ふしぎの海のナディア
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『ふしぎの海のナディア』は、NHK総合で1990年4月13日から1991年4月12日にかけて、金曜日19:30~20:00に放送されたテレビアニメ。全39話。
ジュール・ヴェルヌによるSF小説『海底二万マイル』を原案とし、監督は庵野秀明、キャラクターデザインを貞本義行が務めた。
よく『不思議の海のナディア』と誤記されるが、最初の3文字はひらがなである。
目次 |
[編集] 概要
企画の原案は『未来少年コナン』などを制作した宮崎駿監督であったが採用されず、宮崎はそれをスタジオジブリのアニメ映画『天空の城ラピュタ』として作品化した。しかし元の企画そのものはNHKに残され、後に本作となった。『天空の城ラピュタ』を連想させる設定(謎の青い石や超古代文明の存在など)や、ストーリー展開(1話のナディアが追われるシーンなど)があるのはこのためである。製作はNHKとグループ・タックで、ガイナックスがアニメ制作にあたった。また、テレビ放送のダイジェストに新作部分を加えたアニメ映画も製作された。この劇場版もガイナックスによるアニメ製作だが、予算を使い果たしてなお完成させることができず、残りをグループ・タックが作成した。この時の借金が返済されるのは『新世紀エヴァンゲリオン』以降になる。
当時、映画やOVA、パソコン用アダルトゲーム『電脳学園』の開発などにより、コアなファン層にのみ知られたガイナックスが、NHKでの放送用にアニメを作る事でより広範囲に認知される布石となった。その他にも「お色気シーン」が登場するなど、当時のNHKアニメでは考えられなかった要素を加えた事で話題になる。本作はテレビアニメのみならず、劇場用アニメ映画、小説、CD・LD・DVD(おまけ劇場)、ゲームなどにメディア展開した。
作品の中では、旧約聖書の創世記などの神話、アトランティスなどの伝説、古代宇宙飛行士説、過去の歴史やSF、マンガ、特撮・映画、アニメのパロディを多数取り入れている。
また、次回予告はナディアらがBGMと視聴者から送られてきたイラストをバックに解説するという、一風変わった手法を使っている。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
[編集] あらすじ
西暦1889年、パリ万国博覧会中のエッフェル塔で、飛行機の発明を夢見るジャンは、サーカスの団員であるナディアと、ナディアの友達である赤ちゃんライオン、キングに出会う。
彼女の持つ謎の宝石ブルーウォーターを狙うグランディス一味から逃げ、ナディアの故郷を目指す旅のなかで、悪の組織ネオアトラン(ネオアトランティス帝国)の首領ガーゴイルが占拠した島で生き残った少女、マリーと出会う。しかし、マリー、キング、ナディアの3人は、ガーゴイルに連れ去られてしまう。初めはブルーウォーターを狙っていたグランディス一味と共にナディア達を助けるうち、ジャンは万能潜水艦ノーチラス号のネモ船長とガーゴイルとの戦いに巻き込まれていく。
[編集] 主要登場人物
- 本作の主人公で、褐色の肌と藍色の髪を持つ孤児の少女。14歳。幼い頃サーカスに連れてこられ、それから曲芸をしていたため、優れた身体能力を持つ。親と生き別れた時に預けられた宝石「ブルーウォーター」にまつわる冒険に、ジャンとともに巻き込まれていく。フルネームは「ナディア・ラ・アルウォール」であり、古代アトランティスの血を受け継ぐ王女である。サーカスにいた頃様々な動物と仲良くなったが、それゆえに動物が殺されるところを見てしまった時に強い衝撃を受け、動物を殺す者は全て悪人と信じきっているため、完全なベジタリアンである。子供の頃から一緒のライオン、キングを家族同然に思っている。我侭で素直になれない性格で、初めは鬱陶しく思っていたジャンに少しずつ惹かれていくが、些細な事で遠ざけてしまう。かなり嫉妬深く、エレクトラやグランディス(さらには劇場用オリジナル版に登場するファジィや、ゲーム『~Inherit the BlueWater~』に登場するソフィア・ロックヘルド)に近づくジャンに辛く当たることも多い。その性格から、放送当時はファンの間で「アニメ史上最も非道なヒロイン」の名をほしいままにした。故郷を見つけるのが夢。最終話でジャンと結婚し、男児をもうけているが、未だベジタリアンのままであった。
ジャン(声優:日高のり子)
- 14歳の少年。フランス人。フルネームは「ジャン・ロック・ラルティーグ」。発明好きで、行方不明の父を自作飛行機で探したいと思っている。万国博覧会に賑わうパリの都で、彼とナディアが出逢うことから物語は始まる。いつかナディアを自作の飛行機に乗せ、彼女の故郷(と思われた)アフリカまで連れて行くことを目標にする。自力でプロペラ式航空機を発明し、後にさらにそれを改良。最後は、ジェット式航空機まで開発した。女性に対しては意外に積極的で、一目惚れしたナディアに対し積極的にアプローチしている。一方メカにのめりこむ事や女心に鈍く、音痴であることが欠点。最終話でナディアと結婚し、メガネまで自分そっくりの男児を得ている。
マリー(声優:水谷優子)
