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阪神71形電車 - Wikipedia

阪神71形電車

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

阪神71形電車(はんしん71がたでんしゃ)は、かつて阪神電気鉄道が保有した路面電車車両である。同社の併用軌道線(国道線甲子園線北大阪線に対する、阪神電鉄社内における総称)を中心に運行されていた。戦前の日本の路面電車を代表する形式のひとつである。

目次

[編集] 登場まで

阪神の併用軌道線は、1927年の国道線開業後、既存の北大阪・甲子園の各線ともども順調に発展を続け、国道線開業時に投入した1形(併用軌道線)やその増備車の31形によって、北大阪線に残存していた阪神唯一の四輪単車の501形を置き換えるとともに、輸送力の増強を図った。また、1936年には「アミ電」として有名な121形を投入して、現在のトロッコ列車のさきがけといえるオープンカーによる納涼サービスを提供したことでも有名である。しかし、開業当時は田園風景の中の一直線の道路の上を走っていた国道線であったが、開業から10年近く経過すると、良好な環境を求めて沿線にも住宅や学校などが進出してくるようになり、乗客も順調に増加した。更に、甲子園線の沿線は阪神甲子園球場阪神パークをはじめとした施設に代表されるように、阪神が力を入れて開発してきた地域であり、宅地経営も成功していたことからこちらの乗客も増加していた。そこで一層の輸送力の増強を図りつつ、沿線の環境にマッチした新車の投入が計画され、それまでの1,30形から画期的にモデルチェンジした71形が登場することとなった。

[編集] 概要

71形71号車
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71形71号車
71形74号車
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71形74号車

71形は1937年3月に、汽車製造(東京)で71~75の5両が、川崎車輌で76~80の5両の計10両が製造された。車長は約14.5mで、路面電車としては大型であり、当時の阪神本線で運用されていた15m級車とさほど変わらない大きさであった。

71形最大の特徴であるその外観は、当時流行の流線形に、幕板を屋根ぎりぎりの薄さにして車体部分高さの半分を超すほどまで大型化した側窓を組み合わせた、モダンなデザインになっていた。その窓配置は側面が1D5D5D1、前面が3枚窓で、前面右上には行先方向幕を、左上にはエアインテークをそれぞれ取り付け、側面、前面ともども上辺の角はゆるいカーブを描いているという、単に大きいだけでなく優美な印象を与える窓でもあった。また、ヘッドライトは流線形のカバーをつけた埋め込み式で、砲弾型のテールランプに屋根上のランボードやトルペード型ベンチレーターともども、車体全体のデザインを崩さないように配慮されていた。この丸みを帯びた車体と大きな窓ガラスの組み合わせは現代から見ても洗練されたデザインであり、利用者やファンからは、当時売られていた金魚鉢のイメージから、たちまち「金魚鉢」というニックネームを授けられた。この「金魚鉢」スタイルは、後に製造された91形・201形にも引き継がれた。

内装は、クロームメッキしたパイプの袖仕切を取り付けたロングシートに、吊り手は東京地下鉄道1000形同様のリコ式吊り手を備えていた。しかし不評だったのか、数年で通常の吊り手と交換されている。照明は櫛桁と天井に管球を取り付けていた。また、ドアの開閉に応じてステップが開くホールディングステップを取り付け、排障器はロックフェンダーを装備していた。

台車及び電装品は、台車は阪神併用軌道線標準の汽車製造製ボールドウィン64-20R台車であるが、80号のみは軸受にスウェーデンSKF製のローラーベアリングを試用していた。モーターは29.8kW/hの三菱MB-163MRを路面電車ながら4基装備で全軸駆動とし、これを制御する制御器は間接制御器、それも自動加速方式の油圧カム軸多段制御器の芝浦RPM-100という、日本にあまり例のない制御装置を搭載、加えてトムリンソン式密着連結器を装備するなど、鉄道線の高速電車さながらの高度なメカニズムを備えていた。この時代の路面電車の多くが大型車でも2基モーター、直接制御器という低速簡易仕様であったのに比べると破天荒な内容であるが、国道線の場合、森具~山打出間などのように電停の間隔が1㎞以上開く区間があることから、路面電車であってもそれなりの高速性能が要求されることから、高速電車並みの装備が搭載された。後述のとおり、戦後には支線運用ではあるが新設軌道線(本線・西大阪線武庫川線など専用軌道を走る路線の社内における総称)でも運用されたことがある。

