JR四国6000系電車
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6000系電車(6000けいでんしゃ)は、四国旅客鉄道(JR四国)の直流近郊形電車。
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[編集] 概要
本四備讃線(瀬戸大橋線)で運用されていた111系の老朽取替を目的に3両編成2本(6両)が1995年(平成7年)に日本車輌製造で製造された。しかし、資金面から本系列は増備には至らず、111系の完全置換えは2000年(平成12年)より東日本旅客鉄道(JR東日本)から購入の113系によって実施された。
[編集] 編成
高松方から 6000形(Mc) - 6200形(T) - 6100形(Tc') の3両固定編成(1M2T)。
6100形側に7000系の7100形(Tc)を連結した1M3Tでも運転可能である。
[編集] 特徴
- 製造コスト・保守コストの低減が主眼に置かれており、他系列との部品共通化が積極的に行われている。
- 制御方式は、GTO素子を使用したVVVFインバータ制御。
- 制御装置・補助電源装置は8000系と共通の物を使用。
- 最高速度は110km/h。
- 車体は211系と同じ軽量ステンレス製。前面のマスクはFRP製。窓配置は東海旅客鉄道(JR東海)311系に準じている。
- 車内案内表示器・ドアチャイムはJR東日本の209系・E217系・E501系と同一。
- 車掌扱いを円滑に行うため、運転台背後のスペースが大きくとられている。
- 上記の関係で運転台直後の客扉だけが片引扉(他は両開扉)となっている。また先頭車両の全長も若干長くなっている。
- 6000形(Mc)にはパンタグラフ2基を搭載する。
- パンタグラフは7000系と同じS-PS58形で、取付部の屋根を切下げた低屋根構造として、狭小トンネル乗り入れが可能となっている。ただし、該当区間への乗入実績はない。
- 6200形(T)の松山方には簡易乗務員室とも言える業務用スペースがある。これは、無人駅での車掌の集札を行う為。このスペースは、車両妻部に設けられており、車掌用設備(放送装置やドア扱装置等)が装備されている。シートなどは設置されておらず、車掌がここを使用する場合は立ちっぱなしで業務を行う。なお、客室とは白字で『乗務員室』と書かれた半透明のパーティションで仕切られているだけで、特に密閉されていない。
- 座席は転換クロスシートを採用。座席配置は扉間に2人掛6脚(扉横は固定式)×2列、上記の6200形(T)の松山方及び下記のトイレ設置箇所を除く車端部が4人掛ボックス席となっている。
- トイレは6200形の高松方にある。当時すでに近郊形車両のトイレも洋式を採用するのが時代の趨勢となっていたが、地域性を理由に和式にしたため、利用客からの評判は悪い。そもそも、当時普通列車に運用する車両にはトイレを設置しない方針であったはずのJR四国がわざわざ設置した理由は、瀬戸大橋上で運転抑止がかかり、缶詰め状態になったときを想定してのことである。
- 登場時、先頭車側面には「SERIES6000 JR四国」、先頭部運転席の窓下には「JR SHIKOKU SERIES 6000」のロゴマークがあった。
[編集] 運用
全車が高松運転所に配置されている。
113系登場以降は瀬戸大橋線での運用がなくなり、高松近郊の予讃線・土讃線で普通列車、快速列車として使用されている。また6100形側に7000系の7100形(Tc)を連結した1M3Tで運転される列車が高松駅~琴平駅間である。
[編集] 関連項目
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