第三次世界大戦
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第三次世界大戦(だいさんじせかいたいせん)
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[編集] 概要
一般的には、第一次・第二次世界大戦のような列強の対立による全面戦争を指し、超大国同士が直接対決し、その周辺諸国を巻き込むような大きな世界戦争(米ソの直接対決など)を仮想して呼ばれた。核兵器による全面核戦争を想像することが多い。また破滅物のフィクションにおいても同様の意味で使われることがある。
特に朝鮮戦争やベトナム戦争、キューバ危機など米ソの対立が頂点に達した時期には、識者の間でもその勃発の可能性や対策について真剣に論じられた(朝鮮・ベトナム戦争はどちらかと言えば「代理戦争」の性格が強い)。
特定の書籍においては、既存の冷戦やアメリカ同時多発テロ事件以降の戦闘・戦争を世界大戦とするものが存在する。文脈によっては冷戦自体を一つの戦争とみなし、「第三の世界戦争」と表現することもある。また別の文脈では、アメリカ同時多発テロ事件以降、アメリカの主導によって行なわれている「対テロ戦争」のことを、「第三次世界大戦」と呼ぶ場合もある。ブッシュ米大統領は、2006年5月5日に放送されたCNBCのインタビューで、対テロ戦争を「第三次世界大戦」と初めて表現した。
第一次、第二次のような大陸間戦争は、ソビエト連邦消滅後、アメリカを相手にそれを為す国がないという実情のため、ありえないとされている。21世紀の今日では、テロやゲリラなどとの「非対称戦」(asymmetric warfare)が戦争のメインストリームとなりつつある。非対称戦における戦時と平時の区別は曖昧である。
最近では第三次世界大戦の可能性として「米中戦争」が論じられている。コンドリーザ・ライスやリチャード・アーミテージが論文で中華人民共和国が脅威(対中脅威論)と記したほか、アメリカ国防総省の評価では、日本は技術的・経済的な面から、アメリカにとって軍事的脅威になり得る可能性があるとされているなど、アジアの大国について脅威論を主張しているケースが挙げられている。ただ、現状において、中国、日本ともアメリカとの戦争状態に入る状況にはなく、これらについては、第三次世界大戦の可能性というよりも、かつての敵国である日本や共産主義体制下の中国について、アメリカ合衆国が信頼をしておらず、仮想敵国とみなしていることの表れであるとの指摘もある。
[編集] フィクション
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
[編集] 第三次世界大戦の開戦日時のあるフィクション
- レッドサン ブラッククロス:第二次世界大戦がドイツの一人勝ちに終った後、カナダに亡命政権を立てた英連邦と第二次世界大戦に積極的には参加しなかった日本を中心とする枢軸国と、ドイツを中心とする連合国の間で1948年5月13日から1951年にかけて戦われた大戦。アメリカ合衆国は開戦初日にドイツの反応兵器(核)攻撃を受け、本土が戦場となったあげく東西に分裂する。
- 新・紺碧の艦隊・新・旭日の艦隊:照和28年3月、神聖欧州帝国による南米への武器密輸が発覚し、再び日本、アメリカ、東シベリア共和国、イギリス、自由ドイツ政府で編成された連合軍と神聖欧州帝国との間に大戦が勃発する。
- 遥かなる星:1962年10月、キューバ危機からアメリカによるキューバ空爆をきっかけに第三次世界大戦が勃発。幸運にも直接被害を免れた日本は、いずれ起きるかもしれない第四次世界大戦から生き延びるために宇宙開発に邁進する。
- 世界大戦争:1962年、同盟国軍と連邦国軍の対立によって第三次世界大戦が勃発。ICBMやIRBM、SLBMが使用され、人類はほぼ滅亡する。
- 渚にて:1964年、第三次世界大戦が勃発。核爆弾による放射能汚染で北半球が全滅する。
- エンド・オブ・ザ・ワールド:2000年『渚にて』のオーストラリアによるリメイク映画。中華人民共和国と中華民国(台湾)の戦争が発展して中華人民共和国とアメリカ合衆国の戦争=第三次世界大戦が勃発。
- AKIRA:1980年代(原作では1982年、劇場では1988年で)東京での人型兵器「アキラ」の大覚醒による大爆発が引き金となって第三次世界大戦が勃発。
- 第三次世界大戦:1987年、食糧禁輸措置を取られたソ連がアラスカの石油パイプライン基地を急襲、爆破して戦争に発展する。
- OZ:1990年10月15日、一発の核弾頭の誤爆によって第三次世界大戦が勃発。40分で終結するが、全世界が壊滅状態に。
- 未来少年コナン:2008年7月、第三次世界大戦(大変動)が勃発、超磁力兵器により地球の五大陸が沈没、文明が崩壊する。
- 銀河英雄伝説:2030年、北方連合国家(NC)と三大陸合衆国(USE)の間で「13日間戦争」と呼ばれる第三次世界大戦(核戦争)が勃発。両大国は壊滅したが、その後も1世紀近く戦乱が続く。
- 地球連邦の興亡:2047年、異星人ヲルラの出現により「接触戦争」が勃発。当初はヲルラ対地球人の戦争であったが、途中から地球側が日英米を中心とする地球連邦と露中仏などを中心とする国際連合に分裂し、地球人同士で反応兵器を撃ち合う。
- サイボーグ009:2268年、第三次世界大戦が勃発。生き残った人類はタイムマシンで100万年前へ行き、人類の祖先となる。
- アニメーション映画『FUTURE WAR 198X年』(東映アニメーション、1982年)は、豪華なスタッフやキャストを集め、冷戦時代のさなかに作られた作品で、「核ミサイルによる第三次世界大戦の勃発を、主人公の自己犠牲が救う」という内容であったが、戦争賛美的な内容であるとの理由で争議の的となった。