肥後国
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肥後国（ひごのくに）は、かつて日本の地方行政区分だった国の一つである。西海道に含まれ、領域は現在の熊本県に相当する。延喜式での格は大国、遠国。
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[編集] 沿革
火国（ひのくに）、後の肥国（ひのくに）の分割によって7世紀に成立した。初見は持統天皇10年 （696年） であり、この時までに肥前国と肥後国が成立していたと推定される。
[編集] 国府・一宮など
国府ははじめ詫麻郡にあり、ついで平安時代の『和名類聚抄』が記す益城郡に移ったと考えられている。遺跡が発掘されたのは詫麻郡のみで、9世紀に洪水を受けて廃絶された。『日本三代実録』貞観11年 （869年） 7月14日条の大風雨による肥後国被災の記事が、おそらくは廃絶原因となった洪水を指す。平安時代の『伊呂波字類抄』が飽田郡を、鎌倉時代の『拾芥抄』が益城郡と飽田郡の両方を国府所在地として記しており、さらなる移転の可能性がある。
延喜式神名帳には大社1座1社・小社3座3社の計4座4社が記載されている。大社は阿蘇郡の健磐竜命神社（現 阿蘇神社、阿蘇市）で、名神大社に列し、一宮となっている。二宮は甲佐神社（上益城郡甲佐町）であるが、平安時代後期には阿蘇神社の末社となっていた。総社は北岡神社（熊本市春日）境内社の総社神社である。
[編集] 守護
[編集] 鎌倉幕府
- 1253年～1272年 - 名越時章
- 1272年 - 少弐資能
- 1276年～1285年 - 安達泰盛
- 1285年～1292年 - 北条氏
- 1310年～？ - 北条政顕
- 1327年～1333年 - 規矩高政
[編集] 室町幕府
- 1335年 - 大友氏泰
- 1335年～1348年 - 少弐頼尚
- 1348年～1353年 - 一色直氏
- 1357年～1359年 - 菊池武光
- 1359年～1361年 - 大友氏時
- 1361年 - 阿蘇惟澄
- 1362年 - 阿蘇惟村
- 1373年～1379年 - 今川貞世
- 1379年 - 阿蘇惟村
- 1380年～1395年 - 今川貞世
- 1404年 - 阿蘇惟村
- ？～1431年 - 菊池兼朝
- 1431年～1446年 - 菊池持朝
- 1446年～1466年 - 菊池為邦
- 1466年～1493年 - 菊池重朝
- 1493年～1504年 - 菊池能運
- 1504年～1505年 - 菊池政隆
- 1505年～1513年 - 菊池武経
[編集] 国司
※日付＝旧暦
[編集] 肥後守
- 道君首名 712年（和銅5年）- 718年
- 高階峯緒（855年＜斉衡2＞1月15日～855年＜斉衡2＞8月23日）正五位下
- 藤原冬緒（855年＜斉衡2＞8月23日～859年＜貞観元＞12月21日）従五位上
- （権守）紀有常（858年＜天安2＞2月5日～ 従五位上
- 小野貞樹（860年＜貞観2＞1月16日～ ）従五位上
- 藤原真数（860年＜貞観2＞11月27日～864年＜貞観6＞ ）従五位上
- 紀夏井（865年＜貞観7＞1月27日～866年＜貞観8＞9月22日）従五位上
- 在原安貞（866年＜貞観8＞11月29日～ ）
- （権守） 藤原山蔭（879年＜元慶3＞8月17日～880年＜元慶4＞1月）従四位上
- 藤原房雄（880年＜元慶4＞5月13日～ ）従五位上
- 源直（881年＜元慶5＞2月15日～882年＜元慶6＞2月15日）正四位下
- 清原元輔 986年（寛和2年）
- 藤原保昌 1005年（寛弘2年）
- 源頼成
- 源頼房
- 菊池武重
- 松平容保（1852年＜嘉永5＞閏2月25日～1867年＜慶応3＞4月23日）従四位下→正四位下
[編集] 肥後介
- 三善清行（891年＜寛平3＞1月30日～893年＜寛平5＞1月11日）従五位下
- 源家基