- そばかすがチャームポイントの4歳の少女。第5話から登場。フルネームは「マリー・エン・レーヴェンブロイ」または「マリー・エン・カールスバーグ」。ネオアトランティスに占領された島で両親と暮らしていたが、両親がネオアトランティスに殺害されたため、ナディアたちと行動を共にするようになる。ナディアら周りの人物のいがみあいから気苦労が絶えず、精神年齢はかなり高くなっていた。グランディスやサンソンから入れ知恵され、ませた発言をすることも。無人島でのネオ・アトランティスとの偶発的な戦闘時に共に逃走して以来、サンソンと急速に親しくなり、最終話では16歳にしてサンソンと結婚している(CDドラマによると“出来ちゃった婚”の模様)。
- アニメのエピローグでは前者、CDドラマの寄宿舎のシーンでは後者であったことから後者が旧姓であると思われる。
キング(声優:桜井敏治)
- ナディアが連れているオスの赤ちゃんライオン。毛は白っぽい灰色。人語をある程度解し、簡単な算数もできる。ギャグシーンでは2足歩行を披露し、島編に入ると釣り竿を持って魚釣りもするなど、徐々にライオン離れした(人間に近い)行動を取るようになっていった。周囲からは頻繁にネコと間違えられており、実際に鳴き声もネコのようである。希少種らしく、ゴンザレスに拉致されたこともある。最終話で成長した姿を見せ、立派なたてがみと二匹の子供(子供とその孫の可能性もある)を披露した。
[編集] グランディス一味
グランディス(声優:滝沢久美子)
- 28歳。フルネームは「グランディス・グランバァ」。元は資産家の娘であったが、結婚詐欺に遭い全財産を失った過去がある。その際、自分の生活を支えてくれたのが、母が残してくれた宝石だったことから、極度に宝石に執着するようになった。懸賞金目当てにナディアの持つブルーウォーターを狙うが、次第にナディアたちを憎からず思うようになり、後にナディアらとともにノーチラス号に乗り込むことになる。その際、ネモに一目惚れをするが、ハンソン・サンソンの言葉から元々渋い中年好みで、一目惚れしてはその都度失恋していたらしい。悪ぶってはいるが本当はお人好しで、結果的にはナディアに協力してガーゴイルに立ち向かう。人生経験からナディアたちを度々諭す、大人の女性でもある。料理の腕はいいが、自分が辛いものが好物であるため、同時に作る全ての料理が辛くなってしまう事が多い。
サンソン(声優:堀内賢雄)
- 27歳。一見長身のやさ男だが、その実スピード狂で怪力の持ち主(ネオ・アトランティス製の人型タンクと素手で格闘し、破壊するほど)。また射撃の名手でもあり、特殊弾を拳銃で射撃し、ノーチラス号の危機を救ったこともある。キザっぽい態度で綺麗な女性にはかならずアプローチをかけるが、社交儀礼としてのものであり、のめりこむことはない。また相手から感謝されたりすると、気恥ずかしさからクールに装う場面も。かつてはグランバァ家に仕える運転手であった。後にマリーと結婚する。マリーの結婚後の姓からファミリーネームは「レーヴェンブロイ」と推測される。
ハンソン(声優:桜井敏治)
- 27歳。小太りの小柄な男で、機械工学の天才。万能戦車「グランディスタンク」(通称グラタン。ノーチラス関連を参照)を作る。サンソンと同様、グランディスが全財産を失う前からグランバァ家に仕え、修理技師を務めていた。根は純朴な青年。口癖は「そ、そ、そ、そ」で、これは監督庵野秀明の口癖でもある。最終話で経歴を活かして自動車会社を立ち上げ、一番の出世を果たしている。
[編集] ノーチラス号の乗組員
ネモ(声優:大塚明夫)
- ノーチラス号の船長でナディアの父親。46歳。海洋生物学者。本名は「エルシス・ラ・アルウォール」。アトランティス人の末裔で、かつてはアフリカにあったタルテソス王国の国王であったが、世界征服の野望を露わにした宰相ガーゴイルを阻止するため、自らの手で国を滅ぼしてしまった過去を持つ。本名を捨てた後、名乗るようになった名である「ネモ」とは、ラテン語で「誰でもない」という意味である。「ノーチラス号は軍艦ではない」ことを理由に艦長ではなく船長と呼ばれることにこだわる。ネオアトランティス打倒とガーゴイルへの復讐に非情なまでに心血を注ぐが、偶然とはいえノーチラス号にナディアが乗り込んで来たことで、その姿勢に微妙な変化を見せる。名前は「ノーチラス号」と同じくジュール・ヴェルヌ作の小説に登場するネモ船長から。
エレクトラ(声優:井上喜久子)
- ノーチラス号の副長。フルネームは「メディナ・ラ・ルゲンシウス・エレクトラ」。自称、四捨五入して20歳(設定では24歳)で、周囲を惹きつける美貌を持ち、ジャンやハンソンを魅了した。タルテソス王国滅亡の際にネモに救われ、以後行動を共にしている。第20話では低血圧で朝が弱いということが明かされる。その際に自室の壁に日本の浮世絵(葛飾北斎『富嶽三十六景 神奈川沖浪裏』や東洲斎写楽『三世市川高麗蔵』)が掛けられている。ネモに対して、ガーゴイルの野望を阻止するためとはいえ、国を滅ぼし家族を死に追いやったことからの憎しみ、自分を育ててくれたことへの感謝と恋愛感情の入り交じった複雑な感情を抱いている。第22話では、沈みゆくノーチラス号の艦内でネモに対する激情を爆発させる。ジャンには死んだ弟の面影を見出し、姉のように接した。最終話でネモとの子供を得ていることが判明する。
