トロント
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トロントの風景 | |||||
(写真:トロントのCNタワー) |
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位置 | |||||
市のシンボル | |||||
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モットー | Diversity Our Strength | ||||
基礎データ | |||||
国 | カナダ | ||||
州 | オンタリオ州 | ||||
都市名 | トロント (英:City of Toronto) |
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創設日 | 1834年3月6日 | ||||
緯度 経度 |
北緯 43度40分 西経 79度25分 |
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標高 | 海抜 77 m | ||||
面積 | 629.91 km² 5,902.74 km² (大都市圏) |
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人口 - 都市 - 大都市圏 |
(2001年) 2,481,494 人(国内1位) 4,682,897 人(国内1位) |
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時間帯 | 東部標準時(EST)、UTC-5 東部夏時間(EDT)、UTC-4 |
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市外局番 | +1-416、+1-647 | ||||
公式サイト | www.toronto.ca |
トロント(英:Toronto)は、カナダ・オンタリオ州の州都である。
人口約248万2千人(2003年推計)で、カナダ最大の都市である。衛星都市も含むトロント大都市圏(GTA、Greater Toronto Area)の人口は約560万人。1970年代まではモントリオールに次ぐカナダ第2の都市であったが、経済成長が著しく、現在ではカナダ経済の実質的中心都市である。世界各国からの移民も多く、たびたび「人種のモザイク」という表現がなされる。
目次 |
[編集] 名称の起源
- 主要記事:Toronto's name
[編集] 歴史
- 主要記事:History of Toronto
ヨーロッパからの移民の入植以前、トロントは各先住民族の居住地域であった。「トロント」という地名は、ヒューロン族の「トランテン(人の集まるところ)」に由来すると言われている。モホーク族の「木が水中から生えるところ」という意味の単語に由来するとも言われている。18世紀になるとヒューロン族、モホーク族に加え、セネカ族、イロコワ族、ミシサガ族などが居住するようになった。
18世紀末になると、イギリス人移民を中心として入植者が増加し、アメリカ合衆国の独立後は特にその動きが加速した。1788年にはイギリスが現在のトロントに当たる土地の割譲を受け、1793年より「アッパーカナダ(Upper Canada)」の州都として定められた。その際、オンタリオ湖岸の小島から上陸した地点に港湾に適した地形があり、砦とともにヨークという町が形成された。ヨークはアメリカ合衆国に攻撃され被害を受けることもしばしばあった。1834年にヨークはトロントと改称し、1837年の「アッパーカナダの反攻(Upper Canada Rebellion)」の舞台となる。
長距離鉄道も開通し、1800年代後半その後の経済成長は著しく発展した。周辺地域からの農産物の集散地となると共に、五大湖沿岸からの原材料による工業も発展し、トロントはこの地域の経済の中心地になった。都市の拡大は現在まで続き、1953年には周辺の13都市を含む「メトロポリタン・トロント(Metropolitan Toronto、トロント大都市圏)」が設立された。1998年にメトロポリタン・トロントは解消され、現在ではトロント市そのものが周辺の5都市と合併した形になっている。
国連によると、トロントは世界で二番目に移民の占める割合の多い都市であり(一番はアメリカ合衆国のマイアミ市)、トロント人口の約半分がカナダ国外で生まれている。
[編集] 地理及び気象
五大湖の一つであるオンタリオ湖に面し、カナダ国内ではもっとも南に位置する地方のひとつにあたる。
[編集] 人口動勢
[編集] 行政
- 主要記事:Politics of Toronto
[編集] 経済
- 主要記事:Economy of Toronto
[編集] 文化
- 主要記事:Culture in Toronto
五大湖の一つであるオンタリオ湖に面し、アメリカ合衆国との国境にも近く、ナイアガラの滝までも近いので、ナイアガラ観光の拠点にもなっている。日本からではいわゆる「メープル街道」の拠点として、オタワ、モントリオールへと続く観光地となっている。
