FRONT MISSION4
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FRONT MISSION 4 (フロントミッション フォース) |
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ジャンル | ドラマティックシミュレーションRPG |
対応機種 | プレイステーション2 |
開発元 | スクウェア・エニックス |
発売元 | スクウェア・エニックス |
人数 | 1人 |
メディア | DVD-ROM1枚 |
発売日 | 通常版:2003年12月18日 アルティメットヒッツ:2006年5月11日 |
価格 | 通常版:6,800円(税抜) アルティメットヒッツ:2,940円(税込) |
対象年齢 | CERO A(全年齢対象) |
『FRONT MISSION4』(-フロントミッション フォース)は、2003年にスクウェア・エニックスより発売されたゲームソフト。ジャンルはシミュレーションRPG。
目次 |
[編集] 概要
フロントミッションシリーズ初のプレイステーション2用ソフト。前作『フロントミッション3』発売以降、開発スタッフのファイナルファンタジーシリーズ参加等の理由によりしばらくの間、続編の開発が行われなかったが、2003年にフロントミッションプロジェクトとして再始動。その第2弾(第1弾はPS版『1st』)としてリリースされ、正史のフロントミッションシリーズでは4作目となる(『オルタナティヴ』を含めると5作目、更に『ガンハザード』を含めると6作目)。
また、2006年に廉価版アルティメットヒッツとして再発売されている。
西暦2096年のヨーロッパ、南米を舞台に、エルザとダリルの二人の主人公の視点からストーリーが展開する。
[編集] 評価
- ハードがプレイステーション2になったことにより前作に比べグラフィックが大幅に強化されている。とくにイベントシーンはヴァンツァーの動きがより具体的に表現され、戦場の雰囲気がよりリアルに表現されるようになっている。
- シリーズでは初めてキャラクターボイスが導入。英語ボイスということもありイベントシーンでは臨場感が増しており、各キャラクターの出身地による訛りまで表現している点も好評である。
- ストーリー面ではエルザによるヨーロッパ編とダリルによる南米編が交互に進む。舞台がころころ変わる割に互いのシナリオへのリンクが少ないことや、シナリオが二つに別れているにも関わらず全30ステージであるため人物の掘り下げが足りないことに批判の声がある。また、ヨーロッパ編のストーリー展開はやや強引。ただし南米編はスリー・キングスの影響が多々見られるものの、フロントミッションシリーズに通底した戦場のドラマを描けているという評価がされている。
- システム面では、基本的に前作までのシステムを踏襲しつつ多対多の実現、バックパックの多様化などバージョンアップしている。ローディング時間も非常に短い。前作での「出撃人数が少ない」「マップが小さい」といった意見が反映され、基本出撃数が6人に増え、マップも広大になっている。また、『2nd』以来となる弾数制限が復活したことに関しては「面倒だ」という声と「戦略性が高まって良い」という声に真っ二つに割れている。
- インターフェイス面は、前作の『3rd』に比べ非常に使い辛くなっている。メニュー画面や会話画面の文字も小さかったり、背景の色と区別しにくかったりと不親切な点が多く見受けられる。これは『1st』以来の原点回帰を狙ったものであり、フォントはそれに倣ったものであるとのこと。
[編集] キャラクター
フロントミッションの登場人物を参照。
[編集] ゲームシステム
[編集] 多対多の実現
- リンクシステム
- 本作から導入されたシステム。従来のフロントミッションシリーズでは基本的にバトル時は1vs1で行われてたが(例外として『FRONT MISSION3』ではスキルとして援護射撃等が存在していたが、あくまで偶発的なものだった)、本作ではパイロットセットアップ時にあらかじめ他のパイロットとリンクさせておくことで最大4vs4のバトルが可能となった。
- リンクには攻撃リンクと防御リンクの二つがあり、例えばパイロットAがパイロットBを攻撃リンクに設定しておくとパイロットAの攻撃時にパイロットBがサポートをしてくれる。またパイロットAがパイロットBを防御リンクに設定しておくとパイロットAが攻撃されたときにパイロットBがサポートとして反撃をしてくれる。
[編集] 戦闘システム
本作のフィールドは時間と共に移り変わるのが特徴である。つまりは昼夜の変化や天候変化が存在する。視界が遮られる状況下においては武器の命中率が下がったり、射程が下がる現象が起こる。演出的には優れたものであり、カメラに水滴が付着するなど、土地の空気をも表すものとなっている。
- パイロットセットアップ
- パイロットセットアップでは、個々のパイロットを成長させることが可能である。バトルステージでの行動により取得できるEPを消費することでスキルやアビリティを修得できる。またコンピューターショップを利用することで覚えられるスキルやアビリティを増やすことが出来、本来ストライカー(格闘)であるパイロットにミサイラーのスキルを覚えさせることができるなど前作までよりも成長の幅がかなり広がった。
- EPは2周目以降に引き継がれるため、1周目とは異なるユニット構成で楽しむことができるのもポイントである。
- 各種バックパック
- 本作でのバックパックは、前作までに比べその用途が多様化され、バトル中ではより重要な役割を果すものとなった。バックパックとは文字通りヴァンツァーの背中に装備するもので、戦闘においてのサポート役となってくれる。これも加え、従来よりも重量制限がキツくなり、いわゆるスペシャリストは作れなくなった。
- バックパックには、回復アイテムや補給用の弾丸などを所持出来る「アイテム」、ヴァンツァー全体の出力を上げる「ターボ」、パーツ修復および回復等をする「リペア」、電子攻撃などで対象相手にステータス障害を起こすことができる「EMP」、ミサイルを誘導してくれる「センサー」、上空からのアイテム補給や上空からの爆撃支援を行える「ラジオ」、通常では移動不可である段差を越えることができる「ジェット」の7種類がある。
- 補足ではあるが、これらのバックパックの多様化はもともとは後に発売された『フロントミッションオンライン』用のシステムとして考案され、それを本作に応用したとのことである。
- 一瞬にして機体を修復するリペアバックパックは作品のリアリティを損なっているのではないかとする意見も存在する。一方、従来のシリーズにもアイテムで所謂回復アイテムであるリペアが存在するため、大した問題にはなっていない。
[編集] 制作スタッフ
[編集] 関連商品
- 小説『GAME NOVELS フロントミッション4 I』(著:秋津透、画:直良有祐) ISBN 4-7575-1289-9
- 小説『GAME NOVELS フロントミッション4 II』(著:秋津透、画:直良有祐) ISBN 4-7575-1290-2
- 攻略本『フロントミッション フォース オフィシャルパーフェクトガイド』 ISBN 4-7577-1782-2
- 攻略本『フロントミッション フォース 公式ガイドブック コンプリートエディション』 ISBN 4-7575-1118-3
- 攻略本『フロントミッション フォース 公式ガイドブック ファーストエディション』 ISBN 4-7575-1098-5
- CD『フロントミッションフォース プラス ザ・ファースト オリジナル・サウンドトラック』 (SQEX-10021~10024)