アキハバラ電脳組
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『アキハバラ電脳組』(アキハバラでんのうぐみ)は1998年4月4日から9月26日までTBS系列で放送された全26話のテレビアニメである。
1999年の夏には劇場用アニメ『アキハバラ電脳組 2011年の夏休み』も公開された。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
目次 |
[編集] あらすじ
[編集] TVシリーズ
女子中学生の花小金井ひばり、桜上水すずめ、東十条つぐみ、泉岳寺かもめの4人がブームになっている電脳育成ペットの小型ロボットである「パタPi」を育てていると正体不明の敵に狙われる。敵の目的は? そしてパタPiの秘密とは? 全ての謎が解明される時、彼女達に待ち受ける運命とは…。
[編集] 劇場版
王子様の一件が過ぎ去ってから4ヶ月後。ひばり達は中学2年の1学期を終え、夏休みの準備に余念がなかった。そうした中でアキハバラを中心とした地域に異変が発生し始めていた。その異変の原因が王子様の城=プリムム・モビーレのメインコンピュータの暴走にあると知ったひばり達は…。
[編集] 解説
人気声優が数多く出演する事やキャラクター原案のことぶきつかさの描く可愛いキャラデザインで期待されていたが、肝心の作画においての不備が多く(動きがぎこちない、表情・服装が前後と一致しない等)その点は不評であった作品。後にビデオ・DVD発売の際にかなり修正された。キャラクターの苗字に駅名、名前に鳥類の名前を使ったことでも有名。局の規制がうるさい中(この頃はもうミニスカートのキャラのパンチラ描写がほとんどなくなっていた)、最終回でひばりが最後の最後でパンチラどころかパンモロをするという最終回のドサクサでの視聴者サービスとも取れるシーンが放映されたのはあまりにも有名
[編集] 登場人物と声優
姓と名に元となった駅と鳥をリンクしているものもある。
[編集] アキハバラ電脳組のメンバー
- 花小金井ひばり:島涼香
- 本作品の主人公、少しナルシスト。ドラマみたいな恋に憧れている。
- 桜上水すずめ:吉住梢
- ひばりの親友、大企業の娘。多少高飛車。変な丁寧語が特徴。「ちゅっちゅ~ん」が口癖。
- 東十条つぐみ:浅川悠
- デンスケを助けてくれた事から知り合ったひばりの友達、格闘技をやっているが実はアイドル歌手の代官山はとこに憧れている。
- 泉岳寺かもめ:長沢美樹
- 大阪からの転入生、お金の事にはシビアな上、友達に商売をしようとする事もある(本当は目的があるからだが)。
- 大鳥居つばめ:林原めぐみ
- フランスからの転入生、無口・無表情で毒舌。だがその内面に感情を押し殺している。ローゼンクロイツから転向した後はひばりの家に引き取られた。TV版と劇場版とでは髪の色が微妙に異なる。
[編集] アキハバラ電脳組メンバーのパタPi
- デンスケ:新谷恵
- ひばりのパタPi、王子様から貰ったのだが当初はバッタモンと勘違いされた。白い翼を持っている。性格はひばりに似てドジなところも。
- フランチェスカ:堀江由衣
- すずめのパタPi、徹底的にチューンアップされており、攻撃用の小型ミサイルまで備えている。また多くの言葉を喋ることが出来る。
- テツロー:くまいもとこ
- つぐみのパタPi、力自慢であるとともに頭にマイクを備える。マイクは普段はブースターであり飛行能力がある。その火で花火の火をつけたこともある。鳴き声は『グウ』。
- ビリケン:水田わさび
- かもめのパタPi、持ち主に似て金には細かい。貯金箱や小銭を探知する機能もある。
- プティアンジュ:鶴ひろみ
- つばめのパタPi、紫色で攻撃能力が高く、その翼は鉄でも切り裂く。なんでも口に入れる癖があり、デンスケが被害にあうことがよくある。性格は意外と主人想い。
[編集] ディーヴァ(機動女神)
本編の鍵となる、ナノマシンなどローゼンクロイツの保有するハイパー・テクノロジーをもとに作られた女性型機動兵器。動力はアイテールと呼称されているがニュートリノのことで、半永久的に動作することが可能。ひばり達アニマ・ムンディと呼ばれる少女の意志・感情がキーとなり、それぞれの持つパタPiを通じて召喚命令が発動、宇宙空間に存在する白い王子=クレインの城(プリムム・モビーレ)から瞬間転送される。また、アニマ・ムンディとディーヴァの精神がリンクする事でアニマ・ムンディとディーヴァが一体化(霊機融合)することが可能となる(テレビシリーズではひばりとつばめが、映画版では他の3人も霊機融合した)。それぞれの名称には、ギリシャ神話の女神の名が付けられている。コミック版によるとアフロディーテ以外の4体のディーヴァはプリムム・モビーレの管制コンピューターでもある。ローゼンクロイツ仕様の量産型らしきディーヴァも登場したが竜ヶ崎鷲羽の秘書が同化したもの以外はマネキンの顔であった。