この71形は、同時期に登場した大阪市電の流線型電車大阪市電901形とそのモデルチェンジ車である大阪市電2001,2011形をはじめ、神戸市電700形(ロマンスカー)京都市電600形と並んで、戦前の関西を代表する路面電車車両となった。また、これらの形式に名古屋市電1400形を加えた1930年代後半登場のこれら流線型や曲線美を生かしたデザインの車両群は、戦前の日本の路面電車を代表する形式であるが、その中でも71形は神戸市電700形と並んで大きく採り上げられることが多い。

[編集] 阪神間モダニズムの申し子

71形がデビューした1930年代後半は、阪神間モダニズムと呼ばれる、阪神間で成長した近代的な芸術・生活文化が頂点に達した時代であった。71形が走る阪神併用軌道線は、国道線が谷崎潤一郎の『細雪』の舞台を貫くような形で走り抜け、阪神が力を入れて開発した甲子園はまさに西宮七園のひとつであったほか、沿線には阪神甲子園球場をはじめ、深江文化村や御影公会堂、甲子園ホテルなど、阪神間モダニズムを代表する建築物が点在していた。71形の計画・製造段階でこれらの影響を大きく受けたことは想像に難くない。そして、デビューした71形は沿線風景に見事に溶け込み、景観の引き立て役となっていた。実際、武庫大橋あたりで遠くに六甲の山並みを望み、近くの木立の中に甲子園ホテルを垣間見て走る姿や、芦屋川の業平橋を渡る風景は「絵になる」ものであったし、住宅地やシティリゾートの中を走る甲子園線の重連運行もさまになっていた。視点を変えると「この地域を走る電車にはこれくらいのデザインや性能が必要ですよ」と、他の地域に発信していた車両であるといえる。しかし、阪神間モダニズムも戦時体制が強化されるにつれて急速に収束を迎えたように、戦前の71形のよき時代も、登場から1940年前後までのほんの数年だけであった。

太平洋戦争中の1943年3月からは、輸送力強化のために国道線野田~上甲子園間でも2連運行を開始したが、このときは71形が未電装の201形と組むMc-Tc編成であった。2連運行は戦後も継続されるが、このときは201形のコントローラーの調子が悪かったために、71形が未電装の201形を牽引するといった方式に改められた。太平洋戦争末期の空襲も、大阪、尼崎、西宮、御影、神戸と沿線の各市町は手ひどい被害を受けたが、阪神の併用軌道線は浜田車庫が空襲の被害を受けなかったことから、疲弊しながらも戦災で失われた車両はなかった。終戦直後の1945年9月に、阪神本線が故障車続出で運行不能となった際には国道線で代替輸送を実施したことがあった。その後、1950年までにポールのうち片方をビューゲル(Yゲル)に取り替え、同時期にテールランプを通常型のものに取り替えてエアインテークの上に移設した。ポールはビューゲル集電が安定するにつれて撤去されたほか、時期は不明であるが、このころから行先方向幕を使用せずに行先表示板を使用するようになり、連結器を取り外された車両も登場した。

[編集] 新設軌道線デビュー

しばらくは大きな変化のなかった71形であるが、1957年に当時輸送力増強で車両が不足していた新設軌道線に転用されることとなり、75,76の2両が浜田車庫から尼崎車庫に転属して武庫川線で運行されることになった。入線当時は標識灯を左右2灯に増設して窓下に移設し、施設側もプラットホームの高さを下げて、ホールディングステップを使用しなくても乗車できるようにされた。併せて、新設軌道線では必要のない排障器も撤去されている。

