群れ
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群れ(むれ)とは、同一種の動物の多数の個体からなる集団である。まれに複数種を含む場合もある。
[編集] 群れを作る動物
群れを作るかどうかは動物の種によって決まっている。また、常に全個体が一つの群れを作るもの、雌雄別に群れを作る、あるいはどちらかのみが群れを作るなど、色々な型がある。また、生活史や季節によってある時期にのみ群れを作るものもある。
[編集] 群れの利益と不利益
群れを形成する主な利益は、単独で生活する場合と比較して、
- 集団で協調行動をとることでエサの獲得が容易になること
- 捕食者を発見しやすくなるとともに、一個体当たりが監視行動に費やす時間が短くなること
- 場合によっては集団で対捕食者防衛にあたれること
- 配偶者を得やすく子育てをしやすいこと
などが挙げられる。一方、群れのサイズが大きくなるにつれ、エサ不足、感染症の蔓延、個体間の争いの増加といった損失面も目立つようになってくる。したがって、群れに属することによる利益と損失の差が最大になるような群れの規模が存在し、これを「最適群れサイズ」という。
縄張り行動をとる種でも、個体群密度の増加によって防衛行動に費やすエネルギーが縄張り維持による利益を上回るようになると、縄張りを解消して群れに入ることがある。
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