阪神9300系電車
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9300系電車(9300けいでんしゃ)は、阪神電気鉄道の通勤形電車。主に優等列車で使用される通称「赤胴車」。
2001年(平成13年)3月10日のダイヤ改正で営業運転を開始した。
目次 |
[編集] 概要
- 3011形以来37年ぶりにセミクロスシートを採用。
- 阪神初のIGBT式VVVFインバータ制御(東芝製)。
- 車体は鋼鉄製であるが、屋根や床下はステンレス製である。
- 6両固定編成(3両ユニット×2)。
- 最高速度110km/h(120km/h対応)。
- 起動加速度は3.0km/h/s。
- 武庫川車両工業(2002年9月に解散)にて新造。
- ブレーキハンドルに初めて横軸を採用。
[編集] 内外装
- 5500系の塗装に対応させた上部「プレストオレンジ」下部「シルキーベージュ」のツートンカラーに塗装を変更。余談だが「プレスト」とはイタリア語の音楽用語「極めて速く演奏せよ」の意味。
- 車両前面のデザインを従来とは一新し、前照灯を内はめ式に変更。
- 集約分散式インバータクーラー(CU703)を2基搭載。
- 車両間に転落防止幌を設置。
- 中間車4両にセミクロスシートを設置、両先頭車2両は混雑を考慮してロングシート。 クロスシートのシートピッチ確保のため、側扉幅が従来の1,400mmから両開き扉車標準の1,300mmとなった。
- 扉開閉予告ブザーを設置。
- 5500系・9000系で採用した路線マップ併用LED式車内案内表示装置を、山陽電鉄線内の直通特急停車駅を点滅できるよう改良し、山側2ヵ所・浜側1ヵ所のドア上に配置。
[編集] 運用
直通特急から準急まで、阪神本線・山陽電鉄で急行系車両を使用する列車で幅広く運用。なお、2009年春から運行予定の近鉄奈良線との直通列車には充当されない。
[編集] 在籍数
2004年11月現在、6両編成3本(18両)が在籍している。
基本的には片開き扉の3000系系列の廃車代替新造が主目的であることや、現在は直通特急対応用の8000系のリニューアル改造に重点を置いているため、ひとまずこの3本で製造は終了のようである。
阪神電気鉄道の車両 |
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現用車両 |
赤胴車:1000系,9300系,9000系,8000系,2000系,7890形・7990形,8701・8801・8901形,7801・7901形 青胴車:5500系,5131・5331形,5001形(2代),5311形 |
過去の車両 |
赤胴車:3000系,3801・3901形,3521形,7601・7701形,3301・3501形,3561・3061形 青胴車:5261形,5151,5101・5201形,5001形(初代) 旧性能車:155形,1001形・1101形・1111形・1121形・1141形,851形・861形・881形,801形・831形,601形,301形・311形・321形・331形・291形・701形,1形 国道線車両:71形,51形・61形,1形・31形 |
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