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マイクロフォン - Wikipedia

マイクロフォン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

コンデンサマイクロフォン(ウィンドスクリーンを外したところ)
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コンデンサマイクロフォン(ウィンドスクリーンを外したところ)

マイクロフォン (microphoneマイクロホンとも、略称マイク(mic)) は、を電気信号に変換する機器である。「マイクロフォン」の方が英語に近いが、『学術用語集 電気工学編』では「マイクロホン」が正式表記になっている。

目次

[編集] 方式による分類

[編集] ムービング・コイル型

ダイナミックマイク(動電型マイク)の一種で、永久磁石と可動コイルを組み合わせたマイク。可動線輪型。

[編集] 構造と動作原理

コイルを永久磁石のそばで振動させ、コイル内の磁束を変化させるとコイルに起電力が発生する(電磁誘導)原理を利用したマイク。 コイルはプラスチックフィルムをドーム状に成形した振動板(ダイヤフラム)に固定されていて、そのダイヤフラムが音波を受けて振動し、磁界内でコイルが動くことにより音声信号を得る。

[編集] 特徴と応用

ダイナミックマイクの使用例(写真はSHURE社製SM57)。スピーチではマイク故障を保障し冗長性を確保する目的で、複数のマイクを用いて集音することも多い。
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ダイナミックマイクの使用例(写真はSHURE社製SM57)。スピーチではマイク故障を保障し冗長性を確保する目的で、複数のマイクを用いて集音することも多い。

機構が単純で電池や電源も不要、丈夫で湿度にも強く、また大音量にも歪みにくい。しかし、コイルを含み振動系の質量が大きいため、高音域には応答しにくく、また歌手が手に持って歌うときに、マイクを握る時に発生する摩擦音や掌の筋肉が発する音などの機械的振動を拾いやすい。この欠点に対処する為にエレメントを防振材で支持するのが一般的であるが、機構的に振動を打ち消す工夫をしたものもある。一般的にはコンデンサマイクよりも特性は劣るが、使いやすく丈夫な点、特有の音質などを買われて、舞台などPAを必要とする場面や、マイクが多少乱暴に扱われるような場面で、ボーカル、ドラム、ギターアンプ等の集音に用いられる。

なお、ダイナミックスピーカーとは構造が同じである。ダイナミックスピーカーには入出力の可逆性があり、音声信号を加えればスピーカーとして動作し、コーン紙が音声により振動すればダイナミックマイクとして動作する。このような理由から、一部のインターホントランシーバー等では、部品数を減らすために、ダイナミックスピーカーをマイクとして兼用している。

[編集] リボン型

上記ムービング・コイル型と並ぶ、ダイナミックマイクの一種。永久磁石と可動金属リボンを組み合わせたマイク。

[編集] 構造と動作原理

ムービング・コイル型では磁界中にコイルを配置するが、リボン型では薄い金属膜(主としてアルミ箔)を細長くカットし、細かい折り目をつけたリボン状の導体を、磁極の間の細長いスリットに配置する。音声によって導体であるリボン振動体が磁界中で振動することによって、リボンの両端に起電力が生じ、音声信号が得られる。

[編集] 特徴と応用

リボンが折り目を付けてゆるく張られているため、人の息など「吹かれ」と呼ばれるノイズや振動に弱い反面、振動系が軽くて動きやすい為、低音域から高音域の音に良く反応し、広い周波数帯域を持つ。音質が柔らかい事から、音声和楽器弦楽器などの集音に好んで使われる。

[編集] 速度型マイク

リボンの両面が空間に開放されているタイプは、リボン面に垂直な両側の方向からの音に対して高い感度を示し、面に平行な方向からの音に対しては感度が著しく低い、いわゆる双指向性を示す。リボン振動体はその両側の音圧差により振動し、リボンの振動速度及び出力電圧は空気の粒子速度に比例する。空気の振動速度に比例する電圧が生ずることから、速度型マイクに分類される。ヴェロシティマイク(ベロシティマイク)と呼ばれる所以である(#指向性の実現法参照)。

非常にデリケートな構造を持ち、扱いに注意が必要なことや、形が大きく重いこと、出力インピーダンスが低く音声から電流への変換効率も低いことから、最近では殆ど生産されていない。