- 元々は黒人キャラクターであり(徳間書店のロマンアルバムで初期設定が確認できる)、作中でも有色人種として描かれている。
機関長(声優:島香裕)
- 人生経験豊かな老人。第22話のエレクトラの回想シーンからすると、タルテソス王国崩壊時直後には既にネモらと行動を共にしていたようである。子供と孫がいたようだが、死に別れている。
エーコー(声優:松本保典)
- フルネームは「エーコー・ウィラン」。レーダーとソナーの担当する測的長。フランス人で、以前乗っていた船(エリーゼ・ル・アーブル号、船長はジャンの父ラウル・ロック・ラルティーグ)をガーフィッシュに沈められ、ノーチラス号に助けられて彼らの仲間になる。ジャンたちにとっては良き兄貴分。ネオアトランティスとの戦いのあと、イコリーナ・エッチーノと結婚。
操舵長(声優:田原アルノ、他)
航海長(声優:清川元夢)
- アジア風の風貌で、よく座禅を組んでいる。
水準操作員(声優:桜井敏治、他)
- バラスト、ネガティブ、トリムの各タンクへの注排水の担当者。副操舵長でもある。
医師(声優:藤本譲)
- フルネームは「デンギル・エッチーノ」。「でんぎる」、「いこる」は共に方言でほぼ同じ意味を持つ。看護婦イコリーナの祖父でもある。
- フルネームは「イコリーナ・エッチーノ」。ノーチラス号のクルーを優しく手当てする看護婦さんで、艦内にはファンクラブまである。ちなみに、会員番号1番は測的長のエーコーであり、ネオアトランティスとの戦いの後に夫婦になる。
科学技術部長(声優:清川元夢)
- 機関長同様にタルテソス王国滅亡時からネモと行動を共にしていたようである。第37話ではハンソンとともにグラタンを改造するも、Ν-ノーチラス号が静岡付近に寄った際に退艦。庵野によれば、本編でもっと活躍するはずだったが、毎回内容過多のために真っ先にエピソードがカットされてしまった、もったいないキャラとのこと。
コック(声優:緒方賢一、他)
フェイト(声優:関俊彦)
- ノーチラス号の機関技師。ノーチラス号がメイビル艦長率いるアメリカ艦隊の攻撃を受けて損傷した際、機関から漏れだした放射性有毒ガスの船内漏洩を食い止める為に、隔離された機関室に閉じ込められる。閉じ込められてからも落ち着き払っていたが、死の間際にこの世への未練を叫びながらこの世を去った。亡骸は同時に亡くなった乗組員2名と共にアトランティスに葬られ、それまでお気楽な同乗者であったジャンたちに、「ノーチラス号が行なっているのは何であるか」を、思い知らせることになる。
[編集] ネオアトランティス
ガーゴイル (声優:清川元夢)
- ネオアトランティスの首領。普段は仮面によりその素顔を隠している。かつてはタルテソス王国の宰相で、本名は「ネメシス・ラ・アルゴール」。尊大にして傲岸不遜、野望達成のためには、自分の部下でさえ平然と殺す非情さと、人質を取っての強要を「合理的に事を進めているだけ」と言い切る狡猾さを持つ男である。人間を愚かな下等生物と見下し、「アトランティス人の末裔=神」を自称して、その遺産である超科学をもって世界征服を目指す。彼の目的は人類をアトランティス人の下僕という「あるべき位置」に戻すことである。しかし、最期に彼自身がアトランティス人ではなかったことが明かされ、失意と驚愕の中この世を去った。
ネオ皇帝(声優:塩沢兼人)
- ネモの息子で、ナディアの兄。ネオアトランティスの皇帝。皇帝としての全名は「ネオ・イコン・エピファネス」。本名は「ビナシス・ラ・アルウォール」。しかし実際はガーゴイルの傀儡に過ぎない。タルテソス王国滅亡の際に重傷を負い、ガーゴイルにより身体のほとんどを機械化されたうえに洗脳されており、文字どおりの「傀儡」となっていた。しかし最終局面でナディアが心を奪われた際、彼女を救うべく意識を取り戻した。さらに機械の電力の供給を断たれてもなお活動を続け、彼女を救い出す事に成功した。
[編集] その他
- フルネームは「エアトン・グレナバン」。非常に陽気で気さくな人物。アメリカの戦艦で保護されたナディア達と出会う。その後、無人島で再会した。自称海洋生物学者で、イギリスの伯爵という大言壮語を放っていたが、最終回でその言葉が本当であり、家を継いだことが判明した。
ジャンのおじさん(声優:増岡弘)
- ジャンと共に飛行機を開発・設計し、賞金を狙って国際博覧会に出場する。
ジャンのおばさん(声優:藤夏子)
- ジャンが世話になっており、ジャンが連れてきたナディアを「黒人」と呼び、偏見的な態度を取った。
メイビル艦長(声優:大宮悌二)
- アメリカの最新鋭戦艦「エイブラハム号」の艦長として登場。各地で通商破壊を繰り返す大海獣を探査していたところ、ガーフィッシュとそれを追うノーチラス号を発見し、攻撃を仕掛けるが、逆にガーフィッシュに大破させられ帰還する(この時にナディアとジャンは海に放り出され、ノーチラス号に救助された)。後に次の最新鋭戦艦「バラクーダ号」の艦長に就任、ネオアトランティス側に騙され、ナディアたちの仇としてノーチラス号に一斉砲撃を行い、危機に追い込んでしまう。
ホランド副艦長(声優:大滝進矢)
- メイビル艦長に常に従う副艦長。
