MARVEL VS. CAPCOM CLASH OF SUPER HEROES
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MARVEL VS. CAPCOM CLASH OF SUPER HEROES | |
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ジャンル | 対戦型格闘ゲーム |
対応機種 | アーケード(CPS-2) ドリームキャスト プレイステーション |
発売元 | カプコン |
人数 | 1~2人 |
メディア | CPS2カートリッジ(AC) GD-ROM1枚(DC) CD-ROM1枚(PS) |
発売日 | 1998年2月(AC) 1999年3月25日(DC) 1999年11月11日(PS) |
デバイス | 1レバー+6ボタン |
『マーヴル VS. カプコン クラッシュ オブ スーパーヒーローズ』 (MARVEL VS. CAPCOM CLASH OF SUPER HEROES) は1998年2月にカプコンが発売した2D対戦型格闘ゲーム。本項においてはゲームタイトル、及び当時の記述に従って"MARVEL"のカナ表記を“マーヴル”に統一するものとする。1999年3月25日にドリームキャスト版が、同年11月11日にはプレイステーション版『~ EX EDITION』(それまでの作品同様、試合中に交代できないなどのアレンジがなされている)が発売されている。
『X-メン』に代表されるマーヴル・コミック社のキャラクターと、『ストリートファイター』をはじめとするカプコンのキャラクターが(ほぼ)半々の割合で共闘するようになってから3本目の作品である。略称は『マブカプ』(『MARVEL VS. CAPCOM 2 NEW AGE OF HEROES』との区別のため『マブカプ1』とする事もある)。
なお『MARVEL VS. CAPCOM』という呼称には、
- 本作のみを指す場合
- 続編である『MARVEL VS. CAPCOM 2 NEW AGE OF HEROES』を含める場合
- 2.に加えて『X-MEN VS. STREET FIGHTER』や『マーヴル・スーパーヒーローズ VS. ストリートファイター』を含める場合
- 2.及び3.に加えてその前身といえる『X-MEN Children of The Atom』や『MARVEL SUPER HEROES』を含めたX-MEN関係の一連の作品のシリーズとする場合
という多様な捉え方が存在する。以下の本項目において単に『MARVEL VS. CAPCOM』と表記した場合には2.の用法『MARVEL VS. CAPCOM 2 NEW AGE OF HEROES』とあわせたシリーズを意味し、3.の表現については『MARVEL VS.シリーズ』と表すものとする。
目次 |
[編集] 概要
本作はそれまでのMARVEL VS.シリーズ作品同様1チームは2人であるが、前作『MARVEL SUPER HEROES VS. STREET FIGHTER』では戦闘中にチームのパートナーを呼び出せたのに対し、スペシャルパートナーと呼ばれる専用のキャラクターを呼び出すようになっていることがシステム面の最大の特徴。ゲーム開始時にメンバーを2人選んだ後スペシャルパートナー選択用のルーレットが出現し、これでスペシャルパートナーを選ぶことになる。なお通常のルーレット選択のほかにも特定のコマンドによりパートナーを選択することや、相手が使用していたパートナーを奪う形で変更することが可能である。
他に本作で登場したシステムとしては、一定時間パートナーと同時に攻撃を行うヴァリアブルクロスがある。効果時間中はほとんどのハイパーコンボ(超必殺技)が無制限に使用できるが、スペシャルパートナーや一般の協力攻撃は不可能。
上記2点は本作限りのシステムだが、それ以外の一般の協力攻撃についてはそれまでのMARVEL VS.シリーズ作品を踏襲している。
最終ボスに複数の形態が存在するようになったという特徴もある。本作では最終ボス「オンスロート」を一度倒した後にデモが挿入され、その後第1形態を倒したときの状態を引き継いで第2形態と戦うことになる。このシステムは『MARVEL VS. CAPCOM 2 NEW AGE OF HEROES』の最終ボス「アビス」にも引き継がれた(こちらは3つの形態がある)。
[編集] 登場キャラクター
[編集] マーヴル側メインキャラクター
- キャプテン・アメリカ (Captain America)
- スパイダーマン (Spider-Man)
