北陸 (列車)
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北陸(ほくりく)とは、東日本旅客鉄道(JR東日本)が上野駅~金沢駅間を東北本線・高崎線・上越線・信越本線・北陸本線経由で運行する寝台特別急行列車。
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[編集] 運行概況
愛称の由来は目的地の北陸地方から。2004年現在、514.8kmはもっとも運行距離が短い寝台特急列車でもある。安価な移動手段とされる「能登」との対抗上、高価格帯の寝台特急列車である「北陸」は明確な違いを打ち出す必要があったため、早い時点から個室化が進んだ列車である。
夜行列車の需要が減少した現在となっては、上野-金沢間を同一ルートでかつ時間的にほぼ並行して運行される「能登」との2本体制は輸送力過剰な面があるが、「能登」が西日本旅客鉄道(JR西日本)受け持ちであることから、とりあえず北陸新幹線の開業までは現状が維持される見通しである。
車掌は全区間を通して、金沢列車区所属の乗務員が担当する。
[編集] 使用車両
- 客車編成
- 牽引機関車
- EF64形電気機関車1000番台(上野駅~長岡駅)
- EF81形電気機関車(長岡駅~金沢駅)
- 長岡駅運転停車時の機関車交換によって編成の進行方向が逆になる。
[編集] 停車駅
上野駅 - 大宮駅 - 高崎駅 - <長岡駅> - (直江津駅) - 糸魚川駅 - 魚津駅 - 富山駅 - 高岡駅 - 津幡駅 - 金沢駅
- ()の直江津駅は上り列車のみ停車。
- <>の長岡駅は機関車交換および進行方向転換のための運転停車のみ。
[編集] 担当車掌区
- 金沢列車区・・・上下とも
[編集] 沿革
- 1950年、上野駅~大阪駅間を東北本線・高崎線・上越線・信越本線・北陸本線・東海道本線経由で運行する急行列車に「北陸」の愛称を与えて運行を開始。
- 1956年11月19日、「北陸」上野駅~福井駅間の夜行急行として再編。
- 1959年、「北陸」金沢駅発着に運行区間を短縮。
- 1968年、上野駅~福井駅間を信越本線長野駅経由で運行されていた急行「黒部」を「北陸」に統合。なお、増発分は臨時列車とした。
- 1975年3月10日、「北陸」10系客車による急行から20系客車による寝台特急に格上げ。臨時列車に「能登」の名称を与え、定期列車化。現行の1往復による運行形態になる。
- 1978年9月30日、20系客車から14系客車に変更になる。
- 1982年、「能登」、信越本線長野駅経由に経路を変更。
- 1988年、JR発足により「北陸」・「能登」はJR東日本の受け持ちになる。なお、「能登」は後の489系電車化の際にJR西日本の担当になる。
- 1989年3月11日、シングルデラックスやソロの個室車両、シャワー室が登場する。
- 1989年3月11日~1991年3月15日、下り列車のみチェックアウトサービスを実施。
- 「チェックアウトサービス」とは金沢駅到着後もしばらくの間寝台を利用できるサービス。列車自体を東金沢駅に引き上げ、9時まで利用できた(金沢駅着は当時のダイヤで6時33分)。また、金沢駅へ戻るための普通列車も無料で乗り継ぐことができた。
- 1997年10月1日、長野行新幹線開業による信越本線横川駅~軽井沢駅間廃止に伴い「能登」の運行経路を信越本線経由から上越線経由に再度変更。現行の運行体制となる。
- 2004年10月23日~2005年3月24日、新潟県中越地震の影響により運休。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
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