入場券
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入場券(にゅうじょうけん)とは、切符の一種で、入場に何らかの制限が加わっている施設において、その施設に入場するために必要となる切符のことである。
本項では、鉄道駅に入場するための入場券と、鉄道駅以外の各種施設に入場するための入場券を別見出しにて説明する。
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[編集] 各種施設の入場券
有料施設等における入場券とは、利用入場料金証票、すなわち入場料金を支払ったことを証明する証票のことを言う。ただし、無料の施設、催し物などにおいて入場に制限を加える場合には発行する整理券の類や招待状などを指す場合もある。一般には劇場・映画館・スポーツ観戦などのものがある。
劇場・映画館・スポーツ観戦などの入場券は、ミシン目などによって2つの部分にちぎり取れるようになっていることが多い。こうして出来た券片を半券(はんけん)と呼び、興行中断の際の再入場や払い戻しのためなどに用いられる。券をちぎり取る行為をもぎりと呼び、さらには改札係や販売係の俗称としても用いられる。
半券ともぎりを用いた従来の入場券に変わって極小ICチップを組み込んだICカードを用いたものも開発され、愛・地球博において用いられた。
[編集] 鉄道の入場券
鉄道においては、列車に乗車する以外の目的で駅の改札内に入場する際に発行される。一般には、最低運賃と同額の場合が多い。しかし、最低運賃が異なる複数の会社・路線が同一構内で乗り入れる場合(共同使用駅)には低い方のそれに設定される場合がある。入場券を発売していない駅では最低運賃の乗車券を持って代用される事がある。
なお、会社や駅によっては制限時間を設けているところもあり、その旨を説明する目的などから券売機での発売をせず窓口でのみ入場券を発行する駅も地方の小規模駅を中心に存在する。
日本で初めて入場券販売を行ったのは、1897年(明治30年)の山陽鉄道(後の山陽本線を敷設した私鉄)であったとされる。
素材により「硬券入場券」や「軟券入場券」と分けられる。改札の自動化が進んだ現在でも、一部の鉄道事業者では硬券入場券が窓口で販売されている。とりわけ硬券(厚紙を用いた券)によるものは記念品として発行されることが多く、鉄道ファンのみならず旅行客などにも珍重されている。変わった需要としては、年月日が数字並びの時(例:平成12年3月4日)に、特に硬券入場券が記念で多く買われる例がある。一方、新駅開業などで記念入場券も発行されており、切符の一分野でもあることから収集家も存在する。
JRにおいては、みどりの窓口でも入場券を発券している。「軟券」に部類されるが、熱転写式印字のため、硬券が廃止された現在でいつでも手に入る入場券としては保存性に優れており、観光記念に購入する人もいる。(ただし西日本旅客鉄道などは機器更新に伴い、券売機と同様の感熱式印字になっている。ただし券売機のものよりは紙質がよいものを使用しているので、保存性はよい。)
なお、一部の駅では定期券に類似した「定期入場券」も発行されている。
[編集] 「縁起もの」としての入場券
鉄道の駅の中には、特に駅名の字面で縁起の良さを感じさせるものがあり、これらの駅では縁起物として入場券を発行しているところがある。この効果を狙って、いささかこじつけめいた命名を行った駅もある。無人駅も多く、この場合は近隣の有人駅で発売されている。
- 幸福駅、愛国駅(旧広尾線)
- 縁起物の駅名としては最高の知名度を誇る。この二つの駅の間で「愛の国から幸福へ」という乗車券も発売されていた。広尾線廃止後は地元企業が独自に制作・発売している。
- おかどめ幸福駅(くま川鉄道)
- 同社発足に際して新設された駅。近隣の神社にあやかって付けたという。
- (外部リンク:くま川鉄道株式会社公式ホームページ(おかどめ幸福駅のページ))
- 真幸駅(肥薩線)
- 一勝地駅(肥薩線)
- 「必勝お守り記念入場券」を販売している。
- 学駅(徳島線)・学門駅(紀州鉄道線)・学文路駅(南海高野線)
- 受験の縁起物として発売されている。学駅のそれは、5枚合わせて「ご入学」となる。
- 銭函駅(函館本線)
- 大金駅(烏山線)
- 同線の宝積寺駅との間の乗車券も縁起物として人気がある。
- 鼎駅(飯田線)
- 読みの「かなえ」が「叶う」に通じるとされる。
- 喜入駅(指宿枕崎線)
- 福渡駅(津山線)
- 狭口駅(旧蒲原鉄道線)
- 無人駅だったが「狭い口(=狭き門)」に「入る」ということから加茂駅、村松駅、五泉駅等の有人駅で発売されていた。
[編集] 注意点
近年、駅の改札内に飲食店や商店が多数出店しているケースが非常に多くなってきている(しばしば「駅ナカ」と呼ばれる。東京駅など)。しかし改札内に立ち入るだけで入場券は必要となる。更に入場券には不正乗車に使われることを防ぐために多くの場合時間制限(2時間が一般的)がある。JRなどはこの事が券面に明記されており、万一2時間を超過した場合であっても追加料金を払えばよいとされているが、鉄道事業者の中には券面に制限時間が明記されておらず、「駅ナカで買い物をして改札を出ようと思ったら自動改札機の扉が閉まり、有人改札に行って入場券を見せると不正乗車かと勘ぐられた」など、トラブルの元になることがあるので十分注意する必要がある。これは写真撮影をする鉄道ファンなどにも同じことが言える。トラブルを防ぐため、駅構内で用事が長くなることが予想される場合は、事前に有人改札で問い合わせておくとよい。
[編集] 道の駅記念きっぷ
多くの道の駅では来訪記念のお土産として鉄道の記念入場券にヒントを得た「記念きっぷ」を発売している。当初は「記念入場券」としていたが改札やプラットホームのない道の駅には入場という概念が存在しない事から誤解を与えないよう現在の名称に改められた。
- NPO法人・健康環境都市政策センターが、国土交通省に申請なく、全国に打診し、配布したため、会議の議題に上がり、一時問題となった。 1枚160円(税込み)と、JR北海道などの本州以外の3社の入場料金と同額。特定の駅で販売されるか、市町村合併記念や購入得点の無料配布などをして対応している。
[編集] 関連リンク
- 道の駅にも、きっぷがある。|エキサイトニュース
- 釧路地方ニュースダイジェスト(4、記念入場きっぷに「待った!」より)
- 【記念入場きっぷとは】
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