M4中戦車
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M4A1(76)W | |
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性能諸元 | |
全長 | 7.47 m(砲身含む) |
車体長 | 6.19 m |
全幅 | 2.62 m |
全高 | 2.67 m |
重量 | 32.3 t |
懸架方式 | 垂直渦巻きスプリング・ボギー式 (VVSS) |
速度 | 38.6 km/h(整地) |
19.3 km/h(不整地) | |
行動距離 | 151 km |
主砲 | 76.2 mm M1(71発) |
副武装 | 12.7mm M2機関銃×1(600発) 7.62mm M1919機関銃×2(6250発) |
装甲 | 砲塔 防盾88.9 mm、側・後面63.5 mm 車体 前面63.5 mm、側・後面38.1 mm |
エンジン | Continental R975 C4 4ストローク星型 9気筒空冷ガソリン 400 馬力 |
乗員 | 5 名 |
M4中戦車とは、第二次世界大戦時にアメリカ合衆国で開発・製造された戦車である。通称はシャーマン(Sherman)であるが、この名は元来はイギリス軍がつけた名称であり、アメリカ南北戦争の時に北部の将軍だったウィリアム・T・シャーマンにちなむ。アメリカ軍の標準型戦車として生産に参加した主要企業は11社に及び、1945年までに全車種でおよそ5万輌が生産された。
目次 |
[編集] 概要
M4という形式で呼ばれているものの、車体・発動機・砲塔・砲・サスペンション・履帯などの種類は多岐に及び、おおくのバリエーションを持つ戦車である。 多岐に亘るバリエーションが存在したのは、アメリカの工業力が高く、構成部品の規格化により大量生産が可能で、各生産工場の得意とする生産方式・部品を活かし並立して生産させた上、殆どの車体構成部品に互換性を持たせ高い信頼性が保持されたことによる。このため敵対するナチス・ドイツの戦車(V号戦車・VI号戦車など)に戦闘性能こそ劣っていたが、量で圧倒することができた。「M4の75/76mm砲で十分」とするアメリカ軍の甘い判断で、重戦車M26パーシングの配備が遅れ、終戦まで連合軍の主力戦車として活躍した。イギリスの他にも、ソ連に4,000輌以上が、フランス・ポーランド亡命政府軍にもレンドリースされている。
第二次世界大戦後も、朝鮮戦争、中東戦争などで使用され、派生型の装甲回収車などの支援車両はつい最近まで各国で使用されていた。また、M4A3E8型はMSA協定により日本の陸上自衛隊にも供与され、61式戦車と交代するかたちで1970年代半ばまで使用され1970年代末には全車が退役した。
[編集] 開発
第二次世界大戦勃発時の1939年にはアメリカ陸軍は戦車の保有数が少なく、その戦力には不安があった。1940年頃には回転砲塔に大型砲を搭載した戦車が必要と認識され、開発が本格化した。1941年に当時開発中であった、M3中戦車の車体部を利用し、それに回転砲塔を載せる案が決定された。車体部を既存のものを用いることで開発期間は短縮され、1942年2月から量産が開始された。
[編集] 武装
生産された多くのシャーマンは、武装として主砲1門と、1挺の12.7mm機銃、2挺の7.62mm機銃を装備していた。しかし、英連邦軍で使用されている車輌では12.7mmを装備していない物が大半である。さらにM4A1とA2の極初期型には、M3中戦車のように車体前方に二丁の7.62mm固定機銃が付くが、すぐに廃止された。
主砲は75mm若しくは3インチ(76.2mm)のカノン砲が標準だが、火力支援用として105mm榴弾砲を装備したモデルも作られている。なおイギリス軍では、75mm砲搭載型をA、76.2mm砲型をB、17ポンド砲型をC、105mm砲型をDと分類。例えば「シャーマンIC」だと、シャーマンI車体(M4)ベースのファイアフライ、「シャーマンIIIB」だとM4A2ベースの76.2mm砲型ということになる。
