神戸系ファッション
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神戸系ファッション（こうべけいふぁっしょん）とは、神戸・山手エリアの女性が時代の流行にとらわれることなく長年に渡って培ってきたとされるファッションスタイル。2000年代初頭において、日本の多くの女性誌がこぞってこのスタイルを取り上げるようになり、それをきっかけに20歳前後の女性を中心に流行。ひとつの着こなしとして確立された。その特徴は上品(エレガント)で保守的(コンサバティブ)なお嬢様を表現しているが、バブル期に流行したコンサバ系のスタイルにも似ている。
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[編集] 起源と展開
アパレル産業のほか、ケミカルシューズ、真珠加工･貿易といった周辺分野も含めたファッション産業を、長く特徴的産業としてきた神戸は、明治期初頭の開港以来、国際貿易港の後背地としていちはやく西洋文化を取り入れ発展してきた歴史と、隣接する芦屋や阪神間西部地域を含んで、商都大阪のベッドタウンとして発展してきた歴史がある。これらのことが早くから西洋化･近代化された一種の上流階級（ハイソサエティ、略してハイソ）文化ともみなし得る、独特な山手文化を同地に育んできた。こういった背景の元、神戸･山手エリアに住む富裕層の女性が好んだとされるエレガントさを基調としたスタイルが軸となり、比較的ブランド志向の強い洗練されたファッション感覚が、高度成長期を経て広く市民に醸成されるに至った。 その後、上述の通り2000年頃から女性誌がこぞってこのスタイルを神戸系ファッションとして取り上げたをことを契機として全国的に流行し、着こなしのひとつとして認識されるに至った。むろん、”神戸系”ファッションなる語はその際に使われ始めた言葉で、それ以前は意識的に使われたことは基本的になかった。 いくつかのブランドやショップがその代表例とされる（下記参照）ほか、この流行を積極的に利用する形の新たな展開もみられる（例、神戸コレクション）。
ところで、日本がデフレ不況下にあった20世紀末から21世紀初頭において、消費の二極化現象つまり、普段は経済的（安上がり）な消費傾向にある一般消費者の間でも、本人のこだわりのある特定分野においては、ある高級品が価格に見合った価値をもつと見なし得れば躊躇なく購入するといった消費動向が顕著になった。 この現象はファッションにおいても同じで、その一つがいわゆる「神戸系ブーム」に繋がったとする分析も存在する。つまり、上記のような消費傾向を持つ女性が増えたことで、上品さを備え価値に見合った高級品と見なし得る、神戸のスタイルを真似て着飾る女性が全国的に溢れることに繋がったとするものである。
[編集] 評価
近代日本で長崎と並ぶ最も歴史ある国際都市としての『神戸』の印象を背景として一種のブランドとしての好評を得るに至るが、殊に『ハイソ』という捉え方に対して異論を唱える者が特に神戸の包括地域たる関西において数多く見られる。
お嬢様といってもその家業の大半は娯楽、バブル期以降の新興企業、また旧来よりの利権産業などといった社会的印象の芳しくない業種に含まれ、中には法的に認められない業種に携わるものもあるなどということから、本物の旧家の令嬢の多い奈良や京都の人々などから顰蹙と嘲笑を買うという状況がたびたびにわたって見られるのである。
これについては、明治維新期からの高級住宅地に住む華族や財閥家の末裔の人々が、いわゆるシロガネーゼなどの人々に対して『素性の知れない成り上がり』という嘲笑を浴びせ掛けた東京都内の状況と卑近ながら、構図が同じであるといえる。
[編集] ブランド
神戸系ファッションには、主に以下のブランドが挙げられる。
- クレイサス（CLATHAS）
- クイーンズコート（QUEENS COURT）
- ビッキー（VICKY）
- Mプルミエ（M-premier）
- インタープラネット（INTER PLANET）
[編集] ショップ
- ルシェルブルー（LE CIEL BLEU）
