阪急8000系電車
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阪急8000系,8300系電車 | |
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初期形車両のシングルアーム車両の8008F | |
起動加速度 | 2.8km/h/s |
営業最高速度 | 115km/h |
設計最高速度 | 130km/h |
減速度 | 3.7km/h/s(通常) 4.2km/h/s(非常) |
車両定員 | |
編成定員 | |
全長 | 19,000mm |
全幅 | 2,750mm |
全高 | 4,095mm |
車両重量 | |
編成重量 | 71 |
軌間 | 1435mm |
電気方式 | 直流1500V |
駆動装置 | かご形三相誘導電動機 |
モーター出力 | |
編成出力 | 200kW×12=2400KW (8両編成) |
歯車比 | |
制御装置 | GTO素子VVVFインバータ |
ブレーキ方式 | 電気指令式空気ブレーキ |
保安装置 | |
備考 |
阪急電鉄の8000系電車(8000けいでんしゃ)は、1987年(昭和62年)の阪急電鉄創立80周年を記念して1988年(昭和63年)から建造が開始された、阪急電鉄の神宝線(神戸線・宝塚線)仕様の通勤形車両である。
本稿では8000系の京都線仕様として1989年(平成元年)から建造が開始された8300系電車(8300けいでんしゃ)についても記述する。
8000系の運転開始は1989年(昭和64年)1月1日で、昭和天皇の崩御により昭和最後の新系列との言われもある。
目次 |
[編集] 8000系
[編集] 概要
車体は7000系をベースとしたアルミ車体である。先頭部のデザインは彫りの深い「額縁スタイル」と呼ばれるものとなり、塗装も阪急伝統のマルーンを基調としながらも屋根まわりを6300系と同様にクリーム色に塗り分けており、これは後に6000・7000・7300系にも波及することとなる
主回路制御は2200系で実用試験を続けてきたGTO素子によるVVVFインバータ制御を本格採用した。将来の速度向上にも対応できるよう、電動機出力は7000系の150kWから170kWに向上し、2000系以来装備されていなかった定速制御装置を装備している(ただし阪急部内ではこの装置を「惰行制御装置」と呼んでいる)。起動加速度は2.8km/h/sである。
8002F~8007Fでは新開地・宝塚方2両はセミクロスシート構造となっており、扉間に4脚の転換クロスシートが並ぶが、窓割りと合っていない。これは試験的意味合いが強く、8008Fでは全車ロングシートとなった。
また8008Fは本系列の8両編成では唯一、集電装置をシングルアーム式パンタグラフに変更している。これは阪神淡路大震災でパンタグラフが壊れてしまったため乗せ変えたものである。ただし、集電シューは1本となっており、5000系更新車や5128Fなどと若干違う。
編成単位としては最後の増備となった8020F(※8009F~8019Fは欠番)は、7000系の7020F同様に6両編成で建造し、当初は山陽電気鉄道須磨浦公園駅までの乗り入れや今津(北)線の普通でも運用されたが、阪神・淡路大震災後にC#8620・C#8790(C#は車両番号を表す)を組み込み、8両編成となった。これは、伊丹駅で被災したC#2087・C#3109(初代)の代替にあたる建造である。なお、C#8790だけはラインデリア構造が編成中のほかの車と違い、8200系に似たものとなっている。
増結用2両編成の8030番台は、1992年に宝塚線の朝ラッシュ時の10両編成増発のために建造され、当時廃車が進んでいた5200系の台車を流用した。8033F以降は正面がくの字に折れた前面スタイルに変更している。1997年建造の8040番台(宝塚線用朝ラッシュ増結編成、2連3本在籍)は8200系と同一の足回りとなり、電動機は1基減って3基搭載となったが出力を200kWにアップし、台車はボルスタレス式となっている。
製造当初、トップナンバーの8000Fは宝塚線運用であったが、宝塚線の8000系を転換クロスシート車に統一するために神戸線の8006Fとトレードされた。8000Fは現在は神戸線で運用されている。
また、神戸線で最初に投入された8001Fは、車内貫通扉上に掲示されたプレートの製造年が昭和64年と書かれた稀少なものである。
[編集] 運用
8両編成は神戸線では特急・快速急行・通勤急行・準急(朝ラッシュ時の宝塚発今津線経由梅田行準急)・普通に使用されている。宝塚線では日生エクスプレス・快速急行・急行・準急・普通に使用されている。
2両増結車は主に朝の10両編成で使われることが多い。ただ神戸線では、7000系の4両編成や6両編成に8両編成を組ませるために、また宝塚線では6両編成の7000系に8両編成を組ませるために、編成に組み入れられている車両もある。