ハマハマ(声優:山口勝平)
- グラタンが不時着したアフリカのとある村の村長の息子で、村で唯一ジャン達と同じ言語(おそらくフランス語)を喋り聞くことが出来る。不時着当初はジャン達もゴンザレス同様、村の秘宝を奪いに来たのではないかと疑われて拘束されたが、ハマハマがナディアが首に下げたブルーウォーターを見つけたため拘束を解かれた
- ジャンとは違うワイルドさにナディアが一目ぼれしたものの彼には婚約者がおり、これがナディアにとって初恋であり、失恋(?)となる。
- ハマハマもタルテソス王国が内乱で滅びたことと、ブルーウォーターが王家の者達にのみ受け継がれていたことは知っていた。ただし、ハマハマにとっては、ブルーウォーターを持つものがタルテソス王家の人間である、という程度の物でしかなかった。
ムラムラ(声優:川村万梨阿)
- ハマハマの婚約者。
ゴンザレス(声優:江原正士)
- グランディスを騙し、彼女の全財産を巻き上げた張本人。アフリカでハマハマの村の秘宝(実はただの缶詰で、既にキングが中身を食べてしまっていた)を横取りしようとしていたところ、偶然グランディスとその村のはずれで再会する。キングを拉致し、秘宝と交換しようと画策するが、ナディアやグランディスらに成敗される。
- 余談ながら、この缶詰は滅亡前のタルテソス王国から贈られた物である。
イリオン(声優:高木均)
- 南極点にある地下大空洞の中で、2万年間もの間生き続けている巨大なクジラ。ネモとはお互い親友同士である。相手の心を読んだり、逆に自分の考えている事を相手の心に読み取らせることができる。自分の寿命を悟り、ナディアにメッセージを送った。古代アトランティス人がクジラを元に造った人工知的生命体の最後の末裔。
宇宙人(声優:銀河万丈)
- レッドノアの自律式制御コンピュータが擬人化したもので、レッドノアの「意思」とでも言うべき存在。ナディアにアトランティス人の歴史を伝えると共に、アトランティス帝国の再建こそがブルーウォーターの正統な後継者であるナディアの義務であると説く。
[編集] メカニック・アイテムなど
ようやく電気が使われ始めた時代にオーバーテクノロジーなメカが多数登場したことでも人気を博した。ガガーリンよりもはるかに早く宇宙空間に移動したジャンに、「地球が青い」と言わせる。『海底二万リーグ』をフィーチャーした世界観もあり、万能潜水艦ノーチラス号が登場するが(このデザインモチーフは1969年の東宝特撮映画『緯度0大作戦』に登場する潜水艦「アルファ号」である)、これは古代アトランティス人と呼ばれる人種と文明によって建造されたものであり、さらに古代アトランティス人はM78星雲から飛来した宇宙人というバックボーンが存在する。
ストーリー終盤に登場する万能戦艦Ν-ノーチラス号のデザインは、のちにエヴァンゲリオンをデザインすることになる山下いくとの手によるもので、デザインモチーフは1968年の東宝怪獣映画『怪獣総進撃』に登場する宇宙船「ムーンライトSY-3」に『さらば宇宙戦艦ヤマト』に出てくる宇宙戦艦「アンドロメダ」を加えてある。「ムーンライトSY-3」は完全に総監督、庵野秀明の趣味である(さらに遡ると、ムーンライトSY-3はサンダーバード1号をモデルにしている)。
ノーチラス号は正式名称を「第2世代型惑星間航行用亜光速宇宙船エルトリウム」、Ν-ノーチラス号は正式名称を「第4世代型超光速恒星間航行用超弩級万能宇宙戦艦エクセリオン(ヱクセリヲン)」というが、1988年のガイナックス作品『トップをねらえ!』にも「第4世代型巨大宇宙戦艦ヱクセリヲン」、「第5世代型超巨大宇宙戦艦ヱルトリウム」が登場する。また、計器やインパネなどに、「トップをねらえ!」で使用した絵をそのまま流用したものもある。
[編集] ノーチラス関連
- ブルーウォーター(ナディアとネモがそれぞれ所持)
- 正式名:「トリス・メギストス」(賢者の石)
- 開発者:古代アトランティス人
- ノーチラス号
- 正式名:第二世代型惑星間航行用亜光速宇宙船ヱルトリウム
- 開発者:M78星雲人
- 潜水艦改造:タルテソス王国生存者
- 進水日:1888年6月21日
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- 飛行爆雷/誘導弾:全8門
- 対雷撃防御システム(ボム・ガード)
- 縮退弾(ゲームのみ登場)
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- 原子振動砲により大破
- Ν-ノーチラス号
- 正式名:第四世代型超光速恒星間航行用超弩級万能宇宙戦艦ヱクセリヲン
- 開発者:M78星雲人
- 詳細は当該記事を参照。
- 飛行機
- 正式名:エトワール・ド・ラ・セーヌI~VIII世
- 開発者:ジャン
- I~VI世までは失敗作、VII世はパリ万博のコンテストに出場するためのグライダーであるが、ナディアを救助するために使われる。
- VIII世はプロペラ機。グランディス一味から逃げるものの、エンジンが故障し海上に墜落する。ノーチラス号に保護された際に水上機に改造されるが、マリーの島の上空でネオアトランティスの攻撃を受け、撃墜された。
- オートジャイロ
- 開発者:ジャン
