上諏訪駅
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上諏訪駅(かみすわえき)は、長野県諏訪市諏訪一丁目にある東日本旅客鉄道(JR東日本)中央本線の駅である。
特急「あずさ」、「スーパーあずさ」、臨時特急「はまかいじ」、JR東海飯田線から乗り入れている普通列車など、当駅を経由する全ての旅客列車が停車する。
駅西口には、松本運輸区上諏訪支区が置かれ、中央本線の運転上の拠点となっている。標高は約761.9メートルで、諏訪湖畔にある岡谷・下諏訪・上諏訪の3駅中では最も低い。
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[編集] 駅構造
地上駅舎に接して単式ホーム1面1線、その奥島式ホーム1面2線の、あわせて2面3線をもつ地上駅である。駅舎は、国道20号沿いにあり、常設唯一の改札口である東口(愛称「霧ヶ峰口」)改札を有する。西口(愛称「諏訪湖口」)に常設の改札口は無い(注)。西口と東口の連絡のため、国道20号の横断歩道橋兼ねた自由通路が駅舎外に設置されている。エレベーターが設置されており、車椅子等での利用も可能である。
駅舎は昭和25年(1950年)3月完成の二階建てで、数度の改修を経て使用されている。駅としての機能は一階部分に集まっている。エレベーター利用することで、車椅子等ですべてのホームが利用できるが、臨時の西口改札(注)は車椅子単独での利用はできない。
改札の外には、みどりの窓口(出札窓口)1窓口、自動券売機4機、指定席券売機2機、待合室が設置されている。みどりの窓口上には上下の直近各3本の列車の案内等のための電光掲示板が設置されている。コンコースの待合室脇にはコンビニエンスストア「NEWDAYS MINI」(年中無休、6:45-20:20)がある。ホーム上には売店はなく、飲料の自動販売機のみが設置されている。改札口は4通路の自動改札機(Suicaは利用出来ない)が設置されている。
改札の中には、二つのホームを結ぶ跨線橋が2本があり、下諏訪方面の跨線橋にはエレベーターが、1番線ホーム上、茅野方面の跨線橋の脇にはトイレが設置されている。喫煙所は茅野方面の各ホーム端にある。当駅名物の足湯は1番線ホーム上、下諏訪よりにある。詳しくは後述する。 利用客の注意を促すため、列車接近表示機及び接近自動放送、発車ベルと発車放送が整備されている。次に到着・発車する列車を案内するような旅客案内用の電光掲示板や自動放送は整備されていない。 長大編成(最大12両)の特急列車が停車するため、ホームはいずれもこれに対応できるだけの長さを持っている。
駅舎外には、東口に喫茶店「タリーズコーヒー」(年中無休、7:30-20:00、駅舎内待合室及びびゅうプラザとつながっている)、旅行センター「びゅうプラザ」(日曜・休日は休業、10:00-18:00)が営業している。トイレは、東口は駅を出て茅野駅側、東西自由通路のエレベーター脇に設置されており、西口は自由通路階段を下りて直進した突き当たりに設置されている。東口には多目的トイレも設置されている。
(注):8月15日の諏訪湖祭湖上花火大会及び9月第1土曜日の全国新作花火競技大会の開催日は、帰省時刻に合わせて東口常設改札を上り線専用改札とし、諏訪湖側の西口に下り線専用の臨時改札口を開設し、安全のために改札止めが行われる。臨時改札は、3番線・留置線上を通路として利用するため、3番線・留置線は使用できない。また、東口の自動改札機は全て袋がかぶせられ稼動停止となる。
[編集] のりば
(駅舎・東口改札側より)
1 | ■中央本線 | 茅野・小淵沢・甲府・八王子・新宿方面 |
2 | ■中央本線 | ■篠ノ井線直通 岡谷・塩尻・松本方面 |
■信越本線直通 塩尻・松本・明科・篠ノ井・長野方面 | ||
■飯田線(中央本線支線方面)直通 岡谷・辰野・駒ヶ根・飯田・豊橋方面 | ||
3 | ■中央本線 | 下り・上り両方向(普通列車のみ・待避、当駅始終着) |
■飯田線(中央本線支線方面)直通 伊那市・駒ヶ根・飯田・天竜峡・豊橋方面(待避・当駅始終着) |