[編集] コンデンサ型

コンデンサの原理を応用したもの。

[編集] 構造と動作原理

互いに平行な2枚の金属板を近接させるとコンデンサになる。その一方をダイヤフラム(蒸着などにより金属を貼り付けたプラスチックフィルム、または金属薄膜)に置き換えると、振動に応じて電極間の距離が変わるため、音声信号に比例した静電容量の変化が発生する。高抵抗を介して電極間に直流電圧をかけると、静電容量の変化をそれに比例した電圧の変化として取り出すことができる(コンデンサマイクロホンカプセル)。

カプセル自体の出力インピーダンスが高いため、コンデンサマイクの電気的な出力を効率的に取り出す為には、インピーダンスを変換するための前置増幅器(プリアンプ)が必要である。インピーダンス変換素子としては真空管電界効果トランジスタ(FET)などの極めて高い入力インピーダンスをもったものが用いられ、これは一般にカプセルの近傍に置かれる。

ダイヤフラムと対向する金属板(背極、バックプレート)との間の距離は、一般的に数10マイクロメートルで、電気容量は数10pF程度である。金属板には全面に渡って小さな穴を開けて空気の流通を妨げないようにし、ダイヤフラムが振動しやすくなっている。ダイヤフラムは加わる電圧によって金属板に吸着しないように、一定の張力をかけて保持されている。そのため、コンデンサマイクロホンの振動系は高域に共振周波数を持つ。中には共振周波数が可聴帯域にあるものもあり、マイクの個性の一つとされている。

[編集] 特徴と応用

ダイヤフラムは一般に数マイクロメートルの厚みしかなく、非常に軽いので、応答が非常に速くクリアな音質に特徴がある。また、ダイヤフラムの振動を制御しやすい構造の為に、比較的簡単に平坦な周波数特性が得られる。一方で増幅回路を含む為、大音量で歪むことがある、温度や湿度の影響で雑音が発生しやすいなどのデリケートな部分もあるが、技術的に改良を加えてより過酷な条件での使用に耐える製品もある。大音量時の歪に対しては、マイク内部で信号を減衰させるスイッチ(Pad)をもったものもある。また指向性を変えられるものもある。

主な用途は音響測定や録音、あるいは各種機器へ組み込むなど小型化が求められる場合等である。音楽を高品位で収録する場合に使用されることが多い。スタジオなどではボーカル弦楽器金管楽器にしばしば利用される。逆に野外や舞台などPAでの使用では制限を受ける。

[編集] エレクトレットコンデンサマイク

コンデンサマイクには、前述のようなダイヤフラムに外部から直流電圧をかける方式の他に、ダイヤフラム、背極またはバックチャンバにエレクトレット素子(半永久的に電荷を蓄える高分子化合物)を用いたエレクトレット方式がある。背極にエレクトレット素子をもつものは、ダイヤフラムの材質に制限がないので特性的に有利である(バックエレクトレット方式)。この方式を用いたスタジオ用マイクロホンも多数存在する。

また、汎用電子部品として、半導体を用いたインピーダンス変換器を内蔵したエレクトレットコンデンサマイクカプセルが販売されており、各種製品に広く用いられている。この種のカプセルは外部から抵抗を介して直流電圧を印加するだけで、容易に音声信号を得ることができる。安価なヘッドセット、マイクなどはほとんどがこのタイプである。オーディオマニアの中には、この種のカプセルを用いてマイクを自作する人もいる。

[編集] 電源供給法

トランスを用いたファントム電源供給法の例。ミキサのマイク入力トランスの中点とGNDの間に直流を印加する
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トランスを用いたファントム電源供給法の例。ミキサのマイク入力トランスの中点とGNDの間に直流を印加する

エレクトレット方式の場合は、高い直流電圧の供給が不要となるが、いずれにせよ増幅器を内蔵しているため、コンデンサマイクは一般に直流電源を必要とする。電源供給は、本体に乾電池を入れるものや、本体には電源回路を持たずに外部の専用電源を利用するもの、ミキサーやマイクプリアンプ等からマイクケーブルを通して供給する方式(Phantom(ファントム、ファンタム)電源方式)がある。ファントム電源は多くの場合48Vで、規定の抵抗値を持ったブリーダ抵抗を介して平衡接続端子のHOT及びCOLDと、GNDの間に印加される。