- グラタン
- 正式名:グランディスタンク
- 開発者:ハンソン
- 6つのモードを持つ6輪の万能タンク。モードの切り替えはパンチカードを差し込んでから、鍵盤で一定の操作をすることにより行う。なおグランディスは勝手にカトリーヌと名づけており、グラタンと呼ぶと激しく怒る。
- モード1 走行モード(車輪による走行)
- モード2 直立モード(4本足による歩行、起伏の激しい場所で主に使用)
- モード3 砲撃モード(主砲を使う場合)
- モード4 水上モード(水上を航行する。本来潜水はできないが、機雷除去のため改造して潜水作業を可能にしたこともある)
- モード5 マジックハンドモード(2本のマジックハンドを伸ばして操作するモード)
- モード6 飛行モード(気球を展開して飛行するモード)
- 直列6気筒サイドバルブエンジン搭載。
- 最終話近くでは、主砲をレーザー砲に換装。レッドノア内部を縦横無尽に駆けめぐり、相手に混乱を与え、最後はバベルの塔機関部にて遠隔操作で自爆し、バベルの塔を使用不能にした。
- アイアンキング(第29話)
名称はアイアンキングから。流され島での生活で喧嘩が絶えないサンソンとハンソンの決着をするために作られた。
- レッドキング(赤)
- 開発者:ハンソン。名称はレッドキングから。元々外部電源だったが、公平な勝負を願うジャンから贈られた小型電池を搭載。まっすぐしか走れない。
- ブラックキング(黒)
- 開発者:ジャン。名称はブラックキングから。キングの調教に失敗したサンソンが、ハンソンの作ったレッドキングの設計図を元にジャンに作って貰う。ジャンの作った小型電池を搭載。やはりまっすぐしか走れない。
- メカキング(第33話)
- 開発者:ジャン。監禁されたキングを救出するためにゴンザレスの装甲車に突入後、自爆した。
- グラタン2号
- 開発者:ハンソン。実際は野豚に牽引させるだけの荷車だが、回転ノコギリなど物騒な物がついていたりする。
[編集] ネオアトラン関連
- ガーフィッシュ
- 開発者:ネオアトラン技師。ネオアトランティスが主に通商破壊工作で用いた大型潜水艦。
- ガーフィッシュII
- 開発者:ネオアトラン技師。巨大な衝角を備えたガーフィッシュ改良型。
- 人間タンク
- 開発者:ネオアトラン技師。「万能工作機械、死なない兵隊」
[編集] 観艦式
- 空中戦艦
- 開発者:ネオアトラン技師
- 発掘した反重力エンジンにより飛行。動力は艦内に設置された石炭火力発電により供給されている。
- 空中戦艦2番艦
- 正式名:「デウス・ウキス・マキナ」(機械仕掛けの神)
- 開発者:ネオアトラン技師
- 兵装:
- スーパーキャッチ光線(名称は『ガメラ対宇宙怪獣バイラス』から)
- 開発者:オリジナルは古代アトランティス人、作中のものはネオアトラン技師(ネモの台詞による)
- 原子振動砲(古代ジェリコの壁/エリコの壁を破壊したという設定)
- 開発者:古代アトランティス人(ネモの台詞による)
- 殲滅爆弾ならびに大型殲滅爆弾
- 開発者:不明。連続発射しているところからネオアトラン技師でも作れるのではないかと思われる。
- 重力子爆弾
- 開発者:古代アトランティス人
- カノン砲
- 開発者:(おそらく)ネオアトラン技師
- スーパーキャッチ光線(名称は『ガメラ対宇宙怪獣バイラス』から)
- バベルの塔第2号(おまけ劇場)
- 開発者:ネオアトラン技師
- レッドノア
- 正式名:衛星都市レッド・ノア
- 開発者:M78星雲人(絵コンテではメシエ13球状星雲団ブラックホール第三惑星人)
- 直径12.2Kmのアダムスキー型円盤。地球に来た3機のうちの1機という設定。旧約聖書『創世記』のノアの方舟でもある。
[編集] その他
- アトランティス
- 開発者:M78星雲人。
- 大西洋海底の巨大遺跡。いわゆる伝説の大陸アトランティス。前身は地球に来た旧約聖書『創世記』にあるノアの方舟3機のうちの1機で、3機中最大の宇宙船だったという設定。
- ブルーノア
- 正式名:「衛星都市ブルー・ノア/タルテソス王国」
- 開発者:M78星雲人。名称は『宇宙空母ブルーノア』から。
- 直径12.2Kmのアダムスキー型円盤。地球に来た旧約聖書『創世記』のノアの方舟3機のうちの1機という設定。
- 弾丸トンネル
- 開発者:古代アトランティス人
- 鯨
- 正式名:イリオン。開発者:古代アトランティス人。
- ニンゲン創造途中の試作品。
- ニンゲン
- 正式名:アダム。開発者:古代アトランティス人。
- 旧約聖書『創世記』の最初の人間アダムであり、古代アトランティス人によりそのしもべとして使用すべく開発されたが、小型化に失敗したため実用化は不可能となり、他の人間の試作品とともにレッドノアに保存されていた。結果としてアトランティス人はゼロからの開発を断念し、既に地球上に存在した類人猿を改造して人間を作ることとなる。
- リーフ64
- 海底洞窟。灼熱病に効果のある薬草が生えている。
- ナディアとマリーが灼熱病に感染したとき、ノーチラス号が向かった場所。
- 名称は『トップをねらえ!』に登場した同名の恒星から。日本の九九「8×8(ハッパ=葉っぱ=リーフ=薬草)=64(ロクジュウシ)」をもじったものとも考えられる。
