サバ
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サバ | ||||||||||||||||||
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分類 | ||||||||||||||||||
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英名 | ||||||||||||||||||
Mackerel | ||||||||||||||||||
種 | ||||||||||||||||||
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サバ(鯖)はマサバ、ゴマサバ、グルクマなどの総称。英名は、Mackerel。
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[編集] 文化
日本人にとって、古くから重要な食品で、平安時代には中男作物として貢納されていたり、鯖売りの行商が行われていたという記録がある。そのため、文化の面でも幾らかの影響を与えており、弘法大師が旅僧の姿で鯖を請うたのに、商人または馬子が荷物の鯖を与えなかったため罰せられたという伝説があり、古い坂や峠に僧が鯖を手にもつ像 (鯖大師本坊(徳島県海陽町)) を祭っていることがある。
年を誤魔化す時などに使われる「サバを読む」という言葉だが、鯖が大量に捕れ、かつ鮮度低下が激しいため、漁師や魚屋が数もろくに数えず大急ぎで売りさばいたのが起源という説がある。
また、フランスでは四月バカのことを Poisson d'avril (4月の魚)という意味で鯖をさしているが、これは鯖が4月に入るとたくさん釣れるためという説もある。
[編集] 漁業
[編集] 陸揚げ漁港
[編集] 食材
〆鯖(シメサバ)、塩焼き、味噌煮(鯖味噌ともいう)などの形で食べられる。鮮度が良い場合刺身にもされるが、アニサキスなどが寄生している確率が高いため、酢で締めるのが安全である。サバの寄生虫は主にサバの南方海域への回遊中に寄生する場合が多いので、回遊せずに日本近海で生育した個体(相模湾・伊勢湾・豊後水道などに見られる)は比較的安全で、刺身用として珍重されるが、鮮度には慎重を期すべきである。
俗に「鯖の生き腐れ」と呼ばれるように、鮮度低下が激しく、ヒスチジンを多く含むためにアレルギー源となるヒスタミンを生じやすく、蕁麻疹の原因となることがある。
豊後水道の関サバや岬(はな)サバ、屋久島の首折れ鯖、土佐清水市の清水サバ、三浦市松輪の松輪サバなど、一種のブランドが存在する。
近年では青身魚の代表格のひとつとして、DHA(ドコサヘキサエン酸)や EPA(エイコサペンタエン酸)などの不飽和脂肪酸が多く含まれている点も注目されている。
近年では養殖技術の発達により、養殖ものの鯖も市場に出回るようになっている。大分県、鳥取県でさかんであり、海外はノルウェーからも輸入されている。