3番線を利用し、あずさ、スーパーあずさと普通列車の間で緩急接続がとられる。
かつては機関区が置かれ蒸気機関車の基地となっていたので、その名残で構内が広い。中央本線や、飯田線から乗り入れる一部の普通列車、快速列車の始発・終着駅となっており、3本残された側線がこれらの列車の留置などに使われている。列車の入れ替えは、入れ替え用の線路長の関係で、茅野駅方で6両、下諏訪駅方で4両までの編成に制限される。茅野駅方では踏切を横切るために、自動車、歩行者等の交通を遮断する必要があるが、下諏訪方では踏切を利用しないため、交通に支障は出ない。
[編集] 一駅一名物:足湯
上諏訪駅の1番線ホーム脇には上諏訪温泉がひかれている。かつてはこれを利用した温泉浴場が設置されておりマスコミにもたびたび取り上げられたが、2002年にこれを足湯に改装した。足湯にしたことで服を脱がずとも、貴重品等を手放さずとも、また男女の別なく気軽に入浴が出来るようになり、温泉浴場時代にあった盗難や覗きの発生を抑えることが出来るようになった。また、温泉浴場時代にはスペースが狭かったこともあり利用率が悪かったが、足湯に改装したことによって一度に利用できる人数も増えたので、より多くの客が温泉を利用するようになった。湯は熱めであるが、足のみを暖める足湯としては一般的な湯加減である。利用者には駅を利用したついでに足湯を楽しむ観光客などが多い。足を暖めることで血流を良くし、全身を暖める足湯は、信州の冬の厳しい寒さを凌ぐ目的での入浴にも適している。服がぬれてしまった場合にも更衣室が設けられており、ここで着替えをすることができる。足を拭くものは備え付けられていないので、必要に応じてタオル、ハンカチ等を持参するか、駅構内(改札の外)のコンビニエンスストア「NEWDAYS」で足湯のタオルを購入する必要がある。
- 2006年8月現在、入浴可能時間は9時から21時(但、8月15日及び9月第一土曜日は、花火大会のため12時で閉鎖となる)までである。乗車券や定期券、入場券(140円)等、ホームに入れる切符があれば入浴できる。
- 温泉の飲用はできない。
- 入口と出口には、御柱をかたどったミニチュアの柱が2本ずつ建てられている。
- 足湯脇の洗面台でも上諏訪温泉の湯を利用している。冷水は天然の湧き水である。
[編集] 利用状況
- 乗車人数1日平均4,598人(2005年度)
- 長野県内(JR東日本管内)では長野・松本・篠ノ井に次いで第4位の乗車人数で、長野県内では比較的利用客が多い駅に分類される。第5位の茅野駅とは約900人の差である。第3位の篠ノ井駅とは約5,400人の差と格差が大きい。JR東日本が乗車人数を公表している2001年度から2005年度までの期間では、およそ4,600人から4,700人前後で推移している。
- 朝夕は、市内のセイコーエプソン等の企業や、塩尻、松本方面の企業等に勤める通勤客、市内外の学校へ通学する学生等で、また、日中でも特急列車と普通電車の緩急接続がとられる時間帯は乗り換えのために混雑する。休日の日中は、諏訪湖、霧ヶ峰、上諏訪温泉、周囲にある美術館・博物館を中心とした観光目的の客で賑やかになる。毎年8月15日の諏訪湖祭湖上花火大会及び9月第一週の全国新作花火競技大会開催日はホームやコンコースが人であふれかえり、当駅では普段見ることのできない混雑が起こる。
[編集] 駅周辺
駅前の開発はあまり進んでいるとは言えず、町の商業の中心が中央自動車道諏訪IC周辺に移動したともいえるが、駅前のまるみつ百貨店は地元の淑女を中心に賑わっており、駅舎内にも列車を待つ人がおり、人が絶えることは無い。
2006年9月20日から、国土交通省長野国道事務所によって、国道20号の無電柱化事業(~2009年度)が行われることに伴って、1956年(昭和31年)から建設が始まったJR上諏訪駅前商店街(国道20号沿い)のアーケードが撤去され、ファザードの改修及び歩道の拡張工事が始まった。「レトロといやしのまち」をコンセプトに、開放的で明るい商店街を目指しており、新たな駅前のまちづくりへの期待が高まっている。