[編集] スタッフ
- 原案:ジュール・ヴェルヌ作『海底二万マイル』
- 総監督:庵野秀明
- 監督:樋口真嗣
- 脚本:大川久男、梅野かおる(第16話~)
- キャラクターデザイン:貞本義行
- 設定:前田真宏
- 美術監督:菊池正典、佐々木洋(第1話~第33話)、小倉宏昌(第34話~第39話)
- 色彩設定:高星晴美
- 作画監督:貞本義行、鈴木俊二、窪岡俊之、川名久美子、釘宮洋、高田耕一、小泉昇、本田雄、庵野秀明、鶴巻和哉
- メカ作監:増尾昭一
- 編集:古川雅士→尾形治敏→薩川昭夫
- オープニングテーマ:『ブルーウォーター』(歌:森川美穂、作詞:来生えつこ、作曲:井上ヨシマサ、編曲:ジョー・リノイエ)
- エンディングテーマ:『Yes, I will ・・・』(歌・作詞:森川美穂、作曲・編曲:ジョー・リノイエ)
- 音楽:鷺巣詩郎
- 音響監督:清水勝則
- 効果:野口透(アニメサウンドプロダクション)
- 録音調整:成清量、西澤規夫(第5話~第39話)
- 録音助手:武藤雅人
- 録音スタジオ:整音スタジオ
- 録音制作:ザックプロモーション
- エピローグ作画:本田雄(第39話)
- 制作:久保田弘、丸山健一(第1話~第22話)、吉田圭一郎(第23話~第39話)
- アニメーション制作プロダクション:東宝、KORAD、グループ・タック、GAINAX、世映動画
- 共同制作:NHKエンタープライズ、総合ビジョン
- 企画制作:NHK
- 著作:(C)NHK・総合ビジョン
[編集] 放映リスト
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[編集] 関連作品
[編集] 劇場用映画
ふしぎの海のナディア 劇場用オリジナル版
- TV版のラストから数年後のストーリー。
- マリーやキング、エアトン、エレクトラを始めとするノーチラス号乗組員はナディアの回想シーン以外では登場しない。(この回想シーンは断続的に30分ほど続き、しかもTVの映像の使いまわしとなっている。)また、エレクトラとネモ船長の子供(ナディアにとっては母親違いの弟か妹)も登場しない。
あらすじ
- ナディアはロンドンのプラネット・タイムズ紙に見習い記者として勤務していたが、未だに編集長からはお茶汲みを仰せつかるだけの雑用係と見られていた。このころ、軍部や政財界の要人が衆人環視の中、突然体中から煙を噴きだし、着衣を残して肉体が蒸発してしまうという怪事件が世界各国で頻発していた。
主な新キャラクターは以下の通り。
- この作品のストーリーの鍵を握る少女で、本作のサブヒロイン。性格はナディアと違って大人しい。ル・アーブルの海岸に打ち上げられていたのを、偶然見つけたジャンに保護される。ギーガーは私立探偵を営むグランディスたち3人組に彼女を探し出すよう依頼する。実は彼女は、父のウーラー博士が死んだ娘のかりそめとして、自らが発見した生命エネルギーの技術を使って創り出した人造人間であった。
- 余談ながら、ファジィがジャンと一緒にいて、ジャンになついているところを見たナディアが嫉妬してジャンに対しつれない態度を取るシーンがあった。
アルベルト・ウーラー博士(声優:大木民夫)
- ファジィの父。生命エネルギーの研究の結果、人造生命を産み出すことに成功するが、神の教えに背くという理由で教会などから排撃され、学会などの表舞台から姿を消す。その後、娘のファジィ(オリジナル)が殺され、娘の身代わりとしてファジィを創り出す。その後、人類に絶望して、ギーガーの世界征服計画に参加する。
ギーガー(声優:大塚周夫)
- ネオアトランティス残党の一組織のボス。ガーゴイルのことを『超科学に溺れた負け犬』と蔑むが、些細なミスでも即決で部下を処刑するなど冷酷で狡猾な面はガーゴイルと大差ない。ウーラー博士の協力で創りだした列強各国の要人そっくりで自分の命令どおりに動く(自我の存在しない)人造人間と本物とをすり替え、人造人間に列強間の軍事的緊張を高めさせて世界大戦を引き起こし、世界人口の「間引き」を行うと共に列強を疲弊させて、その間隙を突く形で世界征服を行おうとしていた。
フライ(声優:池田秀一)
- ネオアトランティス残党で、ギーガーの部下。ガーゴイルの失敗にすっかり懲りたようで、『いつ成功するか分からない世界征服よりも目先の金。』のためにギーガーを裏切り、ギーガーの作戦計画とその証拠の書類を、ロンドンのプラネット・タイムズ紙に高く売り込もうとする。作戦計画の書類をナディアに託した直後、ギーガーの放った追っ手に射殺される。ファジィをタンゴタンゴ島(ギーガーの根拠地)から(おそらく人造人間の見本として)連れ出したのも彼である。
ナレーター(声優:池田秀一)
[編集] 書籍
- 小説 ふしぎの海のナディア 上・中・下
- TVアニメ版のノベライズ。ただし主要ストーリーをなぞるのみで、オミットされている各種ストーリーも多い。
- 小説 NADIA THE MOVIE ふしぎの海のナディア
- 映画版のノベライズ。
- ナディアストーリーズ
- 書き下ろしストーリーによる番外編。
- 1. ジャンとナディアのいちばん長い日