武庫川線での使用に問題がなかったことから、尼崎海岸線にも71形を投入することとなり、翌1958年には73,74の2両が追加で改造された。この時に先に投入された75,76も含めてビューゲルを2基に増設し、標識灯を再び窓上に移設した。連結運転に備えて連結器を再度取り付けたが、逆に排障器は取り外された。更に、1959年にはビューゲル操作の合理化を図るため、大阪側のビューゲルをPT-11型パンタグラフに取り替えられた。その後しばらく両線で使用されていたが、1962年11月30日の尼崎海岸線の廃止を期に、新設軌道線の車両も大型化が進行して小型車に余裕が出たことから、再び併用軌道線に戻ることになった。併用軌道線に戻ってからもしばらくはパンタグラフを撤去して、再び排障器を取り付けただけの姿で走っていたが、しばらくすると右側の標識灯を撤去する車両が現れた。しかし、75号以外は新設軌道線時代の標識灯を装備していた。

このときに限らず、併用軌道線と新設軌道線との車両の受け渡しは、国道線北杭瀬と本線杭瀬との間に設けられていた回送線である杭瀬連絡線を通じてやり取りをしていた。杭瀬連絡線は1967年の本線の1500V昇圧まで使用されており、その後本線の高架化と国道線の廃止によって線路は撤去されたが、跡地は駐車場や宅地に転用されてはいるものの、現在でも確認することができる。

[編集] 晩年

1960年代後半に入ると屋根の整備が実施され、80号を除く全車両がランボードの撤去及びトルペード型ベンチレーターの5個×2列から91,201形並みの3個×2列に改造された。また、使わなくなった連結器は撤去されたほか、方向幕窓を埋めた車両も現れた。

71形の走る沿線風景も大きく変わった。沿線には家が建ちならび、甲子園線の終点となった浜甲子園には大きな団地が造られたこともあって、日本では珍しい(類例は名古屋市電の西稲永付近と札幌市電鉄北線北24条以北くらい)、団地の中を走る路面電車となった。また、中津ですれ違う阪急各線の車両も2000系以降の車両がほとんどとなり、そして何より、自社の新設軌道線の車両がすべて大型化されてしまった。しかし、モータリゼーションの進行は、路面電車にとって過酷な環境を生み出してしまった。国道線の西側の東神戸で接続していた神戸市電東部国道線(神戸市電の停留所名は脇浜)は1968年4月に、北大阪線終点の天神橋筋六丁目で接続していた大阪市電は1969年3月にそれぞれ廃止されてしまい、神戸市電が全廃された1971年以降は、阪神の併用軌道線が阪神間に残る唯一の路面電車となってしまった。国道線のうち、神戸市電との接続の役目を失い、第2阪神国道(国道43号線)の建設で障害となる東神戸~西灘間を1969年に廃止した後もしばらくは走っていたが、1974年に国道線西半分の西灘~上甲子園間が廃止され、翌1975年5月5日に残った併用軌道線全線が廃止されてしまった。国道線の名物電車として長らく運行された71形は、1975年の併用軌道線全廃まで1両も廃車されることなく使用され、廃止後全車他の事業者に譲渡されることなく引退した。

[編集] 保存

現在、71形は以下の2箇所で静態保存されている。

  • 水明公園(尼崎市水明町) 71形 71号 
  • 蓬川公園(尼崎市崇徳院3丁目) 71形 74号

[編集] 参考文献

  • 『鉄道ピクトリアル』1997年7月臨時増刊号 No.640 特集:阪神電気鉄道
  • 『阪神電車形式集.3』 2000年 レイルロード
  • 『車両発達史シリーズ 7 阪神電気鉄道』 2002年 関西鉄道研究会
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