初期の75mm砲に比べ、後に採用された76.2mm砲は装甲貫徹力に優れていたが、砲弾が大きく搭載数が比較的少なかったこと、発射時の砲煙が大きいこと、榴弾の炸薬量が75mm砲より少ないなど欠点も併せ持っていたため、それぞれの砲を搭載した車両が平行して生産された。高射砲から発展した76.2mm砲は、タングステン鋼芯入りの高速徹甲弾(HVAP)を用いると、スペック上ドイツの88mm砲並みの貫通力を発揮したが、第二次大戦中はM10駆逐戦車に優先供給され、シャーマンには十分供給されなかった。後に朝鮮戦争では十分に供給され、T-34を撃破する威力を見せた。
[編集] バリエーション
オランダ空挺博物館に展示されるM4A4 |
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M4A4 | |
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性能諸元 | |
全長 | 6 m |
車体長 | 6 m |
全幅 | 2.6 m |
全高 | 2.7 m |
重量 | 35 t |
懸架方式 | 垂直渦巻きスプリング・ボギー式 (VVSS) |
速度 | 40.2 km/h(整地) |
32.1 km/h(不整地) | |
行動距離 | 161 km |
主砲 | 75mm砲M3 |
副武装 | ブローニング7.62mm機関銃×2 |
装甲 | 砲塔 前面76.2mm、側・後面50.8mm 車体 前面50.8mm、側・後面38.1mm 上・低面19.05〜25.4mm |
エンジン | クライスラーA-57 マルチバンクエンジン 425 馬力 |
乗員 | 5 名 (車長・操縦手・砲手 ・副操縦手兼前方機銃手・装填手) |
- M4
- 航空機用であったコンチネンタルR975エンジンを、陸上部隊向けの低オクタン価ガソリンで動くように改良して採用した。空冷星型9気筒のエンジンを水平に置き、動力シャフトを砲塔のターンテーブル下に通し、トランスミッションまで斜めに延ばしていた。このシャフト配置の問題で車高が上がり、エンジンは異なるが車体の同じ後のタイプまで背の高い戦車になってしまった。(同じエンジンでもM18ヘルキャットではユニバーサルジョイントを介してシャフトが水平になり、設置場所が下がり車高も低くなっている。)車体前面はハッチまわりが鋳造製(一部溶接型もあり)で、これに(生産工場や時期により仕様が異なる)数枚の圧延鋼板の装甲を溶接で繋げた作りになっていた。しかしこれは強度が劣り、途中から後部は溶接型のままで、車体前面のみをA1と同様の一体鋳造型に変更した「コンポジット型」(ハイブリッド型)に移行した。なお、M4を改良してM4A1になったわけではない。ノルマンディー上陸のころはA1と共に主力であったが、次第にA3に更新されていった。76.2mm砲搭型は量産されていないが、支援用に後期型車体で105mm榴弾砲を搭載したタイプや、中古の前期型車体でカリオペ・ロケットランチャーを搭載した物も多い。75mm砲型は1942年7月から一年間に6748輌、105mm砲型は1944年2月から翌5月までに1641輌が生産された。英軍名称「シャーマンI」。
- M4A1
- M4と同じエンジンを搭載、溶接式ではなく一体鋳造された車体上部に変更されている。車体前面は丸みを帯び避弾経始は高まったが、車内スペースが狭くなってしまった。操縦士ハッチを大型の物に変更、湿式弾薬庫を持つ後期型車体のM4A1(75)Wもある。(以前は75mm砲塔のA1に後期型車体は無いと思われていたが、実戦部隊で運用されている写真が確認されている。)エンジンが共通であるため、M4と同じ部隊に混成配備されることもあった。当初、鋳造装甲の強度に疑問を持つ部隊に使用を拒否されたこともあったが、前述の通り前期型溶接車体よりA1の方が被弾に強いと認識された。後期型車体でT23砲塔に76.2mm砲を搭載するM4A1(76)Wも作られた。75mm砲型は1942年2月から翌11月までに6281輌が、76.2mm砲型は1944年1月から翌5月までに3426輌が生産された。英軍名称「シャーマンII」。
- M4A1E4
- 戦後、75mm砲搭に76.2mm砲を搭載したもの。パキスタンに給与され、カシミール紛争などで使われた。
- M4A2