民生用途、例えばパソコンに接続するマイクや民生向けポータブル録音機器、家庭用ビデオカメラなどでは「プラグインパワー」方式が用いられている。数Vから十数Vであり、接続も不平衡である。

[編集] カーボンマイク

炭素粉の接触抵抗の変化を利用したマイク。

[編集] 構造と動作原理

板状の2枚の電極の間に炭素の粉を入れた構造になっている。一方を固定電極、もう一方を可動電極にして、電極間に直流電流を流しておくと、音声(空気振動)により可動電極が振動し、電極と炭素の粉との接触抵抗が変化する為、両端に音声に比例した電圧の変化、すなわち音声信号が得られる。コーン型のダイヤフラムの中央部に可動電極を設けて、音声から電気信号への変換効率を高めたものもある。 頑丈であり、感度は非常に高いが、炭素粉の接触圧-抵抗変化を利用している為に音が歪みやすい。

[編集] 特徴と応用

用途は広く、ダイナミックマイクが発明され普及するまで、レコードの録音や、アナウンサーや音楽の集音用として放送局でも使われていた。ダイナミックマイクが普及しても、有線・無線での会話の伝達用としては十分な音質であり、増幅することなく使用できることもあり、黒電話(600型電話機)や公衆電話無線機の送話器に広く使われていた。

[編集] 圧電(クリスタル)マイク

圧電効果を利用したマイク。

[編集] 構造と動作原理

ロッシェル塩(酒石酸カリウムナトリウム)を電極で挟み、圧力をかけると電圧が発生する(ピエゾ効果)。このため、音声(空気振動)により電極が振動すると、電極から音声信号が得られる。感度は非常に高いが出力電圧がとても小さい。

[編集] 特徴と応用

現在、クリスタルマイクとして売っているものはロッシェル塩ではなく、セラミックスが使用されているセラミックマイクがほとんどである。 高分子化合物を材料にした圧電素子もある。どちらも圧電型マイクの特性として3~5khzをピークとする周波数特性を描く。特性参考例pdfこの特性は無線機などのスピーチ用として明瞭度をあげる効果があり、主として帯域が限られている状況での通話時に好ましいとされる。

特有の周波数特性を生かした応用として無線通信用であるとか、コンクリートマイク等に使われている。

[編集] 指向性による分類

無指向性 双指向性 単一指向性 鋭指向性 超指向性
全指向性または無指向性 
360度全ての方向に対して感度が同等にあるものをいうが、可聴周波数全てに無指向性を得たものは無い。測定用マイクなどに使われる。
双指向性または両指向性 
正面とその反対側に対して感度がよいものをいう。両側で位相が逆になる。マイクを挟んで向かい合った2人の声の録音などに使われる。
単一指向性 
指向特性を図に表すと逆さのハート型を描くことから、心臓を意味するカーディオイドとも呼ばれる。正面に対して感度がよいものをいう。特定の方向以外の音を拾いにくいためハウリングやかぶりに強い。そのため舞台でのスピーチや楽器の拡声などに多く使われる。
狭指向性鋭指向性超指向性など 
単一指向性より指向特性を鋭くしたものがあり、別の呼び名ではスーパーカーディオイドハイパーカーディオイドウルトラカーディオイドの順に鋭くなる。

全指向性マイクは「吹かれ」に強く、近接効果が少ないのでENG等のインタビューマイクとして広く使われる。SHURE社のSM63、サンケン社のMS-5Cなどが有名である。音楽収音には全指向性マイクないし各種指向性マイクが用いられ、音響技術者や演奏者の意図、現場の音響状態、楽器の種類などさまざまな点から選択される。AKG社のC414、DPA社の4006、NEUMANN社のU87、SHURE社のSM57、SONY社のC38等数多くの有名機種がある。野外集音やビデオカメラ用マイクには鋭指向性のガンマイクが使われることが多い。SENNHEISER社のMKH416が夙に有名である。

[編集] 指向性の実現法

正面を0とした音源の角度をθラジアン、感度をrとすると、

  • 全指向性(無指向性)は r = 1
  • 双指向性(両指向性、8の字指向性)は r = cos θ
  • カーディオイド特性は r = (1 + cos θ )/2