当駅は、諏訪湖・霧ヶ峰観光の拠点となる。霧ヶ峰高原、車山高原へは当駅発のバスかレンタカーを利用するとよい。諏訪湖周辺は、諏訪湖間欠泉センター、サンリツ服部美術館等の施設の最寄り駅が当駅であり、タクシー、徒歩による観光が可能である。なお、諏訪大社上社、白樺湖、蓼科高原への観光は隣の茅野駅が便利である(但し、諏訪大社上社本宮へは当駅からバスが発着している)。周辺は上諏訪温泉の湧出地であり、駅構内の足湯、駅前のまるみつ百貨店には温泉浴場がある。近辺には温泉宿も多い。
慢性的な交通渋滞を国道20号にもたらす、国道20号を横切る踏切が2個所、上諏訪駅の両側(茅野駅方の赤羽根踏切は少々距離がある)にあり、市民からは地下方式による踏切解消の要望(JRは高架による連続立体交差化を主張)もあるが、計画は遅々として進んでいない[1]。
[編集] 東口(霧ヶ峰口)
上諏訪駅唯一の常設改札口を出ると東口である。送迎者駐車場、タクシー乗り場、屋根付きのバス待合所及び停留所、観光案内所、駅前交番、立体駐車場、立体駐輪場(自転車のみ)等がある。線路と平行して走る国道20号を挟んで、高速バスのチケット売り場、まるみつ百貨店、スワプラザ、駅前市民会館がある。貨店、スワプラザ、駅前市民会館がある。駅舎の付帯設備については、構造の項目を参照されたい。
[編集] 東口発着のバス路線
路線バスのバス停は駅を出て右手、国道20号の両脇にある。高速バスのバス停は国道20号を横断したところにある。
[編集] 東口周辺のその他の施設
[編集] 西口(諏訪湖口)
前述の通り西口には常設改札口はないため、通常はエレベーター付の東西自由通路を利用して東口方面と行き来する。こちら側は、ロータリーになっており、トイレ、送迎者駐車場、タクシー乗り場、駐輪場(屋根無し)、屋根付きのバス待合所及び停留所がある。また、法務局が隣接している。観光地となっている諏訪湖(徒歩約7分)およびその周辺の美術館等、高島城(徒歩約10分)、また、千人風呂で有名な片倉館(徒歩約5分)へ行くにはこちら側からが便利である。また、駐輪場脇には松本運輸区上諏訪支区、パークアンドライド駐車場がある。
[編集] 西口発着のバス路線
- 角間新田行(諏訪バス)
- 霧ヶ峰・車山高原・白樺湖経由茅野駅行<乗車専用>(諏訪バス)
- かりんちゃんバス
- 市内循環外回り線
- 茶臼山四賀線
- すわっこランド・上社有賀線
- スワンバス
- 内回り線
- 外回り線
[編集] 西口周辺のその他の施設
- 諏訪湖畔公園
- 間欠泉センター
- 諏訪市役所
[編集] 前述しなかった当駅を最寄りとする施設
- 諏訪ガラスの里
- 諏訪市原田泰治美術館(諏訪湖沿いを反時計回りに徒歩約30分、車で約15分)
- 片倉館
- 長野県諏訪実業高等学校
- 長野県諏訪清陵高等学校
- 長野県諏訪二葉高等学校
- 諏訪市立城南小学校
[編集] 駅弁
- いきだね(山なか)
- 幕の内弁当(山なか)
- NEWDAYSで購入できる。また、日中には、コンコースで峠の釜めしを販売していることがある。
[編集] 歴史
古く機関区が設置され、蒸気機関車の石炭・水等の補給のために栄えた。
- 1905年(明治38年)11月25日 - 開業
- 1950年(昭和25年)3月 - 現駅舎完成
- 1962年(昭和37年)5月21日 - 上諏訪-辰野間電化
- 1964年(昭和39年)8月23日 - 上諏訪-甲府間電化
- 1967年(昭和42年)8月17日 - みどりの窓口設置
- 1986年(昭和61年)8月8日 - 1番線ホームに温泉設置
- 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化により東日本旅客鉄道に継承
- 2002年(平成14年)7月9日 - 温泉を足湯に改装、オープン
- 2005年(平成17年)3月23日 - 自動改札通路を4通路導入、運用開始
[編集] 隣の駅
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
辰野支線(旧線) : 岡谷 - 川岸 - 辰野(>>飯田方面) - 信濃川島 - 小野 - 塩尻