- M4の生産開始時から、装備されていた空冷星型エンジンが練習機増産のために不足することが予想されていた。エンジン不足を避けるための代替エンジンが要求され、民間トラック用にゼネラルモーターズ社が生産していたGM 6046直列6気筒2ストローク液冷ディーゼルエンジン2基を連結して搭載された。これは埃にやや弱いとの批判もあったが、一基停まっても走行可能でトルクも空冷星型より強力であり好評だった。しかし生産量のほとんどが上陸用舟艇と燃料を共用できる米国海兵隊(後にA3に更新)、及びレンドリース用としてディーゼルエンジンを使用するソ連陸軍や、イギリス軍、自由フランス軍で使用された。これを供与されたソ連軍の報告書では、T-34より故障が少なく操縦も楽で扱いやすく、十分な戦闘力もある戦車であるとされ「エムチャ」(M4=エム・チトィーリェの略)と呼ばれ大変好評であり、エリート部隊である親衛戦車連隊に優先配備された。また砲塔上の12.7mm機銃は、瓦礫の陰などで待ち伏せるパンツァーファウストを持った敵歩兵を、障害物ごと吹き飛ばし掃討するのに有効で、後にIS-2戦車に12.7mmDShk 機銃が装備されたのもこれがきっかけであったようだ。ベルリン市街戦でもM4A2(76)Wの写真が多く見られる。なおA2では後期型車体でも75mm砲塔型の湿式弾庫タイプは無い。75mm砲型は1942年4月から1944年4月までに8053輌が、76.2mm砲型は1944年5月から翌5月までに2915輌が生産された。英軍名称「シャーマンIII」。
- M4A3
- それまでの航空機用エンジンの流用から、フォード社が戦車用に開発したGAA液冷V型8気筒エンジン(450馬力)を搭載した後期のアメリカ軍主力戦車で、大戦中に他国へ渡された台数は極めて少ないが、戦後に余剰となってからは大量に供与された。また、被弾時に弾薬に引火しにくいように、弾薬庫の周りに水にグリセリンを混ぜた不凍液を張った「湿式弾庫」を持つ後期型車体が初めて採用されたタイプである。なおM4の各車種で、名称末尾に「W」が付加されるものはこの湿式弾庫が装備されていることを示す。M4戦車系列としては後発であるため前期型車体は比較的少なく(それでも1690輌もあったが)、実戦で見られるA3の多くは後期型車体である。75mm砲型は1942年6月から1945年5月までに4761輌が、76.2mm砲型は1944年3月から翌4月までに4542輌、105mm砲型は1944年3月から翌6月までに3039輌が生産された。英軍名称「シャーマンIV」。
- M4A3E2(ジャンボ)
- M4A3の装甲強化型。生産数は250両ほどと少ないが、最大装甲厚152mmの重装甲を生かして、ドイツの対戦車砲が待ちうけていそうな場所を先陣を切って突破するために重宝された。一部は現地で主砲を76.2mm砲に換装しているが、もともと装甲を強化した76.2mm用砲塔に(歩兵支援・陣地攻撃に適した)75mm砲を装備していたので容易なことであった。重量増加で上がった接地圧を下げるために、履帯の脇に「グローサー」と呼ばれるアタッチメントを装着している。
- M4A3E4
- 朝鮮戦争当時、北朝鮮のT-34-85に対抗するため東京都の赤羽で進駐軍の75mm砲搭型を76.2mm砲に換えたもの。後に同じ改造を施されたものがユーゴスラビアに供与され、映画「戦略大作戦」でその姿を見ることが出来る。
- M4A3E8(イージーエイト)
- M4系列のアメリカ軍での最終型で、「バルジの戦い」の頃から登場した。1944年8月から1945年9月までに2,539輌が生産された。他のM4系列の戦車と区別して「イージーエイト」と愛称のみで呼ばれることもある。E8の元になったM4A3(76)Wは、試作戦車T23から流用された砲塔に52口径76.2mm戦車砲M1A2を搭載している。車体も前面装甲を一枚板にして生産性と対弾性能を向上させ、湿式弾庫を備える後期型である。懸架装置はそれまでのVVSS(垂直渦巻きスプリングサスペンション)から重量の増加に対応したHVSS(水平渦巻きスプリングサスペンション)に変更され履帯幅も広くなり、それにあわせてフェンダーが増設されている。(戦後になってから他国に供与されたA1~A4型の多くも同様にHVSSのE8に改修されている。)朝鮮戦争ではT-34-85と戦って活躍した。1954年からは自衛隊に、また他のNATO諸国など親米国家にも供与された。イスラエルでも少数が使われているが、時期的に米軍からの供与ではなく、スクラップヤードや各国の余剰品から寄せ集めた中のM4A3(76)WをE8化したものと思われる。
