諏訪大社
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諏訪大社(すわたいしゃ)は、長野県の諏訪湖の周辺に4箇所の境内地をもつ神社。信濃国一宮。神位は正一位。全国各地にある諏訪神社の本社である。
平安時代~江戸時代を通じて上社では諏訪氏が、下社では金刺氏が大祝を務めた。末社は2万5000社に及び神社本庁別表神社として宗教法人諏訪神社によって運営されている。通称、「諏訪さま」、「諏訪大明神」等とも呼ばれる。延喜式において古代においては神社の中の最高位である名神大社とされていた。1871年(明治4年)に国幣中社、1896年(明治29年)に官幣中社となり、1916年(大正5年)に官幣大社となって、1948年(昭和23年)に諏訪大社の号が用いられるようになった。現在、氏子・崇敬者の総人口は日本国内に10万人~50万人、国外に数百人いるといわれている。
諏訪湖の南側に上社(かみしゃ)本宮・前宮の2宮、北側に下社(しもしゃ)春宮・秋宮の2宮があり、計4つの宮から成る。社殿の四隅に御柱(おんばしら)と呼ぶ大木が建っているほか社殿の配置にも独特の形を備えている。
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[編集] 祭神
記紀神話に基づく起源としては、天照大神の孫、瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)の降臨に先立ち、出雲を支配していた大国主命に国譲り、つまり出雲王朝の支配権を譲渡するように迫ったのに対して、大国主の長男 建御名方命が、国譲りに反対し、武甕槌命(たけみかづちのみこと)と相撲して負けたことから、諏訪まで逃れてその地で王国を築いたという神話にあるということになっている。
なっていると記したのは、この神話が天皇家を中心とする律令制国家の成立の過程で、政治的な理由のために、後から作り上げられたものであるとする説がほぼ確定しているからである。本来は古来から信仰されていた土着の神(国津神)であり、その縄文時代以来の土着信仰は、御柱祭などの祭祀行事に名残を残している。
[編集] 社格
[編集] 社殿・宮
[編集] 前宮
諏訪明神の信仰の原点といわれる。宮のみあるが、現在神体は祭られていない。御頭祭(後述)において、十間廊が使用される。
[編集] 本宮
御神体は守屋山。諏訪造とよばれる幣拝殿の左右に片拝殿が並ぶ独自配置であり、参道から見ると本道がそっぽ(横)に向いているため、「大きく願いごとをしなければ聞いてくれない」と言われている。
[編集] 春宮
毎年2月~7月に神体が祭られている。参道の途中にある太皷橋は、別名を下馬橋といわれ、室町時代の造りであり、身分に拘わらず馬から下りて渡らなければならないとされた。境内の造りは秋宮によく似ている。
[編集] 秋宮
毎年8月~翌1月に神体が祭られている。よって、初詣は秋宮で行われる。中仙道の宿場町である下諏訪に鎮座、温泉の湧出地で、境内にも御神湯がある。正面には「根入りの杉」、奧に神楽殿、幣拝殿、左右片拝殿が並ぶ。
[編集] 神事
[編集] 式年造営御柱大祭
寅年と申年に、樅を山中から切り出し、各社殿の四方に建てて神木とする祭。諏訪大社の最も重要な祭りである。詳しくは御柱を参照。
[編集] 御神渡
御神渡(おみわたり)とは、男の神がいる上社から、女の神がいる下社へ行く際に通ったとされる湖面の氷の盛り上がり現象。同様の現象は摩周湖等でも起きる。2003-04年のシーズンも現象が確認され、御柱の盛り上がりを高めた。なお、御神渡りの神事は、諏訪市の縣社八剱神社の宮司によって執り行われる。
[編集] 御頭祭
御頭祭(おんとうさい)とは、上社の例大祭で4月15日に開催される。三月酉の日に行なわれていたので酉(とり)の祭りとも言われる。本宮から神輿行列を作り前宮に向かい境内の十間廊で祭事が行われる。五穀豊穣を祈願しお供え物には鹿の生首などが供えられた事から御頭祭と呼ばれる。現在鹿頭は剥製が使われている。
[編集] 御舟祭
御舟祭(おふねまつり)とは、下社の例大祭で8月1日に開催される。神体を舟に乗せて春宮から秋宮へ遷座する祭。なお、2月1日に開催される遷座祭は、秋宮から春宮への遷座であるが、あまり大きく行われない。諏訪地域は海から遠く、なぜ舟が出てくるのか不明である。「海の近くにいた神様が諏訪へ逃れた」という説や「健御名方神が妃神とともに諏訪の湖に舟を浮かべ周辺の作物の出来不出来を判じた」という説などがある。
[編集] 文化財
- 諏訪大社上社 6棟(本宮幣殿、本宮拝殿、本宮左右片拝殿、本宮脇片拝殿、本宮四脚門)
- 諏訪大社下社 7棟(春宮幣拝殿、春宮左右片拝殿、秋宮幣拝殿、秋宮左右片拝殿、秋宮神楽殿)
- 太刀 無銘 - 1960年盗難
- 太刀 銘忠吉 - 1960年盗難
- 銅印 印文「賣神祝印」
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
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