ブローニングM1919重機関銃
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正式名称 | ブローニングM1919 | |
全長 | 1346mm | |
銃身長 | 610mm | |
重量 | 14.7kg | |
口径 | 7.62mm×63 | |
装弾数 | ∞発(ベルト給弾式) | |
発射速度 | 約500発/分 | |
製造国 | アメリカ | |
製造 | ブローニング社 |
ブローニングM1919重機関銃( - じゅうきかんじゅう)は、1919年にアメリカで開発された重機関銃である。
目次 |
[編集] 開発経緯
第二次世界大戦前のアメリカ国内は他国に比べると工業や産業共に優れた技術を持っていた。そのため民需技術であっても物品に対する量産性が優れていた。そんな中アメリカ陸軍では、当事重機関銃といえばブローニング社が生産していたブローニングM1917重機関銃を使用していた。この機関銃は第一次世界大戦で他国の軍装備が新型化しているのに驚いたアメリカ陸軍が急遽、制式採用したもので、その後は陸軍の主力重機関銃として活躍していった。しかしM1917は銃身の冷却方式に水冷方式を採用していたため、その事に関する欠点もあった。まず水が無ければ射撃が出来ない事で、これは野戦などで水を探すことが難しい戦場では厳しい条件であった。また冷却装置や水タンクなどが銃身部に装着されるため、どうしても銃自体の重量がかさんでしまう欠点があった。他国の重機関銃の空冷式化が進む中、アメリカ、ブローニング社の社長であったジョン・ブローニングは空冷式の重機関銃を開発を進めることになった。
[編集] ブローニングM1919重機関銃の登場
ヨーロッパではナチスドイツがドイツ国内で政権を取りつつある中、ブローニングはM1917を改良し空冷化する計画を立てた。改良自体は順調にすすみ1919年にM1917の銃身に水冷化装置の代わりに放熱ジャケットをかぶせたブローニングM1919重機関銃を開発、生産にはゼネラル・モーターズ社ほか多くのアメリカ企業が参加し大量生産をおこなった。
発射機構は機関部の反動を利用したショートリコイル式を採用し弾薬の給弾方式には従来の布式給弾ベルトから金属リングベルトに改良されている。初期に開発されたM1919は水冷方式だが改良後、銃身に放熱ジャケットを取り付けた空冷方式を採用している。射撃には通常二名で操作し(砲手・補助砲手)、バリエーションも改良を重ねた結果数種類に及んだ。 改良後は分隊重機関銃としてはもちろん、戦車や軍用ジープへの固定機関銃として、または銃自体の重量を軽くして航空機銃としても使用されることとなった。M1919A6では銃床と二脚を装着し分隊支援火器として使用でえきるように改良されている。海外にも多くが輸出され、他の機関銃に比べ故障が少なかったM1919は給弾時に多少難はあったものの輸出先からも好評価を得た。
[編集] M1919重機関銃のバリエーション
- ブローニングM1919・・・M1919初期生産型タイプ、銃身に水冷方式を採用したもの
- ブローニングM1919A1・・・銃身に放熱ジャケットを取り付け、冷却方式を水冷から空冷に変更したもの。二脚を装着
- ブローニングM1919A2・・・輸送を目的とした各部パーツ及び軽量化したもの。銃脚を二脚から三脚に変更
- ブローニングM1919A3・・M1919A2の改良型バージョン
- ブローニングM1919A4・・・戦車やジープなど固定機関銃として使用されたプロトタイプバージョン
- ブローニングM1919A4E1・・・M1919A4にハンドル部分を拡張させたもの
- ブローニングM1919A5・・・固定用系機関銃としてM1919A4を改良。構えやすいように銃床やハンドル部が改良された
- ブローニングM1919A6・・・M1919A5を更に改良、銃床と二脚を装着させた
- ブローニングAN/M2・・・M1919A4を航空機関銃用に改良したもの
- M37・・・遠隔射撃を可能にしたもの
- Mk 21 Mod 0/1・・・M1919の弾薬を7.62mm NATO弾を使用出来るように改良
[編集] M1919重機関銃の輸出バージョン
- L3A1/A2・・・30-06口径のM1919A2。オーストラリアやイギリスに向けて輸出された名称
- L3A3/A4・・・A1及びA2を改良したもの。主にオーストラリアにむけ輸出された
- MG A4・・・M1919A4のオーストリアでの呼称名
- C1/A1 and C5/A1・・・M1919A4の改良型で7.62x51mm弾を使用出来るように改良した
- Mg M/52-1 and Mg M/52-11・・・M1919A4とM1919A5のデンマークでの呼称名
- M42B・・・M1919A6のスウェーデンでの呼称名。7.62x51mmを使用
[編集] その後
シンプルな構造や部品数の少なさは同時に大量生産を可能とした。アメリカ軍ではその後、第二次世界大戦では各戦線で全般的に使用された。その後は朝鮮戦争からベトナム戦争にわたってM1919シリーズは使用されてきたが、1958年に後継機関銃のサコーM60軽機関銃が採用されると第一線からは順次退いていった。しかし外国に輸出されたM1919は現在も他の軍隊で使用されている可能性が高い。
[編集] M1919重機関銃が登場するメディア作品
- 地球防衛軍
- ターミネーター3
- ワンス・アンド・フォーエバー(プロローグに登場するインドシナ戦争当時のフランス軍部隊が使用)