパー!主導でプロ野球の放映権を各チャンネルで調整(1998年シーズンは同じ試合を複数のチャンネルで同時に放送するケースがみられた)、バッティングする試合はパーフェクト・チョイスで放送。
- 1999年7月 イタリア・セリエAの放映権獲得(従来WOWOWが保有)。パーフェクトチョイスで放送する他、SKY sports・J-SPORTS(両者ともJ SPORTSの前身)にもサブライセンスしたが、ディレクTVのJ-SPORTSでは放送できず、他番組に差し替えとなった。
- 2000年9月 2002 FIFAワールドカップのCS放映権獲得。全試合パーフェクトチョイスで生中継。
- 2001年7月 イングランド・プレミアリーグ、フランス・ディビジョン・アン(現・リーグ・アン)の放映権獲得(従来プレミアリーグはJSKY SPORTS(現J SPORTS)が保有。現在、リーグ・アンの放映権はJ SPORTSが保有)。
- 2001年10月 サムライ・ティービー(格闘技専門チャンネル「FIGHTING TV サムライ」)の株式約80%を取得。
- 2002年8月 オランダ・エールディビジの国内独占放映権獲得(従来、CSはGAORA、BSはBS朝日が保有。現在、放映権はGAORAが保有)。
- 2003年2月 WWEのPPV特番をパーフェクトチョイスで放送開始(従来J SKY SPORTSで放送)。
- 2003年4月 UEFAチャンピオンズ・リーグの放映権をフジテレビジョン・J SKY SPORTSと共同で獲得(従来地上波はTBS、衛星はWOWOWが保有)。
- 2004年2月 メジャーリーグ(MLB)のCS放映権を獲得(従来ペイ・パービュー・ジャパン(パーフェクトチョイス)が保有)。
- 2004年7月 コンテンツ開発・投資を行う子会社・スカパー・ウェルシンクを設立(同年10月事業会社化)。
- 2005年2月 ペイ・パー・ビュー・ジャパンの株式を追加取得、20→65%に。
- 2005年5月 2006 FIFAワールドカップのCS放映権獲得(全試合録画、SKY PerfecTV!110ではハイビジョン放送)。
- 2005年7月 スペースシャワー・ネットワーク(音楽専門チャンネル「スペースシャワーTV」などを運営)の株式10%を取得。
- 2005年7月 2006年バスケットボール世界選手権のCS放映権獲得(全試合パーフェクトチョイスで生中継、SKY PerfecTV!110ではグループB及び決勝ラウンドをハイビジョン放送)。
- 2005年11月 ジェイ・スポーツ・ブロードキャスティング(スポーツ専門チャンネル「J SPORTS」を運営)の株式15%を取得。
- 2005年12月 日活(映画専門チャンネル「チャンネルNECO」なども運営)の株式15%を取得。
- 2006年8月 2007年~2011年のJリーグ(J1、J2)CS独占放送権を獲得。さらにIPインターネット独占放送権、モバイル独占放送配信権も獲得
- 2006年12月 BS放送の放送事業者であるWOWOWが参入。
[編集] イメージキャラクター
- 現在はKAT-TUNがCMに出演中。それ以前はSMAPの中居正広や野村沙知代(ただ流行りで起用したためあとあとマイナスがついた)、松浦亜弥、琴欧州、がイメージキャラクターだったことがある。
- サッカーW杯日韓時は、中田・小野・稲本が登場、その後なぜか、アザラシのタマちゃん、W杯日韓で活躍したイルハン・マンスズも出演。
- 「スカイ」と併合前の「PerfecTV!」時代は、鈴木蘭々、鈴木みのる、王様、明和電機、松田聖子などが出演していた。また開局前から林家ぺー・パー子がペイ・パー・ビューの出落ちCMに出演していた。
[編集] 関連項目
- スカイパーフェクト・コミュニケーションズ
- SKY PerfecTV!110
- プラットフォーム事業者
- スカパー!光
- 株式会社オプティキャスト
- スカパー!BB
- スカパー・モバイル
- ヒューマックスジャパン
- デジタルチューナー
- コピーワンス
- アイ・オー・データ機器
- マスプロ電工