タンポポ
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タンポポ属 | ||||||||||||
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タンポポ(蒲公英)は、キク科タンポポ属 (Taraxacum) の多年生植物の総称である。黄色い花を咲かせ、綿の種を作る。なお、英名のdandelionはフランス語で「ライオンの歯」を意味するdent-de-lionに由来するが、これはギザギザした葉がライオンの牙を連想させることによる。生命力の強い植物で、アスファルトの裂目から生えることもある。また、セイヨウタンポポは古くからヨーロッパでは食用に供されており、多少の苦味があるがサラダなどにする。また、根を乾燥させたものはコーヒーの代用品として知られている。さらに、茎に含まれる乳液からゴムを採集する所もある。全草を乾燥したものは蒲公英(ほこうえい)という生薬で解熱、発汗、健胃、利尿などの作用がある。 古典園芸植物のひとつで、江戸時代幕末には園芸化され、数十の品種があった。
[編集] 在来種と外来種
大きく分けると古来から日本に生育していた在来種と、近世に海外から持ち込まれた外来種がある。在来種は外来種に比べ、開花時期が春の短い期間に限られ、種の数も少ない。夏場でも見られるタンポポは概ね外来種のセイヨウタンポポである。これらは別種ではあるが、細胞中の酵素の性質の違い(アイソザイム)を用いた解析では交雑が起こっていることが報告されている。見分け方としては花期に総苞片が反り返っているのが外来種(写真左)で、反り返ってないのが在来種(写真右)。在来種は総苞の大きさや形で区別できる。しかし交雑の結果、単純に外見から判断できない個体が存在することが確認されている。
[編集] 内包する種
- エゾタンポポ T. hondoense
- カントウタンポポ T. platycarpum
- トウカイタンポポ T. longeappendiculatum
- カンサイタンポポ T. japonicum
- シロバナタンポポ T. albidum
- セイヨウタンポポ T. officinale
- アカミタンポポ T. laevigatum
- ミヤマタンポポ T. alpicola
- シロウマタンポポ T. alpicola Kitam. var. shiroumense Kitam
- ヤツガタケタンポポ T. yatsugatakense H. Koidz
- クモマタンポポ T. trigonolobum Dahlst
- タカネタンポポ T. yuparense H. Koidz
- オダサムタンポポ T. platypecidum Diels
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[編集] タンポポの画像
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