[編集] 在籍数
2006年12月現在、神戸線では8000F,8001F,8002F,8003F,8008F,8020Fの8両編成6本48両、8031F,8032F,8033F,8035Fの2両編成4本8両計56両が在籍している。ただし、8031Fは通常三宮寄りに7017Fの6両を連結し、8032Fは同じく三宮寄りに7024Fの4両+8033Fの2両を連結している。8035Fは同じく三宮寄りに7023Fの6両を連結している。
宝塚線では8004F,8005F,8006F,8007Fの8両編成4本32両、8030F,8034F,8040F,8041F,8042Fの2両編成5本10両計42両が在籍している。ただし、8030Fは通常宝塚寄りに7014Fの6両を連結している。神宝線の合計では98両在籍する。
ただし、検査入場などの関係から2連の8000系のみ増結用として運用したり、6連の7000系を今津北線で運用することもある。
[編集] 8300系
[編集] 概要
8000系の京都線仕様、そして大阪市交通局(大阪市営地下鉄)堺筋線直通対応車として建造した。 VVVFインバータ制御、濃色の木目調化粧板、車椅子スペースの設置、側窓のパワーウインドウ化など8000系と同一であるが、8000系の一部編成に導入されているクロスシートは設置されていない。
原則として、8連・7連で建造された編成は8300番台、6連で建造された編成は8310番台、2連で建造された編成は8330番台となっている。製造時期の違いから本系列にはさまざまなバリエーションが存在する。
- 初期形は前面が額縁スタイルで建造された。
- 8300F・8301F・8330Fとそれ以降の車両はVVVFインバータ(東洋電機製)の形状やサウンドが違う。
- 1991年(平成3年)増備の8311F6連からは前面の飾り帯が廃止された(既存の編成も後に撤去)。
- 1992年(平成4年)増備の8312Fでは阪急車で初めて堺筋線用の自動放送装置が取り付けられ、その後8300F以外の全ての堺筋線直通対応編成(3300系・5300系・7300系)に取り付けられた。自動放送装置は当初テープ式であったが地下鉄の車両より早く音声合成式に交換している。
- 1993年(平成5年)増備の8303Fからは同時期の8000系33以降の編成同様に前面が後部にくの字に折れた流線形スタイルとなった。
- 1994年(平成6年)増備の8332F以降は台車をボルスタレス式に変更。(C#8332のみヨーダンパが取り付けられている。)
- 1995年(平成7年)増備の8304Fからは、前面窓が下部に拡大され、車番も電照式になった。
- 最終増備車の8315Fは、パンタグラフがシングルアーム式(8008Fと同じパンタシュー1本タイプ)となり、扉上部にLED式の車内案内表示装置を設置し、日除けもよろい戸から巻き上げ式カーテンに変更された。なお、後に8315Fに組み込まれたc#8904,8984にはこれらの改造は施されていない。この2両は後に8304Fから抜いたもので、6連となった8304Fは快速運用などとして使われていたが、現在は7326Fの2連を梅田側に連結し、8連で運用されている。
[編集] 運用
8両編成は京都線の特急・急行・快速急行・普通、千里線・大阪市営地下鉄堺筋線の普通・堺筋急行・堺筋快速急行に使用されている。 7両編成はもっぱら京都線の急行・普通、千里線の普通に使用される。また、8両編成が6300系の代走として通勤特急・快速特急として運行されることもある。 8両編成のうち2+6両編成の6両側は、多客期には、嵐山線の4両編成の2300系の代走として、線内折り返し運用につくこともある。 8両、7両編成ともに、春と秋の行楽シーズンには臨時特急「いい古都エクスプレス」の運用にもつく。
[編集] 在籍数
2006年12月現在、8300F,8302F,8303F,8315Fの8両編成4本32両、8330F+8310F,8331F+8312F~8333F+8314Fの2+6両編成4本32両、7300系7326Fと連結して8両編成を組成する8304Fの6両編成1本、8301F,8311Fの7両編成2本14両の計84両が在籍している。
本系列は、2002年(平成14年)3月に84両全車が英領ケイマン諸島のS&H Railway社に売却され、以降同社からのリースという形で使用されている。
[編集] 関連商品
スルッとKANSAIの企画商品として、8000系がバンダイのBトレインショーティーの模型として阪急電鉄の駅サービスセンター(駅長室)等で限定発売された。人気が殺到してわずか3、4日あまりで完売している。またグリーンマックスから、8000・8300系初期車仕様がNゲージ鉄道模型の塗装済みキットとして製品化された。
阪急電鉄の車両 |
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