- M4A4
- クライスラーA-57「マルチバンクエンジン」を搭載した型。これは従来搭載されていたコンチネンタルR-975空冷星形エンジンが、練習機向けを優先するために供給不足となり、そのためM3A4用に設計されたもので、バス用に生産されていたV型6気筒ガソリンエンジン5基を星形に束ねて連結した複列30気筒液冷ガソリンエンジンである。30気筒という他に例を見ない構成のため整備性には問題があり、点火時期やベルトの調整方法など高度に教本化することで乗り切ろうとした。ほとんどが英連邦軍に供与され「シャーマンV」と呼称されたが、同時代のイギリス製戦車に比べれば故障は少なく、イギリス軍での運用実績は良かったようだ。この型とA6型のみ他の型より全長がわずかに長い。英軍の他、カナダ軍、自由ポーランド軍、自由フランス軍、中国国民党軍にも供与された。後期型車体や76.2mm砲搭型、湿式弾庫は無く、デファレンシャルカバーは三分割タイプのみである。1942年6月から翌8月までに7499輌が生産された。
- M4A5
- カナダが国産装甲戦闘車輌として独自生産したラム巡航戦車にアメリカ陸軍軍需部が与えた形式番号。カナダではバレンタイン歩兵戦車とM3中戦車のライセンス生産を行っていたが、カナダでもM3中戦車が主砲を車体に装備している点などを問題視しており、全周旋回砲塔に主砲を装備した戦車が必要とされた。そこで1941年にモントリオール汽車会社ではM3中戦車の車体構造を流用して上部構造を新設計するという、M4と同じ手法をとられて開発された。そのためアメリカ軍内ではM3カナディアンなどと呼称されていたが、最終的にはシャーマン系列に含まれる番号が付けられた。当初から6ポンド砲の搭載が予定されていたが、技術的問題を解決できず初期生産型のMK.I には40口径50mm2ポンド砲が装備され、1942年からジャイロ式砲安定装置を備えた6ポンド砲を装備したMK.II が生産された。戦車の製造に必要な部品を供給していたアメリカがM4に生産を集中するためと、イギリス軍とアメリカ軍の機材の共通化のために生産を終了した。
- M4A6
- 生産終了するA4をコンポジット車体にして、キャタピラー社製空冷星型ディーゼルエンジンに換装したもの。生産数は1943年10月からの三ヶ月間で75輌にとどまり、本国での訓練専用車となった。武装は75mm砲型のみ。
[編集] 派生型
- Firefly(ファイアフライ)
- イギリス軍の開発であり、重装甲のドイツ軍戦車に対抗して75mm砲塔に17ポンド対戦車砲を搭載。前期にはM4A4(シャーマンV)、後期には前期型車体又はハイブリッド車体のM4(シャーマンI)から改造された。前方機銃手の席がつぶされ、ここは弾薬庫になっている。砲塔後部には17ポンド砲身とのバランスをとるためのカウンターウエイトの役割を果たす、無線器の入った装甲箱が取り付けられ、また独自の四角い装填手用ハッチが増設された。
- M1シャーマン
- フランス軍が使用していた中古のM4A1E8を、イスラエルが60輌買い取って第二次中東戦争で使ったものが、それまで使用していた75mm砲搭載型との差別化のためこう呼ばれた。ただし一部はVVSSサスのままのM4A1(76)Wである。後にM51に大改造される。(戦後ノルマンディー海岸にモニュメントとして置かれたM4A1がE8であることから見て、足回りを換装したのはフランス軍であろう。)
- M50スーパーシャーマン
- イスラエル国防軍(IDF)が改修したシャーマン。世界中から第一線を退いた各種シャーマンを掻き集め、砲塔にフランスのAMX-13と同じ高初速の75mm砲を搭載。砲身長に合わせて砲塔後部のカウンターウェイトも延長されている。また懸架装置もHVSSに換装し、全金属製のT80履帯を使用している。
- M51スーパーシャーマン
- 75mm砲塔型がベースのM50に対し、M1シャーマンにフランス製CN105・F1型105mm戦車砲の短縮型を搭載し、エンジンもカミンズVT8-460に換装している。少数ではあるが、M4A3E8をベースに改造したものもある。長大な砲身と先端の大型マズルブレーキが特徴。T54/55、T62などを相手に奮戦した。なお「アイシャーマン」という呼称は西側ジャーナリストが勝手に命名した物で、実際はそう呼ばれていない。
