細木数子
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細木数子(ほそき かずこ、1938年4月4日 - )は作家、タレントである。下記のようにかつては実業家でもあった。東京都渋谷区出身。東京成徳高等学校中退。
2006年9月12日放送のズバリ言うわよ!で「占い師じゃないから」と発言し占い師を否定した。
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人物
10代でコーヒー店を経営し、20歳で銀座にクラブを開くなど、実業家として活躍していた。21歳の時に結婚したが、その後間もなく離婚。波乱万丈の人生を経て、1982年から六星占術に関する著作を次々に発表し一躍有名になった。
銀座時代(1983年)に、終戦の詔書に携わったという陽明学者の安岡正篤と六星占術の禁を犯し、六星占術で言うところの自分の「大殺界」の真っ最中に再婚したが同年死別した。結婚当時、安岡は85歳と高齢だったこともあり、遺族とは訴訟合戦となった。
著書は100冊以上に上り、その売り上げは総計6500万部以上(KKベストセラーズ発表による)と言われ、「占いの本を世界一売った人」としてギネスブックにも掲載されている。
京都府内に豪邸があり、多数の高価な骨董品やブランド物は『ウンナンの気分は上々。』などテレビ番組で紹介された。また料理番組愛のエプロンでは、その腕前をジャッジマンから「最高だ!」などと言われ評判となっている。
K-1ファイターの魔裟斗と仲がよく、彼からは「カズー」と親しみをこめてこう呼ばれている。
視聴率の女王
2003年頃から、テレビ各局で人生相談を行う特別番組が20%前後の高視聴率を挙げるようになり、各局が争奪戦を繰り広げ「視聴率の女王」とまで呼ばれた。そして野村沙知代・デヴィ・スカルノらに代わって、熟女タレントの代表的存在とされるようになった。
番組に共通する特徴として、ウッチャンナンチャン・ネプチューン・くりぃむしちゅー・雨上がり決死隊といったお笑いタレントが司会を担当していることが挙げられる。
2004年後半にはブームのピークを迎え、8月には『ズバリ言うわよ!』(TBS系)、10月には『幸せって何だっけ~カズカズの宝話~』(フジテレビ系)と2本のレギュラー番組が始まった。両局とも細木好みの若手イケメンタレント、滝沢秀明・要潤を用意するなど、細木に最大限配慮した番組になっている。
タレントなどに対して改名を迫ったり、「地獄に堕ちる」など歯に衣着せない発言で知られる。改名については、丁半コロコロや緑友利恵のように成功例もある一方で、テレビ番組やインタビューなどで「すぐにでも名前を元に戻したい」と発言していたモンキッキーや、ハッピハッピー。、映画「ゴーストシャウト」など、改名してもさほどその後の進展がないものもあることから、賛否両論の声が高い。
また番組で、男女の性差を極度に重視する発言をしている。もっとも彼女自身の言動はその縛りを受けないらしい。彼女は男性にも、男性が女子供を養うことを当然の義務と断じるなど、極めてハードルの高い男性らしい態度を求めているが、とりわけ「女は男に尽くすべき」「女は料理ができなきゃダメ」など細木流の「女性としての常識」を求める男女同権ではあるが男女同質ではないと説き、独身女性に結婚を促すなど、女性一般に対して思いやりのある面をもつ一方、細木自身が女性として平凡な人生を生きてきたわけではなく、女性のあり方に対する細木の持論が説得力に欠けるというという点は否定できない。
仏教思想も重視しており、仏教の教えや正しい先祖供養の方法なども同時に説いている。細木の独断的な発言は(やや保守的な常識に支えられた)彼女なりの良識に貫かれており、それが人気の理由でもある。2006年現在、ブームはやや沈静化しつつあるが、レギュラー番組は高視聴率をキープしている。
番組からの過保護
レギュラー・ゲスト問わず、細木がテレビ出演する際にテレビ局側が他の出演者と明らかに違った待遇を取り、細木の機嫌を損ねない様に配慮する事は数多い。
例えば、2005年9月27日(火)18時55分~22時54分の「いつもよりズバリ言うわよ!細木数子vs教育問題女子高生&男子高生&現役教師総勢300人!メッタ斬りスペシャル!!」では、細木は泉谷しげるのアウトローな言動に激怒し途中退出した。その後、その他のゲスト小川直也、蛭子能収、パク・ソルミは予定通りオンエアーされたが、泉谷しげるだけはオンエアーが無かった。
