名鉄1600系電車
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名鉄1600系電車 | |
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名鉄1600系 | |
起動加速度 | 2.0km/h/s |
営業最高速度 | 120km/h |
設計最高速度 | 145km/h |
減速度 | 3.5km/h/s(通常) 4.2km/h/s(非常) |
車両定員 | |
編成定員 | |
全長 | 19,750(19,000)※3mm |
全幅 | 2,700mm |
全高 | 4,045mm |
車両重量 | |
編成重量 | 108t |
軌間 | 1067mm |
電気方式 | 直流1,500V |
駆動装置 | |
モーター出力 | |
編成出力 | 主電動機 200kw×4=800kw |
歯車比 | |
制御装置 | |
ブレーキ方式 | |
保安装置 | |
備考 |
1600系電車(1600けいでんしゃ)は、名古屋鉄道の特急列車に使われる特急形車両。1000系と同じく「パノラマsuper」の愛称を持つが、その容姿は1000系とは大きく異なっている。
目次 |
[編集] 概要
1999年(平成11年)5月10日に座席指定席の特急用だった白帯7000系の置き換え用として営業運転を開始した。
この車両の開発の段階では、中部国際空港への輸送と、当時、有料特急の昼間の輸送力の適正化も考慮され、従来の1000系より1両少ない3両編成となった。4本(計12両)が在籍。なお当車両により、有料特急に7000系が不要となったことによって、有料の列車がすべて専用の設備を持つ車両になったため、同年のダイヤ改正をもって「指定席車」は「特別車」に改称された。従ってこの車両は最初から「特別車」として運行されている。
2005年以降は、主として名鉄名古屋駅-西尾駅間で運転。朝夕には津島線を経由して佐屋駅、また西尾線の終点吉良吉田駅まで運行される。就役から2005年1月の改正までは、前記の目により、上記のほか犬山線、河和線、知多新線で、乗客の少ない日中時間帯の特急、朝と夕方に運転された常滑線の特急にも用いられた。2005年初まで運行されていた正月の豊川稲荷発着の臨時特急にも用いられた。 中部国際空港への輸送に関しては、扉幅を1000mmと広く取り、大きな荷物を持った乗客がスムーズに乗降可能な設備としている。このほか、のちの車両へ反映させるため、空気バネによる車体傾斜制御装置を1601編成に導入して試験を行った。その成果が反映されたのが2000系である。初期の計画では、1600系も3500系等と組んだ編成として一部特別車の急行で用いる予定であったが、後に、2200系使用の一部特別車特急の運行に変更されたので、空港開港以後、同駅への乗り入れは繁忙期やトラブル発生時に限られている。2005年から、4月8日には3両で名鉄岐阜駅-中部国際空港駅間、ゴールデンウィーク輸送期間中(4月27日から5月8日)には6両で新鵜沼駅-中部国際空港駅で空港線快速特急として運用されていた。
また、名鉄の車両で初めてユニバーサルデザイン対応の洋式トイレを設置。走行システムには、IGBT素子によるVVVFインバータ制御を採用することにより、省エネにも有効な車両となっている。動力車を3両編成中1両のみとするため、3500系よりもモーター出力を向上したが、雨天時などに車輪が空転しやすいという問題も浮き彫りにした。200kwモーター搭載はこの1600系のみに留まり、2000系では再び従来通りの170kwモーターが採用された。
先頭部に自動幌連結装置を設置したことにより、2編成を連結して6両運転する場合でも車両間の自由な行き来が可能とする予定であったが、先頭車のオーバーハングが大きいため、国府駅構内の分岐器を通過する際に破損する欠陥が試運転で発覚。そのためしばらく使用されていなかったが、2005年夏の臨時ダイヤ(空港線輸送力増強)を控えて、自動幌連結装置の改良が施され、現在では営業運転でも使用されている。
[編集] 主要諸元
- 起動加速度:2.0km/h/s
- 減速度:3.5km/h/s(常用)4.2km/h/s(非常)
- 最高速度:120km/h(130km/h準備)
- 最高速度(設計):145km/h
- 最高速度(均衡):130km/h以上
- 減速比:6.07
[編集] 編成
←名鉄岐阜・名鉄名古屋| | |豊橋・西尾→ | |||
モ1700(Mc) | - | サ1650(T) | - | ク1600(Tc) |
[編集] 今後の動向
- 2006年9月29日の名鉄の発表によると、同社は、2008年度に当系のうち4両を廃車とし、新たに『2200系と同様の「一般車」車両』を新造したうえで残った8両と組み合わせ、特別車2輌一般車4輌の6輌編成に変更する予定としている。乗客が少ない路線での運用を目的とした車両のため3両で製作したが、奇数両であるため一部特別車編成への改造にあたって部分的に廃車が出るものと思われる。(過去にも同様の改造をしたことがある1000系は2+2に分割したが、3両では改造を施さない限りそれができない)