いすゞ・アスカ
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いすゞ・アスカ(ISUZU ASKA)は、1983年よりいすゞ自動車から販売された中型乗用車。
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[編集] 概要
フローリアンの後継車として発売された。1990年からOEMに切り替わるが、 ジェミニ廃止後も2002年まで販売が継続され、いすゞが最後まで販売したセダンとなる。
車体は4ドアセダンのみで、初代にはタクシーや教習車仕様も設定されていた。先代に当たるフローリアンに設定されていたライトバン、姉妹車やOEM元に設定されているステーションワゴンは設定されていない。
[編集] 歴史
[編集] 初代
- 1983年2月発売。GMの世界戦略車構想のJカーである。オペル・アスコナが原型といわれるが、実際にはほとんどの部品がアスコナとは異なる(パッケージングを比較すると、Jカーの中ではアスカが最もビッグサイズである。)。いすゞ社内では販売上、フローリアンの後継車と位置づけられ、1985年までは「フローリアン・アスカ」と名乗った。登場当時のCMキャラクターは千昌夫&ジョン・シェパード夫妻を起用していた。キャッチコピーは「粋なアスカ」。
- 型式名は1800cc車がJJ110、2000cc車がJJ120、2000ccディーゼルモデルがJJ510。
- 1985年マイナーチェンジ。廉価グレードが廃止され、ホットモデルとしてSOHCターボモデルをベースにサスペンションと一部内外装を変更したホットモデルのイルムシャー仕様が追加された。CMではモーツァルトの「ホルン協奏曲」のバックに平原を疾走する同車に「DANKE SCHON IRMSCHER」というナレーションが入る。
- 1989年4月、いすゞの乗用車の中では最初に自社生産を終了。総生産台数は108.512台(いすゞHPより)。
- しかし、フローリアンより割合売上はあったものの、販売の主力はディーゼル車で、自家用車よりもタクシーや教習車としての方が売れた点がフローリアンの後継車らしい。
[編集] 機構
- 駆動方式はFF。
- エンジンはSOHC、電子制御式およびディーゼルで各ターボ付仕様が存在するので合計6種類が存在する。インタークーラー付きターボディーゼルは広く注目を集め、また2000ccSOHCガソリンターボはエンジン出力150PS(グロス)を誇り、このクラスの車としては比較的軽量な1000kg少々の車体とあいまってゼロヨン15.3秒を叩き出したが、これは当時の世界最速値であった。
- サスペンションは四輪独立操架で、前輪がマクファーソンストラットとコイルの組み合わせ、後輪がトレーリングアームとコイルの組み合わせを用いる。
- 変速機構は4MTと5MTと3ATでスタートしたが、1985年には5MTを電子制御した世界初のオートマチックトランスミッションであるNAVi5を搭載し注目を集めた。
[編集] 2代目(OEM)
- 1990年5月発売。名称はこれのみ「アスカCX」になる。形式名BCK、BCC、BCM。GMの世界戦略車構想が中止となり、いすゞ自体も開発費用負担が厳しい状況であったため、モデルチェンジの代わりとして、スバル・ビッグホーンをOEM供給していた縁(当時のスバルは日産自動車の系列であり、GM資本に組み込まれていない)からスバル・レガシィの供給を受けることとなった。OEMになった事により、先代に設定されていたいすゞが売りとするディーゼルモデルはなく、ガソリンの2000cc自然吸気エンジンと1800ccのセダンモデルがあり、駆動方式はFFの他に2000ccモデルには4WDも設定された。オーソドックスなグレードのみで、先代に設定されていたイルムシャーやレガシィに設定されているGTやRSといった華のあるモデルはラインナップされず、派手な広告戦略も展開されなかった事からこのモデル以降、先代やレガシィよりも陰に隠れた存在の車となってしまった。
[編集] 3代目(OEM)
- 1994年3月発売。形式名CJ1。ビッグホーンとミューのOEM供給を本田技研工業と結び、代わりにホンダ・アコードをアスカとして供給されることとなった。アコードとはバッジやフロントグリルが異なる。2000cc・4ATのFFのみラインナップされた。特にこの3代目はいすゞ唯一の3ナンバーセダンでもあった。
[編集] 4代目(OEM)
- 1997年9月発売。形式名CJ2。3ナンバークラスに肥大化し不評であったホンダ・アコードは、モデルチェンジで5ナンバークラスに戻され、これに伴いアスカも4代目に移行した。
- 2002年9月、いすゞの乗用車事業完全撤退とアコードのフルモデルチェンジに伴い販売中止となった。
[編集] 車名の由来
- 海外文化を吸収・消化し日本文化の原点を築いた飛鳥時代から採ったもので、基礎設計をGMに依存しつつもいすゞ独自の味付けを施した心意気を示す。和名の自動車も光岡自動車の一連の車を除けば日本国では珍しい事例であるが、ローマ字表記をそのままASUKAとすると、外国人は「アシュカ」と誤って読む恐れがあるため1文字抜いた(全くの蛇足であるが、歌手の飛鳥涼の英名も同じ理由で1989年にUを外している)。
[編集] 関連項目
- NAVi5
- フローリアン
- オペル・アスコナ
- ホールデン・カミーラ
- キャディラック・シマロン
- シボレー・キャバリエ
- スバル・レガシィ
- ホンダ・アコード
[編集] 外部リンク
- ISUZU ASKA Owners' Club "J2"(いすゞ・アスカのオーナーズクラブ)
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