前後するが、2005年4月9日に放送されたフジテレビ系めちゃ2イケてるッ!の「め茶の水女学園」の抜き打ち期末テストでは、モアイをへモア、メロスをメディスなどとかなりの珍解答を出していたが、司会のナインティナインは全く突っ込みを入れずに「実在する会社の名前を当てた(へモアは韓国、メディスは福岡に存在)」と逆に細木の回答を褒め称えた。余談だが、この時の細木の成績は6位であった。
また、2006年8月19日の細木数子の緊急大予言では、かつて次期内閣総理大臣になると予言した武部勤(本人は放送の時点で立候補の意思無し)にしつこく「総理に立候補しないの?」と問い続け、番組側も「次期総理は誰だ?」というコーナーで各総理立候補者の人形と共に「ついで」として武部の人形を用意していた。
特殊な例としては、2006年5月1日にフジテレビ系列にて放送されたドラマ「トップキャスター」の第3話に高圧的なインチキ占い師が登場する話があり、これに対して自分をモデルにしているとの抗議を行った事がある。この話は架空のインチキ占い師の話であり、細木とは本来は関係が無いものであったが、フジテレビ側は「何か後ろめたいところがあったのではないか」「一占い師の言動として度が過ぎる」という反発をよそにこの話をDVDボックスから削除するという異例の決断を下した。
主な批判
「花粉症患者は心が悪い」という問題発言から反発を招いた。放送倫理・番組向上機構(BPO)の2004年11月中にBPOの視聴者応対窓口で受け付けた苦情は細木の発言についての苦情が多かったという。
2006年、溝口敦の手による「魔女の履歴書」と題した細木の半生を追ったルポ連載が週刊現代で始まり、過去の売春斡旋や暴力団との深い関係、占いパクリ疑惑を指摘されている。細木は週刊文春を使って反論したが、結果的に返り討ちとなった。
月刊誌 『サイゾー』 は島倉千代子との過去や、占い師業界の中での評価を理由に批判を行っている。
「アテネオリンピックでは谷亮子は相当努力しないとメダルを取るのは無理」(実際には金メダル)、2005年7月に行われた川嶋勝重vs徳山昌守のタイトルマッチ前には「絶対に川嶋くんが勝つわよ」(実際には敗北)、また芸人のヒロシのネタに対して「みっともないからポケットから手を出してネタをやりなさい」、レイザーラモンHG(住谷正樹)のハードゲイの芸に激怒して自ら鑑定放棄するなど、好き嫌いとも取れる予言や占いも行った(ただ、レイザーラモンHGの鑑定に赴く態度(細木の前で自らの下腹部を前後運動、通常の彼のネタ)は、あまり好ましいものではなく、放棄も当然、という意見もある。)。
ライブドア元社長・堀江貴文と2006年1月のテレビで競演した際、ライブドアの株価について「これから上がる」と予言し、堀江のパイオニア精神を賞賛したが(人間性については批判している)、その直後に堀江は逮捕されライブドアは上場廃止となり、細木の占いの信憑性をクローズアップさせた(後に細木は、「『女性関係に気を付けないとスッテンテンになる』と言ったことが当たった」と主張している)。
2005年9月5日に第44回衆議院議員総選挙自民党公認の比例近畿ブロック候補柳本卓治へ自ら志願して行った応援演説の際には「私と握手した人が自民党に入れないと交通事故を起こす」と言った有権者に対して脅迫とも取れるような発言まで行い、物議を醸している。尚、細木は「自分の言うとおりにしないと不幸が訪れる」いった発言をテレビでも度々している。
弟の久慶はかつて新自由クラブ推薦やスポーツ平和党公認で衆議院選挙に何度も立候補したことがあり、数子も支援したが落選している。余談ではあるが、久慶が麻原彰晃と同地区で選挙に立候補し選挙で対決したことがあり、選挙結果では麻原彰晃よりも得票数は多かったものの落選している。
2006年11月10日、自身の番組内で、「世界取った後に『もういいや』と辞めたのが悪い。もっとボクシングの世界に居て防衛を重ねればまだ良かったのに、天狗になって勝手に辞めた」と、ゲストの竹原慎二を批判。しかし、竹原が引退した理由は網膜剥離であり、決して「天狗になって勝手に辞めた」わけではない。この発言を受けて、ボクシングファンの間では「細木は一方的な決め付けだけで相手を批判している」「この発言は無礼すぎる、直接本人の口から竹原に謝罪すべきだ」との批判が出ている。
個人鑑定
(以下鑑定経験者体験に基づく。)個人鑑定を受けるには、まず勉強会に参加することが必要(勉強会参加料1万円、個人鑑定10万円。1991年当時。)。細木の機嫌が悪いときには勉強会の途中で帰ってしまうことも。個人鑑定は、事前に何代か前までの先祖の戸籍謄本をとって提出しなければならない。鑑定当日は、事務所の従業員に、「細木先生に聞かれたこと以外の口をきいてはならない」という趣旨の念押しをされ、鑑定室に通される。(鑑定は墓地と仏壇購入が前提。)鑑定中、細木は紙に、