と表される。ここから判る通り、カーディオイド特性は、全指向性と双指向性の二つの特性を加算したものである。

Image:Microphone types.PNG

全指向性を実現するには、カプセルがある位置での音圧を検出すればよく、双指向性を実現するには、ダイヤフラム前後の圧力勾配(Pressure Gradient)ないしは媒体の速度(velocity)を検出すればよい。カーディオイド特性を実現するためには、両者を兼ね備えればよく、カプセル後方に音響抵抗をもった通路を設け、ある程度ダイヤフラム後方の音圧もダイヤフラムに影響を与えるようにする。コンデンサマイクでは、背極の両面にダイヤフラムを用意し、両者の出力を電気的に合成する手法もとられる。

ハイパーカーディオイド等は、カーディオイド特性より双指向性成分を増やしたもので、側面からの音を拾いづらく、背面からの音は逆相になるので、ステージでのPAに有効である。

ガンマイクは、全指向性と双指向性の加算ではなく、音響管による干渉を利用して非常に鋭い指向性を実現している。また、放物面の焦点に全指向性マイクを置くと、遠くの音源に対する鋭い指向性と高い感度が得られる(集音器)。

[編集] その他の分類

  • コンタクトマイク
音源に直接取り付けて使用するマイク。主に、管楽器や弦楽器に取り付けて使われる。小型にする必要があるためエレクトレットコンデンサー型が多い。
また、これとは別にコンタクトピックアップと呼ばれるものもあるが、これは空気振動ではなく音源の振動を直接電気信号に変換するもので、マイクロフォンとは区別される。
  • 骨伝導マイク
人体の頭部または頚部に直接接触させ、音声を拾う装置。空気中の音波を拾うわけではないから、むしろコンタクトピックアップの一種だが、便宜上マイクと呼ばれる。携帯電話、無線通信、ライダーやドライバーの交信など、騒音下でも小さな声を確実に捕らえる必要がある場合に用いる。
  • 接話型マイク
口元に極近いところで利用することを前提に指向特性、周波数特性、感度を調整し、目的の声以外の音を拾いにくくしたマイク。
  • 防水マイク(防雨マイク)
野外や湿気の多い場所で使用することを前提に開発されたマイク。一部の製品は浅い深度での水中で使用可能な物もある。野外(特に荒天下)、プールサイド等での利用を前提にしている。
  • 水中マイク
水中に投入して使用することを前提に開発されたマイク。海中生物の生態調査等に利用される。
  • バウンダリマイク (Boundary Microphone, PZM(Pressure Zone Microphone))
壁、床面等に貼るマイク。反射音の干渉が減り感度が高くなる。小型にする必要があるためエレクトレットコンデンサー型が多い。
背丈が低いので、目立たないという利点もある。
壁面に埋め込むタイプもある。
  • ワンポイントステレオマイク
一本でステレオ収音が可能なマイク。120度程度の角度を付けて配置された二つの単一指向性カプセルを持つタイプ、正面を向いた単一指向性カプセルとそれに直交する双指向性カプセルを用いたもの(Mid-Side, MS方式)がある。後者は正面向きカプセルの信号と横向きカプセルの信号を加算/減算することによりステレオ信号を得る。NEUMANN社のSM69、サンケン社のCMS-2など有名機種が多い。
  • 大口径、小口径
ダイヤフラムの大きさによって、周波数特性・過渡特性や高域での指向特性が異なる。サンケン社のCU-41のように口径の異なる複数のダイヤフラムを持ったマイクもある。
  • ボーカルマイク
ステージボーカルには、耐久性があり、吹かれに強く、低域をロールアウトした特性を持つ単一指向性マイクが適する。SHURE社のSM58が有名である。
音声伝送にケーブルではなく無線または光(赤外線)を用いるマイク。電波法ではラジオマイクと呼ばれている。無線を用いるものについては、A型(797~806MHz。Ax、A2型を含む)、B型(806~810MHz)及びC型(322MHz)が現在用いられている。この区分は音声の品質と1チャンネルあたりの周波数帯域を考慮して決められている。A型は放送及び音楽など高品質音声用途、B型は一般的な音楽・アナウンス用途、C型は必要最低限の明瞭度で十分なアナウンス・ガイド用途である。A型は単体の送受信機が主であり、B型は送受信機単体の他にミキサーやパワーアンプと一体で使用されているものも見られる。C型はアンプ・スピーカーと一体となったポータブル機器に使用されているものが多い。
A型はFPUと周波数を共用するため、「特定ラジオマイク利用者連盟」(特ラ連)を通じて無線局の免許と運用に際して利用調整が必要である。以前は40.68MHz(ISMバンドの一つ)、200MHz帯も用いられたが、平成8年に電波法で利用が禁止された。
赤外線によるものは業務用カラオケ装置に採用例が見られる。これは繁華街カラオケボックスのようなカラオケ利用者が密集しているエリアでは、無線を用いたとき他の店舗などから混信しやすいため、障害物に強く、かつ壁を通過しない赤外線の利用が進んだと考えられる。
  • スタンドマイク
固定型(据置型)の無線機に用いるマイクで、机の上に置いて使う。PTTボタン(Push To Talk ボタン。これを押すと送信する)が付いている。無線通信に適した音質になるように、コンプレッサフィルタ回路等が付いていることがある。なお、「スタンドマイク」という呼称はしばしば、床置型マイクスタンドに設置されたマイクに対する俗称としても用いられる。