- アフロディーテ
- ひばりのディーヴァ。高速戦闘型。背中の白い翼が特徴。武器は手刀等。ボディーの色はピンク。
- ヘスティア
- すずめのディーヴァ。防御型で斥力場フィールドのシールドを持つ。頭部両脇にビーム砲二門装備。ボディーの色は紫。
- アテナ
- つぐみのディーヴァ。パワー型で背中の炎の翼が特徴。小説では電信柱を引っこ抜いて投げつけるという攻撃を行うことも。ボディーの色は赤
- アンフィトルテ
- かもめのディーヴァ。背中にビームチェーンソーを装備し、遠距離でもチェーンソーからビームを撃てる。ボディーの色は緑、 ちなみにタイプは情報処理型。
- エリヌース
- つばめのディーヴァ。アフロディーテとは姉妹機にあたる、エネルギー供給型。背中の翼は黒っぽい灰色。両腕に装備したブレードで切り裂く。また、エネルギーを放つ攻撃も可能。その機動速度はブラッドファルコン達を翻弄するほど。しかし、霊機融合したアフロディーテに1回だけだが倒されたこともある。
[編集] ローゼンクロイツ
- 黒い王子・竜ヶ崎鷹士:関智一
- 白い王子・クレイン・バーンシュタイク:山口勝平
- エジソンの研究所から飛び出し、道端で飛行機の設計をしていたところをクリスチャン・ローゼンクロイツに拾われ、ローゼンクロイツに入る。だが、科学が大量虐殺に使われるのをみて人類に絶望。人類初の有人人工衛星、コードネーム「プリムム・モビーレ」で宇宙に脱出、アニマムンディを待つ眠りに入った。
- 竜ヶ崎鷲羽(クリスチャン・ローゼンクロイツ):鈴置洋孝
- ブラッドファルコン・豪徳寺じゅん:本多知恵子
- デスクロウ・祖師谷みやま:玉川紗己子
- ダークピジョン・代官山はとこ:かかずゆみ
- シゴーニュ・ラスパイユ(サンジェルマン伯爵):喜多川拓郎
- つばめの育ての親。クリスチャン・ローゼンクロイツの同士。
[編集] その他
- 花小金井雛子:鶴ひろみ
- ひばりの母親。
- 花小金井トキ次郎:鈴木琢磨
- ひばりの父親、旧車を大事に乗っている。ちなみにその車にはエアコンは無いが三角窓が開く。
- 北浦和うずら:西村ちなみ
- ひばりの学校の同級生、同姓にも関わらず貧乳が大好きで当初はひばり、その後パッドで底上げしていたかもめにベタ惚れだったが劇場版でかもめの胸が電脳組一のバストを誇るすずめに迫る勢い(本人談)で成長したため、新たに見つけたひばりより薄い胸のつばめにべた惚れになった。何故か自作(牛乳パック製)のディーヴァのコスチュームを着てきた事もある。
- エノケン:堀江由衣
- うずらのパタPi、名前は榎本健一に因むらしい。うずら好みの女の子を見つける能力があるとか無いとか。長い耳が特徴。
- 泉岳寺シマ福郎:緒方賢一
- かもめの祖父でみみずく堂店主、秋葉原の町を徘徊して来る日の対策を練っていた。飛行帽がトレードマークのスケベ爺さんだが、非常に頭は良く、機械工学に優れた才覚を発揮出来るが、怪しいアイテムを作ったりと微妙な点もある。若い頃にローゼンクロイツにいた事がある。
[編集] スタッフ
[編集] TVシリーズ
- 企画・原作:KA・NON
- 監督:ふじもとよしたか
- キャラクター原案・ビジュアルディレクター:ことぶきつかさ
- アニメーションキャラクターデザイン:きしもとせいじ
- アニメーションデザインワークス:安部宗孝
- ベースプランニング:山口宏
- メインライター:長谷川勝己
- プランニング協力:小黒裕一郎
- SF設定:堺三保
- 脚本:長谷川勝己、あみやまさはる、三井秀樹、山口宏、植竹須美男、荒川稔久、堺三保
- 美術監督:宮前光春
- 色彩設定:中野倫明
- 特殊効果:マトリックス
- タイトル:マキ・プロ
- 撮影監督:小西一廣
- 編集:田熊純
- 編集助手:片瀬健太
- ネガ編集:小峰博美
- 現像:東京現像所
- 音響監督:田中英行
- 音響制作:AUDIO・タナカ
- 調整小原吉男
- 録音助手:国文正嗣
- 録音スタジオ:タバック