- ジャンとナディアの結婚式を執り行う通知が、あの激戦を生き残った仲間たちの元に届けられた。喜び合う仲間たちだったが、その矢先にナディアが失踪。ジャンは探偵社を開いていたグランディスたちの元に出向き、ナディアの捜索に乗り出す。ところが、この事件の裏にはアトランティス復活を恐れる、もう一つの古代文明の生き残り「超自然文明・ムウ」の存在があった。かつてアトランティス以前に地球に降り立って超能力による超自然文明を築きながらアトランティスによって滅ぼされた彼らは、ジャンの科学者としての才能とナディアのアトランティスの血が結びつく事を怖れ、二人を引き離す事を画策。催眠術でナディアの記憶を消し、はるか遠くへと連れ去ってしまった。
- ジャンとナディアの結婚式寸前の物語。2人の間に沸き起こる最後の試練と「アトランティス」と「地球」にまつわる古代文明の最後の因縁を描く。
- 2. ふしぎの森のマリー
- マリーは学校を退学した後、看護婦資格を得てとある村の療養所に勤務する事となった。そこでマリーは優しいながらもどこか陰のある盲目の不思議な男性・シュミッツに惹かれる。同時期、グランディス探偵社では仕事上のトラブルが原因でサンソンが重傷を負う。リハビリのために彼らが医者に紹介されて向かったのはマリーの勤務する療養所だった。
- 見違えるように美しく成長したマリーの初恋と、そんな彼女に惹かれてしまうサンソンの苦しみを描く物語。新婚時代のジャンとナディアも登場。
- 以上、徳間アニメージュ文庫より発刊。全巻ともに小林弘利著。
- ふしぎの海のナディア 絵コンテ全集 THE SECRET OF BLUE WATER COMPLETE CONTINUITY BOOK 全9巻 ガイナックス責任編集 1992年3月
- 1 - 8巻は放映作品、9巻は全巻セット購入者特典でおまけ劇場とラストNGコンテなど。
[編集] CD
- Bye Bye Blue Water
- 第0.5話「おめでとう!」(エーコーが歌う「愛の花園」を含む)
- 第22.5話「記念写真」
- 第26.5話「御期待下さい!」
- 第35.5話「復活の日」
- A.D.1900
- A.D.1901
- A.D.1991・東京
- Good Luck Nadia ~Bye Bye Blue Water PART2~
- 第-(マイナス)1話「決意」
- A.D.1901
- A.D.1907
- A.D.1991・吉祥寺
- A.D.1993・吉祥寺
- A.D.1993・渋谷
- A.D.1996・新宿
- A.D.2005・新東京
- ナディア関連のCDのうち上記2作品は原作を庵野が担当し、第X話シリーズは本編のすき間を埋めるエピソード、A.D.190Xシリーズは本編の後日談、A.D.1991~2005シリーズはナディアとジャンの4代目の子孫にあたる伊藤ナディアについての物語である。いずれも本編を補完する物語として重要。なおCD「Music IN Blue Water」収録の「さすらいのエーコー・ウィラン」にはエーコーがノーチラス号に助けられた時の様子が若干描かれている。また同CD収録のキャラクター・ソングの前には、登場人物たちによるコントも収録されている。
- NADIA COMPLTE SOUND COLLECTION(東芝EMI:TYCY5280~90)
- Disc5~8に本編のために作曲されたBGMが未使用分を含めて全部収録されている。
- なお数多くあるキャラクター・ソングで作詞を担当している「HIDE&シンディー♡」は名前から分かるとおり、庵野秀明と樋口真嗣のコンビの作詞ペンネームである。また「空母そ・そ・そ・そ」も庵野の作詞ペンネーム。
[編集] ゲーム
- ふしぎの海のナディア ファミコン版
- ふしぎの海のナディア メガドライブ版
- ふしぎの海のナディア PC9801版
- ふしぎの海のナディア FM TOWNS版(PC9801版と内容は同じであるが、CD-ROMを活かしてセリフはフルボイスであった。)
- ふしぎの海のナディア PCエンジン版(デジタルコミック)
- 沈むノーチラス号から脱出し動く島で生活するジャン達が、突然現れた不思議の島を冒険するストーリー。
- ふしぎの海のナディア~Inherit the Bluewater~ PS2版 2005年9月22日発売
- TVアニメのストーリーに、ソフィアとラズという新キャラクターを中心とするエピソードを加えた「もうひとつのナディア」。声優と大まかなストーリーはほぼアニメと同様。新キャラクターの声優及び変更のあった声優は以下のとおり。
- ソフィア・ロックヘルド(声優:門脇舞)
- ラズ(声優:小林恵美)
- アンドリュー・ロックヘルド(声優:木内秀信)
- イコリーナ(声優:黒河奈美)
- ネオ皇帝(声優:遊佐浩二)
- ふしぎの海のナディア~Inherit the Bluewater~windows版(PS2版に、特典をつけて移植)2006年6月2日発売
[編集] その他
- おまけ劇場 その1~その10(LD-BOX、DVD-BOXに収録)
- 本作の細かい設定を3頭身キャラクターが解説。
- オープニング
- 1989 ナディアの世界
- これが、ネオ・アトランティスだ!