[編集] 付加機能/オプション

  • 音声ON/OFFスイッチ
比較的廉価なダイナミックマイクに多く搭載されていて、マイクの音声出力に挿入されるスイッチで音声のON/OFFをおこなう。電源スイッチとは区別されている。OFF時には出力をショートすることによってアンプの入力が解放になることを防ぎ誘導ノイズの影響を受けにくくするが、ON/OFF時にノイズが出やすいので切り替えノイズを問題にする場合はカフボックスを使用したり、ミキサーを使用するときはオペレータが使用状態に応じて出力を操作する。不用意にON/OFFすることを防ぐため、スイッチをON状態で固定できる機種もある。ワイヤレスマイクでは電源スイッチが音声のON/OFFを事実上兼ねていることが多い。
  • 電源スイッチ
電池を内蔵するマイクにおいて回路へ供給する電流をON/OFFする機構。ON/OFF時に大きいノイズを出す場合があり、出力のON/OFFの代用として使用するのは望ましくない。
  • PAD
カプセル以降のアンプに対して過大入力が予想される場合に出力を減衰させる。コンデンサーマイクの場合はカプセルに並列に小容量のコンデンサーを接続することで効果を得る。
不必要な周波数帯域をマイク側で低減させるための機能。多くはローカットであり、機種によっては数段階の切り替えが可能なものもある。
  • 指向性切り替え
カプセルに電圧を与えて制御する方法と物理的にシャッターなどを用いて制御する方法がある。
  • 出力インピーダンス切り替え
出力トランスの2次側の結線を変更することにより出力インピーダンスを選択できる機種がある(例:ノイマン社の製品など)。無線機用のダイナミックマイクの一部にも見られる。
トランシーバー等で送信/受信を切り替える為のスイッチ。一般には押す/押し下げる事により送信となる。音声のON/OFFと混同しないように注意が必要である。
  • デジタル出力
マイクロフォンにADコンバーターを内蔵し、音声出力をデジタル信号として取り出す物。デジタル入力のミキサーに直接接続することを目的としている。
AESのワーキンググループで規格統一に向けた協議が続いている
  • サスペンション/ショックマウント
マイクスタンドから伝わる振動をマイクに伝えないようにするための防振装置。マイクの形状に合わせた専用品がメーカーから供給されるのが一般的である。
  • ポップフィルター
スタジオでコンデンサーマイク使用時にマイクの吹かれ防止のために口とマイクの間に挿入する防風フィルター。材質は金属(金網)であったり、ストッキング類似の繊維素材であったりする。
  • ウィンドスクリーン/風防
吹かれ防止と野外での使用において風切り音を低減させるためにマイクに被せて使用する。材質はスポンジ状の物であったり、目の細かい金網と薄いスポンジを組み合わせた物など各種ある。防水効果を期待して使うものではない。
  • ウィンドジャマー
ガンマイクにおいてマイク全体を収納する風防の事。手持ち/ブームに装着して対象物を追いかける場合に相対的に風切り音が発生するのでアプリケーションによっては必須である。
  • アコースティックイコライザー
DPA社の製品に見られるオプションで、マイクに装着することにより指向特性や高域特性を変化させる。外観は球状であったりコーン型であったりと様々である。

