ライオン
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ライオン | ||||||||||||||||
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左:オス 右:メス |
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分類 | ||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||
Panthera leo | ||||||||||||||||
和名 | ||||||||||||||||
ライオン | ||||||||||||||||
英名 | ||||||||||||||||
Lion |
ライオン (Panthera leo) はネコ科の大型肉食獣。現在の生息地はアフリカおよびインドの一部に限られるが、かつてはアフリカ・アジア・ヨーロッパ南部の広い地域に分布していた。獅子とも表現される。その威風堂々とした容貌・態度と最強動物の候補として挙げられる単体の強さから百獣の王として有名である。
普通は雄1~2頭、雌3~6頭、そして子供多数のプライドと呼ばれる群れを形成し、大型草食獣を狩る。食糧とする草食獣はシマウマ、ヌー、キリン、スイギュウ、カバなどである。過去に例はあるが、普通は人間を襲わない。
動物園でも簡単に繁殖するため絶滅の危機は少ないが、生息地における純粋な亜種の個体数は自然の破壊とともに減少の一途をたどっている。絶滅危惧II類(IUCN)である。
目次 |
[編集] 亜種
ライオンはいくつかの亜種に分けられる。インドライオン P. leo persicaと呼ばれる亜種は、アフリカに生息するライオンに比べ、やや小柄で、体色がうすい。かつては西アジアからインドにかけて広く分布していたが、狩猟や開発による生息域の破壊によって生息域が減少し、現在ではインド西部のグジャラート州にある保護区「ギルの森」にのみ生息している。 尚、同じインドに棲むトラとは生息地が違うため、野生下で遭遇する事はない。
エジプトにはバーバリライオン P. leo leoと呼ばれる最大の亜種が生息していたが、1920年に絶滅している。ケープライオンP. leo melanochaitaについても同様である。
[編集] 生態
ライオンはふつう、成獣になると体長1.5~2.4m、体重150~260kgになる。動物園の個体では400kgを超える場合もある。 ライオンの獲物は多種多様で、昆虫などから爬虫類や大型草食獣まで実に様々であり、主な獲物はヌー、シマウマ、スイギュウ、イノシシ、キリン、カバなどである。 またハイエナが捕らえた獲物を奪う事もよく知られている。時に、弱った個体なら象をも襲う事がある。 群れはプライドと呼ばれ、成獣の雄と数頭の雌(その間の仔ライオンも含む)で構成される。妊娠した雌は、出産が近くなるとプライドから離れ、一頭で行動し、出産する。仔ライオンがプライドの移動に遅れないくらい歩けるようになると元のプライドに戻る。 若い雄は産まれ育った群れから追い出され、成長するまで雄だけで暮らす(兄弟2頭で行動することが多い)。 獲物を狩るのは基本的に雌の役目だが、雌が手こずったりする場合は雄も加わる。 育児は群れの雌全員で行い、雄は基本的に外敵の駆除(他の雄ライオン、ハイエナ)を生業としている。 体調が優れない時は、草を食べる事もある。
オスは2歳前後でタテガミが発達し、群から排除されるが、単独または兄弟たちと数年放浪した後(これはノマドと呼ばれる)他のプライドを襲って乗っ取りを図る。乗っ取られたプライドでは新たに君臨したオスによって子殺しが行われ、これを機会に発情したメスと交尾して新たな子孫をもうける。しかし、例外のある地域もアフリカにある。大きな違いは、暑さのためオスのタテガミはほとんどないことと群れを獲得した後子殺しはしないことである。
[編集] 象徴としてのライオン
「百獣の王」と称されるライオンは古来より紋章や文様に用いられている。古代エジプトでは人の顔、ライオンの体、鷲の翼を持つスフィンクスとして神格化された。日本の狛犬や沖縄のシーサーもインドでライオンを意匠化したものが中国経由で伝わったものと考えられる。
キリスト教では、ライオンは聖マルコの象徴である。聖マルコはヴェネツィアの守護聖人であるため、サン・マルコ広場 にあるライオンの像を始め、ヴェネツィアのいたるところでライオンの意匠を見ることができる。
イングランド王室の象徴として、しばしば王冠をかぶったライオンが用いられる。勇猛なことで知られるイングランド王、リチャード1世は獅子心王とよばれている。
[編集] ライオンが登場する作品
- 『ライオン』Le Lion (1958): フランスの作家ジョゼフ・ケッセルの小説。1962年に米国で映画化された。
- 『野生のエルザ』Born Free (1966): アフリカの狩猟監視官のアダムソン夫妻とライオンのエルザとの交流を描いて世界的にベストセラーとなったノンフィクション。1966年に英・米合作で映画化された。続編に『永遠のエルザ』『エルザの子供たち』がある。