1枚目
- 古い仏壇の供養の仕方
- 新しい仏壇の開眼供養に必要なもの
- 新しい位牌の戒名
- 本尊の仏像
2枚目
- 古い墓地の供養の仕方
- 新しい墓地に建てるお墓の図
を記入する。 以上のように、個人鑑定の内容は六星占術にとどまらない。むしろ、たびたび細木自身がある種の仏教的修行を積んだことをほのめかしているように、個人鑑定に訪れる者たちも、占いを越えた救いを求めてやってくると考えられる。そのためには定まった仏壇・墓の形や配置が必要であり、新規に購入が必要ということである。細木は「だまって言うとおりにすれば救われる」といったスタンスで、相談者はリスクの伴う決断が必要になる。仏壇・墓の他に、戸籍の記載内容にもこだわりが見られる。
主な著作
- (六星占術による)相性運入門(ごま書房、1982年)
- 六星占術による運命の読み方』(ごま書房、1983年)
- 大殺界-六星占術 「家康」に学ぶ運命操縦法(ISBN 4062005794)
- 幸せになるための先祖の祀り方(ISBN 4584187266)
- 女の履歴書-愛・富・美への飛翔(自伝、ISBN 433150249X)
参考文献
- 竹中労『タレント残酷物語』(エ-ル出版社、1979年) - 島倉千代子とのかかわり等
- 佐野真一『あぶく銭師たちよ!』 - 評伝「大殺界の怪女・細木数子の乱調」を収録 - ISBN 4480034455
- 『昭和虚人伝』(ISBN 4163436707)の改題文庫化
- 志水一夫『大予言の嘘』 - 六星占術と天中殺のルーツ等 - ISBN 4887181124 ISBN 4887184670
- 湯浅俊彦、一ノ宮美成、グループK21『京都に蠢く懲りない面々』 - お墓商法 - ISBN 4062568179
- 柿田睦夫『霊・因縁・たたり―これでもあなたは信じるか(講座・超常現象を科学する 4)』 - お墓と“たたり”―細木数子氏の場合 - ISBN 4876992118
- 『スキャンダル大戦争 9』 - 「被害者多数の “カリスマ占い師” 細木数子」 を収録 - ISBN 4846305813
- 遠藤周作『新 ぐうたら怠談』 - ISBN 4334970486
- 細木数子被害者の会 『細木数子 地獄への道』 ISBN 4846305872
出演番組
- ズバリ言うわよ!(TBS系)
- 幸せって何だっけ~カズカズの宝話~(フジテレビ系)
過去
- 料理の鉄人(フジテレビ系、番組終了)※この番組に細木はノーギャラで出演していた。
- 細木数子VSウンナン!(TBS系、半年に1回放送、2004年度春・秋のみ)
- ネプリーグ(フジテレビ系、出演終了)
- 細木数子の人生ダメだし道場(フジテレビ系、2004年度春・夏・秋のみ)
- ワイドYOU(毎日放送他、週1回出演、番組終了)
- 快傑えみちゃんねる(関西テレビ、出演終了)
- クイズ$ミリオネアスペシャル - 1,000万円獲得(2004年1月2日放送で初めて挑戦し1000万円がかけられた15問目で失敗するも2度目の挑戦となる2004年12月30日放送で1000万円を獲得、新潟県中越地震の義援金として全額寄付)
- Mr.マリック対芸能人大スター軍団(TBS系。Mr.マリックの超魔術のトリックを見破り、その賞金200万円を全額寄付)
- めちゃ2イケてるッ!(フジテレビ系、2005年4月9日放送)
- FNS ALLSTRS25時間テレビ内「細木が斬る!」(フジテレビ系、2005年7月23日放送)
- 細木数子の緊急大予言シリーズ(テレビ朝日系、2006年1月1日、4月9日、6月17日、8月?日放送)
- 細木数子の新春だから教えるわよ!子供にもわかる六星占術!究極の奥義大公開スペシャル!!(TBS系、2006年1月8日放送)
関連項目
外部リンク
- 細木数子 六星占術(公式サイト)
- 細木数子(細木数子の実像)
- 細木数子さん応援ページ(細木数子さんの応援ページ)
- 細木数子先生と六星占術の研究(細木数子先生と六星占術の研究サイト)
- ズバリ言うわよ!(番組公式サイト)
- 細木数子の本(KKベストセラーズのサイト)
- ギネスブック公式サイト (英語)
- ズバリ細木数子の六星占術 無料で占い! - 大殺界から宿命大殺界まで
- 細木数子さんに学ぶ心の悩みを解決するサイト(ファンページ。プロフィール、六星占術について、番組レポート等。)