[編集] 特性

入力感度 
ある音圧の入力に対し、どれだけの出力が得られるかを示す。単位はdBV/Pa等。
ダイナミックレンジ 
マイクがどれ位小さい音から大きい音まで歪みなく拾うことが出来るかをあらわしたもの。単位はdBで最小値と最大値の比率を表現する。
周波数帯域(周波数特性)
マイクがどれ位低い音から高い音まで拾うことが出来るかをあらわしたもの。20Hz - 20kHz ± 3dB等と示す。
指向特性 
マイクがどの方向の音をよく拾うかをあらわしたもの。正面からの角度と対応する感度を円形のチャートで表現する。#指向性による分類で前述。
S/N比 
信号(Signal)とノイズ(Noise)の比率。単位はdB。この値が大きいほど、ノイズの割合が低く優秀である。
最大入力許容音圧 
マイクは過大な入力があると歪む。どの程度の入力まで歪まずに耐えるかを示す。例えば140 dB S.P.L. at 1kHz, 1%THDとあれば、音圧レベル140dBで高調波歪率が1%である。
出力インピーダンス 
歴史的経緯から600Ωが標準とされるが、出力を分岐したりするときの利便さから現在は150Ωや200Ω等様々である。インピーダンス切り替え機能を持った機種もある。インピーダンス整合参照。
自己ノイズ換算レベル 
消費電力 

[編集] マイクロフォンの取り扱い

[編集] 保管

高温多湿を避けるのが基本である。廉価なものを除いて、マイクロフォンには専用のマイクケースが付属しているので、それを利用することが多い。特に、コンデンサ型は湿気により音質が変化するので保管には注意する。デシケータと呼ばれる除湿容器を用いることもある。業務用などで多量のマイクを保有する場合にはマイク用に設計されたキャリングケースを用いるとよい。

[編集] テスト

音声(後述)、または楽器演奏の音を集音し、スピーカーヘッドフォンから出力される音を確認するのが通常である。通常、「マイクの調整」と呼ばれるがごく一部を除いてマイク自身の特性を変えてしまうことはなく、伝送系の途中に挿入されたイコライザなどで周波数特性を調整する場合が殆どである。

ドラムセットなど、狭い空間に多くのマイクを設置してミキサーとの接続がわかりにくい場合などは、ウインドスクリーンを爪でガリガリと引っ掻いて確認するガリ送りと呼ばれる方法を用いる。

マイクテストで使われる音声の決まり文句として「本日は晴天なり」がしばしば用いられる(無線通信ではこの語を使うべき事が法令で定められている)。これは英語の"It's a fine day."を直訳したものとされている。英語の原文だと音声の周波数成分が満遍なく含まれていると考えられるために用いられたとされるが、これを日本語に置き換えると当初の意味は失われる。

教育を受けた音響オペレータがマイクのテストならびに調整を行う際は、目的の周波数成分に応じた声を発して、それを聞いて作業する。よく使われる文言は下記の通りであるが、この通りにしなくてはならないという決まりはなく、これ以外の文言または普通の会話や歌声で調整するオペレータも珍しくない。

マイクテストの文言の例 「チッチッチッ(舌打ち)」(主に高域)、「チェック、チェック」「テスト」「ハッ、ハッ」「ワン、ツー、スリー、フォー」(これは英語圏の人にも多い)、「ハロー」「ヘイ、ヘイ」(以上、主に中高域)、「ロウ、ロウ」(主に低域)「ハッ、ハッ」

なお、音響機器の取り扱いを知らない人がしばしば行う「テスト」として、マイクロフォンを叩いたり、息を吹きかけたりすることがあるが、これらは振動板に衝撃を与えるとともに、アンプで増幅された衝撃音がスピーカーを破損させることがあるので、行ってはならない。

[編集] その他取り扱いに関する注意

上記の吹き・叩きの他、以下のような取り扱いは避けたほうが良い

  • 単一指向性マイクを手に持つ場合、ウィンドスクリーン(金網やスポンジで覆われている部分)を握らず、軸の部分を持つ。そうしないと、特にPAで使用される場合にハウリングの原因となる。#指向性の実現法にあるように、単一指向性マイクはマイクユニット後方の空気穴によって前方への指向性を実現しているので、ウィンドスクリーンを握ってマイクユニットの空気穴を塞ぐと、無指向性に変化して意図しない音まで集音してしまうためである。

[編集] 関連項目

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