- ハルク (Hulk)
- ウルヴァリン (Wolverine)
- ガンビット (Gambit)
- ウォーマシン (War Machine)
- アーマーのデザインが本来のウォーマシンとは異なり、アイアンマン (Iron Man) の単なる色違いとなっている。これはアイアンマンの版権が土壇場で取れなくなってしまったための苦肉の策と言われる。
- ベノム (Venom)
[編集] マーヴル側シークレットキャラクター
条件を満たすと7戦目に乱入してくるが、その際のメッセージによればオンスロートが作り出した存在のようである。
- ハイパーアーマーウォーマシン
- 敵の攻撃に仰け反らないがガードもできない。また動きが非常に鈍重でジャンプの軌道も低い。
- ハイスピードベノム
- 普通の歩行というものが無く地上での移動は全てダッシュになり(しかもそのスピード自体も通常のベノムのダッシュを上回る)、技のモーションも通常より素早いが、防御力が著しく低い。
- MSH性能ハルク
- スーパーアーマーの無い『MARVEL SUPER HEROES』の時と同じ性能のハルク。
[編集] カプコン側メインキャラクター
- リュウ
- 『ストリートファイター』より。本作のリュウはコマンドにより性能をケンや豪鬼に切り替えることが可能で、このときは必殺技も変わる。
- キャプテンコマンドー
- 『キャプテンコマンドー』より。コマンドーチームのリーダー。コマンドーチームの他のメンバーであるジェネティー・翔・フーバーを呼び出して攻撃させたり、協力して攻撃する技も存在する。
- 春麗
- 『ストリートファイターII』より。ハイパーコンボに、これまでのシリーズでは使用していないオリジナル技「七星閃空脚」が追加された。なお、これ以後の作品においても「頂上決戦 最強ファイターズ」でしか使用していない。
- ザンギエフ
- 『ストリートファイターII』より。『MARVEL SUPER HEROES VS. STREET FIGHTER』の隠しキャラクター「メカザンギエフ」に変身するコマンドが追加された。
- モリガン・アーンスランド
- 『ヴァンパイア』より。本作では対戦前にリリスと融合する。『ヴァンパイアセイヴァー』でのエンディングになぞらえたものと思われるが、ハイパーコンボにリリスを使ったものが存在する・勝利ポーズにリリスが登場するものが存在する・次の対戦時にはまた融合を行うことから本作では自由に融合と分離が行えるものと推測される。本作でのハイパーコンボは「ダークネスイリュージョン」以外は『ヴァンパイア』シリーズでのEX必殺技とは全く異なったものになっている。
- ジン・サオトメ
- 『サイバーボッツ』より。キャラの味付けのためかかなり熱血かつコミカルなキャラクターになっている。ハイパーコンボのうち2つは愛機ブロディアに攻撃させるもの。
- ロックマン
- 『ロックマン』より。原作の「ボスを倒すとそのボスが使っている特殊武器が使用可能になる」という設定を踏襲し、エンディングではオンスロートが使用していたマグネティックショックウェーブを習得する内容のデモが用意されている。プレイステーション版では更に習得後のバージョン「マグネティックロックマン」が隠しキャラクターに追加されている。
- ストライダー飛竜
- 『ストライダー飛竜』より。
[編集] カプコン側シークレットキャラクター
条件を満たすと7戦目に乱入してくる。
- シャドウレディ
- 前作に登場した隠しキャラのシャドウ同様「シャドルーに改造された春麗」という設定のキャラクター。ただし、本作では春麗が普通に登場するため、シャドウとは異なり必殺技はドリルや銃器を使用した完全オリジナルのものとなっている。
- リリス風モリガン
- 「リリスと心が入れ替わったモリガン」という設定のキャラクター。さらにその状態で対戦前にはリリス(いわば「モリガン風リリス」)と融合する。ハイパーコンボ3種のうち「ルミナスイリュージョン」と「スプレンダーラブ」は『ヴァンパイアセイヴァー』でのリリスのEX必殺技と同一名称だが、「スプレンダーラブ」は『ヴァンパイアセイヴァー』での同名の技とは全く異なっている。
- ロール
- 『ロックマン』より。
[編集] マーヴル側スペシャルパートナー
- サイクロップス (Cyclops)
- サイロック (Psylocke)
- ストーム (Storm)
- コロッサス (Colossus)
- ジャガーノート (Juggernaut)
- マグニートー (Magneto)
- アイスマン (Iceman)
- U.S.エージェント (U.S. Agent)
- ローグ (Rogue)
