キヤノン
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種類 | 株式会社 |
市場情報 | |
本社所在地 | 〒146-8501 東京都大田区下丸子三丁目30番2号 |
電話番号 | 03-3758-2111(大代表) |
設立 | 1937年8月10日 |
業種 | 製造 |
事業内容 | 電子部品、光学機器、OA、半導体 |
代表者 | 御手洗冨士夫(代表取締役会長) 内田恒二(代表取締役社長) |
資本金 | 1744億3800万円 |
売上高 | 単独:2兆4815億円 連結:3兆7542億円 |
総資産 | 単独:2兆6528億円 連結:4兆0436億円 |
従業員数 | 単独:21,767人 連結:115,583人 |
決算期 | 12月末日 |
主要株主 | 第一生命保険相互会社 6.65% モクスレイ・アンド・カンパニー 5.56% 他 |
主要子会社 | キヤノン電子株式会社 キヤノンファインテック株式会社 キヤノンマーケティングジャパン株式会社 他多数 |
関係する人物 | 吉田五郎、御手洗毅、御手洗冨士夫 |
外部リンク | canon.jp |
特記事項:売上高、総資産は2005年12月期決算及び一千万円以下四捨五入。 資本金、従業員数、主要株主は2005年12月31日現在 |
キヤノン株式会社(読みは"きゃのん"、英語表記はCanon Inc.)は、
カメラ、プリンタ、複写機を始とする
事務機器、デジタルマルチメディア機器などを製造する日本を代表する精密機器メーカーである。
芙蓉グループ。東証一部及びニューヨーク証券取引所(ティッカー:CAJ)上場企業であり、
外国法人等の持株比率が50%超である。特許戦略は世界的に定評。
キャッチコピーは「make it possible with CANON」(それ、キヤノンで出来るようにしましょう)。
目次 |
[編集] 会社の概要(2005年12月31日現在)
[編集] 商号
- キヤノン株式会社 (Canon Inc.)
- 日本語における正式な表記は、「キヤノン」であり「キャノン」ではない(写真業界では富士フイルムと並んで広く知られている)。これは文字デザイン上の理由とされている。
- 社名の由来: 聖典、判断基準などの意味を持つこの語が精密機器を扱う同社にふさわしいと思われたこと、および社名を決める前に発売を予告した製品名KWANON(観音・未発売)カメラと音が似ていることなどからCanonと名付けられたもの。
キヤノンの前身は精機光学研究所。精機光学研究所創立者吉田五郎が熱心な観音教の信者であったことから発売予定の精密小型カメラにKWANON、そのレンズにはKASYAPAという名を付けた。KASYAPA(カサパ)とは言う迄もなく、釈迦の弟子迦葉に由来している。
[編集] 利益
- 純利益(単体) 2286億6700万円
- 純利益(連結) 3840億9600万円
- 経常利益 4407億1100万円(単独)
[編集] 事業所
- 本社(東京都 大田区)
- 矢向事業所(神奈川県 川崎市幸区)
- 玉川事業所(神奈川県 川崎市高津区)
- 小杉事業所(神奈川県 川崎市中原区)
- 平塚事業所(神奈川県 平塚市)
- 綾瀬事業所(神奈川県 綾瀬市)
- 富士裾野リサーチパーク(静岡県 裾野市)
- 宇都宮工場(栃木県 宇都宮市)
- 取手事業所(茨城県 取手市)
- 阿見事業所(茨城県 稲敷郡)
- 宇都宮光学機器事業所(栃木県 宇都宮市)
- 光学技術研究所(栃木県 宇都宮市)
- 上里事業所(埼玉県 児玉郡)
[編集] 沿革
1933年に発足した精機光学研究所がルーツとなっている。創設者である吉田五郎、義弟の内田三郎、後援した御手洗毅が中心となり、高級カメラの製作を目的として研究を重ねた。尚、「キヤノン」「Canon」は1935年に商標登録された。
- 1937年(昭和12) - 精機光学工業株式会社設立。
- 1947年(昭和22) - 商号をキヤノンカメラ株式会社に変更。
- 1949年(昭和24) - 東京証券取引所再開と同時に株式を上場。
- 1969年(昭和44) - 商号をキヤノン株式会社に変更。
- 2000年(平成12) - ニューヨーク証券取引所に上場。
[編集] 歴代社長
[編集] 主な事業・製品
2004年末現在では総売上の大半を事務機器部門が上げている。また、カメラ事業においては一時縮小傾向にあったが、『IXYデジタル』の発売以降デジタルカメラの売上げが好調な事からここ10年では毎年増加の傾向にあり、2004年末時点で総売上の4分の1強を占めている。
[編集] 映像機器
原点であるカメラやデジタルカメラ、写真レンズを中心に、デジタルビデオカメラ、双眼鏡の開発・製造・発売を手がけている。また、業務用として、監視カメラ用のCCTVレンズやネットワークカメラ(Webカメラの項を参照)、放送カメラ用レンズの開発・製造・発売も行っており、放送カメラ用レンズではトップシェアを誇っている。近年では東芝と共同でSEDの開発を行っている他、自社で薄型リアプロジェクションテレビの開発も行っている。なお、カメラ・デジタルカメラについてはキヤノンのカメラ製品一覧の項も参照。
[編集] 事務機器
各種プリンターや複写機、複合機、イメージスキャナ、プロジェクター、ファクシミリ等といった事務機器やコンピュータ用周辺機器をパーソナル・ビジネス両方に向けて開発・製造・発売している。
[編集] 複写機・レーザープリンター