- 万能潜水艦ノーチラス号 26の秘密
- ブルー・ウォーターのだいひみつ
- ナディア、ミスコンに出場する
- ネオ・アトランティスへようこそ
- ナディア超百科
- 夕やけジャンジャン(第52回)
- 失われた時を求めて...
- 強さくらべ !! N -ノーチラス対レッドノア
[編集] エピソード
- アトランティスの盗作疑惑
- ディズニーの劇場用アニメ『アトランティス 失われた帝国』は、「青く光る不思議なペンダントを持った有色人種の少女が、眼鏡の発明家の少年(男)とともに潜水艦に乗って冒険に旅立つ」というストーリー及びキャラクター型の一致など、この作品との類似点が不自然なほど多々あるとして、ディズニー側が本作を盗作したのではないかと議論がなされている。なお、アトランティス製作者側はこの指摘を受けた時に本作の影響を全面否定している(ナディアとアトランティスの比較を参照)。
- 南の島編・アフリカ編の作画外注
- 23話から30話までの、ジャンとナディアが南の島に漂着してドタバタを繰り返すという回、および32話から34話までの島を脱出した一行がナディアの生まれ故郷に辿り着くまでの回は、作画のひどさやストーリー上不自然なほどの暴走ぶりを見せていることから、ファンの間での評価は低い。これをまとめて「島編」と呼ぶこともある。この回は韓国のアニメ製作会社に作画を外注したもので、同様に手抜きされた『ロスト・ユニバース』の第4話「ヤシガニ屠る」と共に語り草となっている。34話はほぼ全編が挿入歌のプロモーションビデオ的様相を呈しているが、これはあまりの作画のひどさに庵野秀明が自腹を切って作り直したものだという(そのためか、原画担当者の名前は全てペンネームで記されている)。
- 湾岸危機
- 1990年の本放送では中盤以降イラクのクウェート侵攻に関連してニュースの延長による放送休止が相次ぎ、3クールの放送にほぼ1年を要した。しかし、逆にこれによって余裕の無かった制作スケジュールが緩和されたとの見方もある。
- 新潟県中越地震
- 島編のクライマックスにあたる第30話・31話ではナディアたちが暮らしていた島の地下に眠っていた「レッドノア」が起動し、島は相次ぐ地震の末に海没、ナディアたちは命からがら脱出する。この作品は2004年4月よりNHK教育で地上波では初めて再放送されたのだが、ちょうど新潟県中越地震の直後に放送された30話では地震によって地割れが発生する場面がカットされた。翌週は特番により放送休止となり、その後31話を飛ばして32話から放送が再開された。なお32話冒頭の「これまでのあらすじ」は、31話から地震に関係ない場面のみを編集し、井上喜久子による新録のナレーションを付けたものに差し替えられた。ちなみにこの30話・31話には1973年に公開された映画『日本沈没』のオマージュ的なシーンが盛り込まれていたが、後に本作の監督であった樋口真嗣が2006年に製作された『日本沈没』の監督を務める事になる。
[編集] 参考文献
- アニメージュ編集部編 ふしぎの海のナディア 公式ガイドブック ISBN 4193642534
- アニメージュ編集部編 ロマンアルバム ふしぎの海のナディア ISBN 4197210701
- ディズニー批判序説―盗むディズニー訴えるディズニー - 兜木励悟 ISBN 4887186428
[編集] 外部リンク
- NHKアニメワールド:ふしぎの海のナディア
- GAINAX NET|ふしぎの海のナディア(ガイナックス)
- StarChild:ふしぎの海のナディア(スターチャイルド)
- オープンディレクトリ: アート: アニメーション: タイトル: ふしぎの海のナディア
- 本・雑誌・ムック・小説など書籍関連
- あなたの知らない『ふしぎの海のナディア』のページ(英文ページへの機械翻訳を通じたリンク集)
- ディズニー映画「アトランティス」に関する問題同盟
- ナディアとアトランティスの比較
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