[編集] 料理
- 主要記事:Cuisine of Toronto
[編集] 見どころ
- CNタワー(CN Tower):世界最高(553m)の地上建造物
- ロジャース・センター (Rogers Centre):世界最大級の開閉式ドーム球場。メジャーリーグチーム「トロント・ブルージェイズ」の本拠地。旧称:スカイドーム(Skydome)。ロジャース・コミュニケーションズ(Rogers Communications)の買収により2005年2月以降、現行の名前となった。
- トロント市庁、旧市庁:映画撮影等でよく使用されるユニークな建物。
- エキシビション・プレース(Exhibition Place):カナダ最大級の見本市会場。建物は歴史を感じさせる物も多い。CART(カート、Championship Auto Racing Teams)の自動車レースの一つ、モルソン・インディー(Molson Indy)の会場になる。
- ロイヤル・オンタリオ博物館(ROM, Royal Ontario Museum)
- オンタリオ・アートギャラリー(AGO, Art Gallery of Ontario):美術館
- チャイナタウン(Chinatown)
- イートン・センター(Eaton Centre)
- ハーバーフロント(Harbourfront)
- フォート・ヨーク(Fort York)
- ブラッククリーク開拓者村(Black Creek Pioneer Village)
[編集] 交通
[編集] 空港
- トロント・ピアソン国際空港(Toronto Pearson International Airport)
- トロント北西、郊外のミシサガにあり、アメリカ合衆国及びヨーロッパ主要都市と結んでいる。3つのターミナルからなる巨大空港で、24時間運営である。運営はトロント大都市圏空港公社(GTAA, Greater Toronto Airport Authority)。IATA空港コードはYYZ。
- トロント・シティー・センター空港(Toronto City Centre Airport)
- トロント市内、オンタリオ湖岸に浮かぶトロント島(Toronto Islands)にある小規模空港で、かつてはトロント島空港(Toronto Island Airport)といわれていた。アメリカ及びカナダ国内の近距離にある都市と結んでいる。空港コードはYBZ。
[編集] 高速道路
高速道路ではモントリオール、オタワ、ナイアガラ、バッファロー方面、デトロイト、ウィンザー方面など各方面からつながっている。特に401号線(Highway 401)は市内では片側8車線のところもあり、トロント周辺の物流の大動脈となっている。
[編集] 鉄道
すでにカナダでは鉄道は市民の長距離交通としては一線を退いているが、ダウンタウンにあるユニオン・ステーション(Union Station)では長距離鉄道(カナダ国鉄の運営を引き継いだVIA鉄道、近郊鉄道のGOトレイン(GO Train)、地下鉄・市内交通の主要な駅として機能している。
[編集] 市内交通
[編集] 夏季オリンピックへの立候補
- トロントは1996年、2008年の夏季オリンピック開催都市に2度立候補しているが、2度とも最終選考まで残りながら、惜しくも落選した経緯がある。2016年大会にも立候補の意向があり、現在、1976年大会を開催したモントリオールと国内代表都市を争っている。
[編集] その他
[編集] スポーツチーム
トロントを本拠地とするプロスポーツチームは以下の通りである。
- メジャーリーグ(MLB)のトロント・ブルージェイズ(Toronto Blue Jays)
- ロジャーズ・センターを本拠とする。
- アイスホッケー(NHL)のトロント・メープルリーフス(Toronto Maple Leafs)
- エアカナダ・センターを本拠とする。
- バスケットボール(NBA)のトロント・ラプターズ(Toronto Raptors)
- エアカナダ・センターを本拠とする。メープルリーフスと同じオーナーグループが球団を所有している。NBA唯一のカナダにフランチャイズを置くチームである。
- カナディアンフットボール(CFL)のトロント・アルゴノーツ(Toronto Argonauts)
[編集] 姉妹都市・提携都市
トロントは下記の都市と「国際パートナー」関係を締結している。
姉妹都市
友好都市
- アムステルダム市 (オランダの首都):1972年
- ワルシャワ市 (ポーランドの首都):1990年
- 相模原市 (日本・神奈川県):1991年
- キエフ市 (ウクライナの首都)
- キト (エクアドルの首都)
- ホーチミン市 (ベトナム)
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
- The official City of Toronto(英語版)
- Toronto Tourism Japan (日本語) - トロント観光局公式サイト。
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