1960年代に複写機の開発を開始、それまでゼロックスが特許を盾に市場を独占していたがゼロックスの特許を全く使わずに、独自の電子写真方式「NP方式」の開発に成功、1969年に初の製品を発売した。このときの攻防がプロジェクトXで紹介された。以後複写機の分野ではゼロックスと並ぶシェアを誇る。現在ではほとんどの製品がデジタル複合機に移行し、「imageRUNNER(イメージランナー、iR(カラーはiRC))」「imagePRESS(イメージプレス)」のブランドで発売している。また、この技術をもとにレーザープリンターを開発、「LASER SHOT(レーザショット)」、現在では「Satera(サテラ)」のブランドで発売している。
[編集] インクジェットプリンター
1980年代にインクノズル内のヒーターを加熱して発生させた泡(バブル)の圧力によりインクを噴出させることにより、精密なイメージを印刷可能にした「バブルジェット方式」(インクジェット技術)を開発、1985年からこの方式を採用した「BJプリンタ」を発売。オフィスから家庭まで幅広く普及し、現在のキヤノンの売上げの大きな核となった。現在では「PIXUS(ピクサス)」ブランドとして展開、セイコーエプソンと激しいトップシェア争いを繰り広げており、2004年後半頃にセイコーエプソンよりシェアNo.1の座を奪い返している。また現在では、PictBridgeなどに対応し、カメラからのダイレクトプリントも可能なものがある。なお、この技術の基本特許の大半はキヤノンが保有しており、他社へ製品を供給する形となっている。なるべく特許技術を他社に解放せず、技術を囲い込む戦術はキヤノンの特徴的なマーケティング戦略であると言える。
[編集] フォント
TrueTypeフォント「FontGallery」シリーズを発売。安価な割にデザインが良い事に加え、他のフォントベンダーに比べ使用条件が緩い。中でも「FG角ゴシック体Ca」「FG丸ゴシック体Ca」は、最近ではテレビ番組のテロップ表示で多く使われている。使用場面も多く、ニュース番組では毎日放送、札幌テレビ、九州朝日放送などの局で標準のニューステロップとして使用しているほか、 数多くのバラエティ番組やアニメ番組でも使用されており、「サザエさん」を始め、「ポケットモンスター・アドバンスジェネレーション」や「魔法先生ネギま!」など数多くの番組で使用されている。
[編集] その他の事業
製造機器分野では、半導体製造装置(ステッパーなど)、液晶基板露光装置の、医療機器分野では、眼科用測定機器、X線写真撮影機器、医療画像記録機器の開発・製造を手がけている。また関連会社の事業として、インターネットサービス事業の展開や各種パッケージソフトウェアの販売、ハンディターミナル・電卓・電子辞書、白内障治療用眼内レンズの開発・製造・販売、などを行っている。
[編集] 撤退した事業
- 強誘電性液晶ディスプレイ
- ワープロ(キヤノワード)
- パーソナルコンピュータ
- Macintosh 512Kを日本語対応化した「DynaMac」、MSX規格機、DOS/V機、キヤノン・キャットのようなオフィス専用機、またNeXTからハードウェア部門を買収して、PowerPC用のチップセット事業も行っていた。
[編集] キャッチコピー
- make it possible with canon
[編集] 主な連結子会社
- キヤノン電子株式会社 (東京証券取引所市場第一部上場。)
- キヤノンファインテック株式会社 (東京証券取引所市場第一部上場。旧キヤノンアプテックスと旧コピアが合併した企業。)
- ニスカ株式会社 (キヤノンファインテックの連結子会社。ジャスダック証券取引所上場。)
- キヤノンセミコンダクターエクィップメント株式会社 (未上場。)
- キヤノンイメージングシステムテクノロジーズ株式会社(未上場。旧新潟キヤノテック株式会社)
- キヤノンマーケティングジャパン株式会社 (東京証券取引所市場第一部上場。2006年4月1日にキヤノン販売から社名変更)
- キヤノンソフトウェア株式会社 (キヤノンマーケティングジャパンの連結子会社。東京証券取引所市場第二部上場。)
- キヤノンシステムソリューションズ株式会社 (キヤノンマーケティングジャパンの連結子会社。未上場。)
- キヤノンネットワークコミュニケーションズ株式会社(未上場。旧キヤノテックと旧ファストネットが合併した企業。)
- キヤノンシステムアンドサポート株式会社(元・東京証券取引所市場第一部上場。現在キヤノンマーケティングジャパン100%子会社。旧社名・キヤノンコピア販売株式会社)
- キヤノンプレシジョン株式会社
- キヤノンオプトロン株式会社
- キヤノン化成株式会社
- キヤノンアイテック株式会社(旧東京電子設計株式会社)
- キヤノンアネルバ株式会社
- キヤノンマシナリー株式会社(旧NECマシナリー株式会社)
- Canon U.S.A.(アメリカ担当の販売会社)
- Canon Europe Ltd.(ヨーロッパ担当の販売会社)
- Canon Europe N.V.(ヨーロッパ担当の販売会社)
[編集] 関連項目
現在の提供番組
かつての提供番組
- NNNきょうの出来事
- 木曜スペシャル
- マジカル頭脳パワー!!
- 速報!歌の大辞10
- ミンナのテレビ
- JNN報道特集
- ザ・ヒットパレード
- 土曜ワイド劇場
- テレバイダー(コーナー協力もしていた)
[編集] 外部リンク
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