- M60
- M50/M51の主砲を新開発のイスラエル製60mm高速砲に換装した物。チリ陸軍に売却され、現在も使用されている。
- M32戦車回収車
- 砲塔を除去して回収用クレーンを装備した車輌。イスラエルも退役したM50/M51の一部に同様の改造を施している。
- シャーマンDD
- ノルマンディー上陸作戦(D-Day)に使用された揚陸用車輌。
- シャーマンフレイル
- 地雷処理用のチェーンローラーを装備した車輌。
- 155mm自走榴弾砲L33
- イスラエルのソルタム社が退役したM50/M51を改造した自走榴弾砲。密閉式の戦闘室を設け、ソルタム社製33口径155mm榴弾砲M68(搭載弾数60発、うち16発を即用弾薬架に収容)を搭載。200輛前後が改造されて第四次中東戦争で使用された。
- 160mm自走迫撃砲
- ソルタム社がM50/M51を改造した自走迫撃砲。車体を大型の戦闘室に改装、ソルタム社製の160mm後装迫撃砲(搭載弾数56発)を搭載したものである。
[編集] 登場作品
- 『戦略大作戦』:75mm砲に鉄パイプを被せて90mm砲に偽装した車輛として登場するが、実際は76.2mm砲に換装され、ユーゴスラビア(映画のロケ地)に供与されたM4A3E4である。
- 『撃滅戦車隊3000粁』:英軍に供与された前期型車体のM4が多数登場。
- 『バンド・オブ・ブラザース』:M4A1をカナダで生産したグリズリー巡航戦車が米軍戦車役で登場。
- 『史上最大の作戦』:上陸用のシャーマンDD風の装備(おそらく撮影用のダミー)を付けた、76.2mm砲型のM4A2またはA3が登場。(撮影現場のフランスに供与されたものと思われる。)
- 『戦火のかなたに』:終戦の翌年に制作されたオムニバス形式のイタリア映画。ドーザーブレード用取り付け具の付いたM4A1(75)の前期型が登場。
- 『遠すぎた橋』:マーケットガーデン作戦の失敗を描く大作。英軍装備として、ファイアフライやM4(105)など各種シャーマンが登場するが、実は遠景で走っているのはランドローバーにグラスファイバー製のボディーを被せた撮影用プロップである。
- 『戦闘機対戦車』:TV映画。北アフリカ戦線、損傷して滑走しかできなくなったP-40戦闘機を追い回す、執拗なドイツ戦車役でM4A3E8が登場。
- 『最前線物語』:チュニジアでアメリカ第一師団を苦しめるティーガー戦車役?としてM51が登場。
特撮では、自衛隊に供与されたM4A3E8がよく登場する。
- 『地球防衛軍』:日本映画初登場。防衛軍(防衛隊=自衛隊)の陸上兵力の主力として、以後、『昭和ゴジラシリーズ』等、数々の東宝特撮映画に登場した。
- 『昭和ガメラシリーズ』 :61式戦車と共に陸上自衛隊の主要兵力として登場。
- 荒巻義雄 艦隊シリーズ、アメリカ軍の主力戦車として登場。『新・紺碧の艦隊』、『新・旭日の艦隊』では対空戦車(ガトリング砲搭載型、対空ミサイルランチャー型2種)型が登場した。
[編集] 関連項目
第二次世界大戦のアメリカの装甲戦闘車両 | |||
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軽戦車 | |||
M2軽戦車 | M3スチュアート | M22ローカスト | M24チャーフィー | |||
中戦車・重戦車 | |||
M2中戦車 | M3リー | M4シャーマン | M26パーシング | |||
駆逐戦車 | |||
M10ウルヴァリン | M18ヘルキャット | M36ジャクソン | |||
自走砲 | |||
M7プリースト | M8スコット | M12自走砲 | M40 GMC | |||
水陸両用車 | 自走式対空砲 | ||
LVT | DUKW | M15A1対空自走砲 | M16対空自走砲 | ||
装甲ハーフトラック | 装甲車 | ||
M2ハーフトラック | M3ハーフトラック | M8グレイハウンド | M3スカウトカー | M20装甲車 | ||
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