- 効果:庄司雅弘(フィズサウンドクリエイション)
- キャスティング協力: 高橋正彦(CPU)
- 音楽:光宗信吉
- 音楽協力:日音
- 文芸:三浦正剛
- 宣伝:田中瑞穂(TBS)
- 広報:スタジオ雄
- 海外制作:富岡明子
- 制作担当:黒岩清秀、松倉友治
- 制作プロデューサー:石坂透
- プロデューサー:源生哲雄(TBS)、加藤博
- 制作協力:ガンジス
- 製作:TBS、葦プロダクション
[編集] 劇場版
- 企画・原作:KA・NON
- 製作:石川光久、大月俊倫
- 監督・絵コンテ:桜井弘明
- 演出:音地正行、中津環
- 脚本:長谷川勝己
- ベースプランニング・脚本協力:山口宏
- SF設定:堺三保
- コミック原作・キャラクター原案・ビジュアルディレクター:ことぶきつかさ
- キャラクターデザイン・作画監督:山川吉樹
- 美術監督:吉原俊一郎
- 色彩設定:志甫聡子
- 撮影監督:森下成一
- 撮影:スタジオトゥインクル
- 編集:松村正宏
- 音響監督:田中英行
- 音響制作:AUDIO・タナカ
- 録音:国分政嗣
- 音楽:光宗信吉
- プロデューサー:西沢正智、森山敦
- アニメーション制作:Production I.G
- 制作協力:ガンジス
- 製作:アキハバラ電脳組製作委員会
[編集] 主題歌
[編集] TVシリーズ
- オープニングテーマ:『Birth』
- 作詞:奥井雅美
- 作曲:奥井雅美、矢吹俊郎
- 編曲:矢吹俊郎
- 歌:奥井雅美
- エンディングテーマ:『太陽の花』
- 作詞・作曲:奥井雅美
- 編曲:矢吹俊郎
- 歌:奥井雅美
- エンディングテーマ(第20話のみ):『シンシア・愛する人』
- 作詞・作曲:岡崎律子
- 編曲:光宗信吉
- 歌:岡崎律子
- 挿入歌:『恋しましょ ねばりましょ』
- 作詞:奥井雅美
- 作曲・編曲:矢吹俊郎
- 歌:代官山はとこ(かかずゆみ)
[編集] 劇場版
- 主題歌:『HOT SPICE』
- 作詞:奥井雅美
- 作・編曲:矢吹俊郎
- 歌:奥井雅美(はとぴょんバージョン:かかずゆみ)
- 挿入歌:『ラストシーン』
- 作詞:奥井雅美
- 作・編曲:矢吹俊郎
- 歌:奥井雅美
[編集] 放送局・放送時間
放送局名 | 放送時間 | 放送期間 | 備考 |
---|---|---|---|
TBS | 土曜 17時00分~17時30分 | 1998年4月4日~1998年9月26日 | 製作局 |
北海道放送 | 土曜 17時00分~17時30分 | 1998年4月4日~1998年9月26日 | キー局同時ネット |
CBC | 土曜 16時30分~17時00分 | 1998年4月11日~1998年10月3日 | |
毎日放送 | 土曜 26時40分~27分10分 | 1998年4月4日~1998年10月10日 | 「あにめシャワ~」枠で放送 |
RKB毎日放送 | 土曜 7時~7時30分 | 1998年5月2日~1998年10月31日 | |
チューリップテレビ | 水曜 16時27分~16時57分 | 1998年5月6日~1998年10月28日 |
- ちなみに、毎日放送では土曜日の深夜2:40から放送されていたが、この作品の漫画を連載していた雑誌「なかよし」には「日曜日 午前2:40~3:10」と掲載されていた。
[編集] メディア展開
- 『アキハバラ電脳組 パタPi』ことぶきつかさ・画、講談社「なかよし」連載、KCなかよしDX
- 『アキハバラ電脳組パタPies!』セガ・エンタープライゼス、ドリームキャスト用ゲームソフト
- 『アキハバラ電脳組 つばめ初体験!? クラブ活動戦闘中』大河内一楼・著、ソニー・マガジンズ文庫
- 『アキハバラ電脳組 2011年の夏休み』長谷川勝己・著、角川スニーカー文庫
[編集] 関連項目
- 秋葉原
- 錬金術
- パラケルスス
- エリキシル
- ローゼンクロイツ
- サンジェルマン伯爵
- ホムンクルス
- ディーバ
- アフロディーテ
- ヘスティア
- アテナ
- アンフィトルテ
- エリヌース
- アルヴァタール
- ケルベロス
- コカトリス
- サイクロプス
- スケルトン
- アポストルス
- ルシファー
- アシュタロス
- アスモデウス
- ベルゼブブ
- ミレニアム
[編集] 外部リンク
TBS系 土曜17:00枠 | ||
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