- マイティ・ソー (Thor)
- ジュビリー (Jubilee)
- センチネル (Sentinel)
- 本来は乱入キャラクター専用。
[編集] カプコン側スペシャルパートナー
- 名無しの超戦士
- 『ロストワールド』より。
- 魔法使いピュア&ドラ猫ファー
- 『カプコンワールド2』より。
- 想鐘サキ
- 『クイズなないろDREAMS 虹色町の奇跡』より。
- デビロット一味
- 『サイバーボッツ』より。
- ミシェルハート
- 『アレスの翼』より。
- ルー&アカビー
- 『ワンダー3』内の「ルースターズ」及び「チャリオット」より。
- アーサー
- 『魔界村』より。
- アニタ
- 『ヴァンパイアハンター』より。
- 東風
- 『ストライダー飛竜』より。
- シャドウ
- 前作『MARVEL SUPER HEROES VS. STREET FIGHTER』で隠しキャラとして登場したシャドウ(=シャドルーに改造されたナッシュ)と同一人物。本来は乱入キャラクター専用。
[編集] ボスキャラクター
- オンスロート (Onslaught)
- 原作と同じく、かつてプロフェッサーXがマグニートーに精神攻撃をしかけた際に繋がりあった二人の精神の暗黒面が結合した事から誕生した存在という設定。より強大な2段階目の姿を持つのも原作同様である。キャプテン・アメリカのエンディングにおいて、プロフェッサーXの精神がオンスロートを生み出す一方で、自らを止めるべく次元のひずみを作り出しカプコン側のキャラクターを呼び出したということが語られている。ちなみに本作ではスペシャルパートナーとして登場するマグニートーだが、原作コミックではオンスロート登場の時期には前述のプロフェッサーXの攻撃の結果で昏睡状態にあり活動不能だった。
- あくまで中ボスであったアポカリプスと違い最終ボスである事や、またそのアポカリプスが「歯ごたえが無さすぎる」と言われていた事などを考慮してか、対オンスロート戦の難易度は対アポカリプス戦よりは数段高くなっている。最終戦の相手が投げ技や乱舞技の通用しないタイプのキャラである事には否定的意見もあったが、次作においてもこの路線は継承された。なお、家庭用では使用条件こそ違うがドリームキャスト版、プレイステーション版、ともに使用可能である。
[編集] 制作スタッフ
- プランナーズ
- Atsushi Tomita / Dave Matumoto / Nakano Tau! Masahiro
- オリジナルアートワークス
- Akiman / Shoei / Sakomizu
- オブジェクトデザイナーズ
- Minobe Hiroaki / Akemi Kurihira / Fuji=Kazu / Sagata / G. Kamina / Miwa Sagaguchi / Kohichi Kikutanii / Masanori Kondo / Hiroshi Yoshioka / Shinya Miyamoto / Takep / Toshihiro Suzuki / Jon Narancha / Yamancha / Naony / Yuugen / Kanako Takami / Ino / Eripyon.N / Kimo Kimo
- スクロールデザイナーズ
- Konomi / Iwai / Sawatch / M. Nakagawa / M. Kitamura / Nissui / Kanno / Himago / Kazu T / Oonisi / Takapon / Kenichi Yamahashi / Stamp Rally
- ミュージックコンポーザーズ & アレンジャーズ
- Yuko K. Takehara / Masato Koda
- サウンドディレクター
- Ryoji Yamamoto
- レコーディングディレクター
- Susan Hart
- レコーディングエンジニアズ
- Paul Shubat / David Stinson
- セカンドエンジニアズ
- Dave Hatt / Rick Pacholko
- プログラマーズ
- Motsu / Eternal Sailor / Kaw, You! / Silver Kadontz / Teruaki Hirokado (Bakunetsu Hirokado)
- プロデューサー
- Kenji Kataoka
- ゼネラルプロデューサー
- 船水紀孝
- エグゼクティブプロデューサー
- 岡本吉起
[編集] 関連項目
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