- 『ゴースト&ダークネス』THE GHOST AND THE DARKNESS (1996): 東アフリカ鉄道建設中の1898年、ケニアのツァボ東国立公園(TSAVO-EAST National Park)の建設現場で起きた事件を映画化したもの。実際の事件は、2頭の雌ライオンによるものだったが、映画では、2頭の雄ライオン「ゴースト」と「ダークネス」としている。当時事件を起こした本物の2頭の雌の人食いライオンは、シカゴのフィールド博物館に剥製として展示されている。
- 『ナルニア国ものがたり』:イギリスの作家C・S・ルイスによるファンタジー小説。アスランというライオンが作った世界の物語。
- 『ジャングル大帝』: 白ライオンのレオを描いた、手塚治虫のマンガおよびアニメ作品
- 『ライオンキング』: ディズニーのアニメ映画。ミュージカル化もされた。発表後、上記『ジャングル大帝』の盗作ではないかという疑惑が起こり、日米のアニメファンの間で議論が交わされた。
- 「ライオンは寝ている」The Lion Sleeps Tonight: 米国のポップグループトーケンズが歌った1961年のヒット曲。元は南アフリカに古くから伝わる曲。
- 「Serengeti : Natural Order on the African Plain」: 岩合光昭さんがタンザニアのセレンゲティに在住中に撮影した写真集。この中の雄ライオン同士のすさまじい死闘は、野生であることの厳しさを伝えている。
- ZOO KEEPER ブロックの一種として登場。
- ドラえもん +1巻と+5巻に登場。(+1巻→強いペットが欲しい/+5巻→イイナリキャップ)
- 『ライアンを探せ!』:2006年12月公開予定のディズニーのアニメ映画。親ライオンがキリンやコアラとともに子ライオンを探す旅に出るライオン版『ファインディング・ニモ』といった物語。
[編集] ライオンをモチーフとしたキャラクター
[編集] 特撮
- 『ライオン丸シリーズ』(ピープロダクション)
- 『スーパー戦隊シリーズ』(東映)
- 「超獣戦隊ライブマン」のイエローライオン
- 「五星戦隊ダイレンジャー」のシシレンジャー
- 「星獣戦隊ギンガマン」のギンガレッド
- 「百獣戦隊ガオレンジャー」のガオレッド
- 「忍風戦隊ハリケンジャー」のハリケンイエロー
- 「魔法戦隊マジレンジャー」のマジライオン
- 『超星神シリーズ』(東宝)
- 「超星神グランセイザー」の超星神ガンシーサー
- 「超星艦隊セイザーX」のライオセイザー・宇宙戦艦ライオキャリアー/流星神グレートライオ
- 『魔弾戦記リュウケンドー』(松竹)の獣王ブレイブレオン/ゴッドレオン
[編集] アニメ
- トランスフォーマーシリーズ
- レーザークロー(戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー2010)
- ホワイトレオ(トランスフォーマー ザ☆ヘッドマスターズ)
- ビクトリーレオ、レオザックのブレスト(戦え!超ロボット生命体 トランスフォーマーV)
- ライオコンボイ、ライオジュニア(ビーストウォーズII 超生命体トランスフォーマー)
- ゼンダライオン(ゼンダマン)
- ベラリオス(未来ロボダルタニアス)
- ギャレオン(勇者王ガオガイガー)
- ライォンキング(登場人物全員)
[編集] 玩具
[編集] デジモン
- カイザーレオモン
- グラップレオモン
- サーベルレオモン
- パンジャモン
- バンチョーレオモン
- レオモン
[編集] その他のキャラクター(企業広告など)
- らいよんチャン - 毎日放送(MBS)のマスコットキャラクター。
- ポン・デ・ライオン - ミスタードーナツのキャラクター。ポン・デ・リングというドーナツの一種を鬣に見立てている。
- ライオン株式会社等、ライオンを商標に用いている多くの企業。
[編集] ライオンにまつわる言葉
- 獅子身中の虫
- 味方として恩恵を受けながら、害をなすもののたとえ。
- 獅子の子落し
- 子供を厳しく鍛え育てること。獅子は自らの子を千尋の谷に落として、生き残ったものだけを育てるという言い伝えから。
- 獅子搏兎(はくと)
- 獅子は兎を狩るのにも全力を以てす、より簡単なことでも全力をつくすこと。
- 眠れる獅子
- 日清戦争の頃の中国の俗称。現在はおとなしいが、国土・人口が多大であり、強大な軍事力が潜在しているだろうと列強から恐れられ、そう呼ばれた。
[編集] 雑学
- 中国語でライオンを示す「獅」や、日本語の「獅子」という語は、「百獣の王」=「師」であることから作られた語である。
- タンポポの英名であるdandelion(ダンデライオン)は「ライオンの歯」を意味する。これは、葉の形がライオンの牙を連想させることによる。
- 社会奉仕団体のライオンズクラブはLiberty(自由)、Intelligence(知性)、Our Nation's Safety(わが国の安全)の頭文字を並べたものであり、動物のライオンとは直接関係はない。
- ライオンはヒョウ属の他種との間に雑種を生じることができる。有名なところでは、雄ヒョウと雌ライオンの雑種がレオポンである。ライオンとトラの雑種の場合、父がライオンであればライガー、父がトラであればタイゴンと呼ばれる。ごく一部の例外を除いて、これらの雑種動物には繁殖力がない。
- ホワイトライオンは、白変種である。
- 違う雄ライオンによって群れから追い出された雄のライオンは野垂れ死にしてしまう。このことから、雄ライオン1匹では生存能力に乏しいことがうかがわれる。
- ライオンのたてがみの数え方は「1むら」。