日光線

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この項目では東日本旅客鉄道の日光線について説明しています。東武鉄道の日光線については東武日光線をご覧ください。

日光線（にっこうせん）は栃木県宇都宮市の宇都宮駅と同県日光市の日光駅を結ぶ東日本旅客鉄道（JR東日本）の鉄道路線（地方交通線）である。

[編集] 路線データ

管轄：東日本旅客鉄道（第一種鉄道事業者）
区間（営業キロ）：宇都宮～日光 40.5km
軌間：1067mm
駅数：7駅（起終点駅含む）
複線区間：なし（全線単線）
電化区間：全線（直流1500V）
閉塞方式：単線自動閉塞式

[編集] 概要

県都・宇都宮から観光地・日光へと登りつめる路線。鹿沼からは東武日光線が並行し、かつての競争の結果、観光輸送は東京との距離が短い東武にほぼ譲っている。全線が開けたところを走るものの、鹿沼駅付近からは25‰勾配が連続し、日光駅では標高533m（東武日光駅は、構内の標高538m・駅前のバス乗り場が543m）にまで達する山岳路線である。

[編集] 運転形態

毎時1～2本程度の宇都宮駅と日光駅を結ぶ普通列車を基本とし、朝夕の通勤・通学時間帯のみ宇都宮駅～鹿沼駅間の区間列車が設定されている。また早朝に宇都宮線から直通する列車（小金井始発、日光行き）が1本だけ運行されている。

シーズンには遠方（東京・湘南地区、仙台・福島方面、日立・水戸方面）から乗り入れる臨時列車がしばしば運行される。

[編集] 運用車両

日光線内で107系の代走をする115系電車

0番台と100番台で連結した運用も行われる

107系0番台

以下の形式は107系0番台が定期点検等で車両数が足らなくなった場合のみ運用される。

[編集] 歴史

東武日光線が旧日光街道（浅草駅～栗橋駅、下今市駅～日光駅）・旧例幣使街道（栃木駅～下今市駅）沿いに建設され、現在も東京（浅草駅・北千住駅・新宿駅・池袋駅）から日光（東武日光駅）・鬼怒川（鬼怒川温泉駅・鬼怒川公園駅・新藤原駅）方面に直通する有料特急列車・無料快速列車が毎時1～2本程度設定されているのに対し、JR日光線の場合、日光線内と東京方面のアクセスの際には宇都宮駅での乗り換えが必要となっており、宇都宮～日光間の地域輸送に重点が置かれている。これはJR日光線列車が上野方面へ向かうためには宇都宮駅での折返しが必要で時間ロスが生じること、かつて東北本線が特急街道であった時代でこそ上野口発着の日光行き急行列車や普通列車、湘南方面と日光方面を直結する優等列車を設定出来たが、東北新幹線の開業によって東北本線の上野駅～宇都宮駅間の輸送が中距離地域間輸送（生活路線）を優先するダイヤに偏重したことなどに起因する。

そもそも日光への鉄道を計画したのは日本最初の私鉄日本鉄道である。1890年6月に今市、同年8月に日光までが全通した。1906年には鉄道国有法により日本鉄道が買収・国有化され官設鉄道の日光線となった。国際的観光地・日光を控え、1929年に距離的に有利な日光街道沿いに東武日光線が開業すると競合関係となり、熾烈な誘客合戦が展開された。

距離が長く、宇都宮での折り返し（スイッチバック）を強いられるというハンデを持つ国鉄は、1956年にキハ44800形気動車による準急「日光」の運転を開始し、画期的な運転時間短縮を図った。さらに1959年には全線を電化の上、特急並みの設備を持つ157系電車（日光形と呼ばれた）を投入し、一時期は伊東駅と日光駅を東京駅経由で直通する準急「湘南日光」が人気を博した。東武鉄道は、1960年に1720系「デラックスロマンスカー」を投入してこれに対抗し、最終的には国鉄157系の165系電車への置き換えが転機となり東武優勢のまま1982年に急行「日光」が廃止され、JR日光線は地域輸送に特化され現在に至る。（競争については、優等列車沿革も参照のこと。）