イマジナリーナンバー (フロントミッション)
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イマジナリーナンバーとはゲーム『フロントミッション』に登場する架空の兵器。また、遺伝子操作による優良人種の製造計画を指す。
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[編集] 概要
シリーズには毎回ミリタリーバランスを激変させる兵器が存在するが、現に2112年の一連の騒乱の陰にはM.I.D.A.S.と共に常にこれがあった。軍事的にも兵士の能力向上は戦力向上につながり、また遺伝子操作によって各方面に渡る優秀な人類を作り出そうという発想は古くから存在するが、多くは人倫の問題から足踏みを余儀なくされていた。
ラーブヌイ共和国はこれを国家プロジェクトとして、国益に利するという一点のために推進した。研究開始時期は不明。人道からの逸脱と言う点ではバイオニューラルデバイスに匹敵する技術であり、未だ全貌も露わになっていないため今後のシリーズにおいての重要性は高い。事実、公表されれば、後述の点も重ね合わせサカタインダストリィ事件を越える規模の国家スキャンダルになる可能性が高い。ただラーブヌイの機密保持態勢は固く、未だ公表に至れるだけの証拠も無いため続報を待たれる。
また『3rd』においてクローズアップされたのはラーブヌイのリアルナンバー/イマジナリーナンバープロジェクトであるが、各国で同プロジェクトに似た技術の研究が行われている可能性は高い。また現にOCU・USNは言うに及ばず、あまつさえ大漢中はラーブヌイからの技術流出を受け、ECはラーブヌイに継続した援助を行っている。ザーフトラが近年同盟関係になったこと、ラーブヌイの独立体制が優れた技術力に裏づけされている点も重ね合わせると、この闇はあまりに深い。
[編集] リアルナンバー
Real Number 当初進められたプロジェクトで、優秀な素因を持った受精卵から誕生した人類に優秀な教育と思考傾向の製造元の利に適うようなコントロールを施す、計画に基づき製造された個体のことも指す。あくまで優秀な人類であるため能力のバラつきが大きく、コストパフォーマンスの悪さから後に製造中止となる。ただし、取り扱いが簡便である点やイマジナリーナンバーの虚弱性を重ね合わせてその後しばらくは並立して継続された。
2090年代より各方面(各国)に投入される。名称の由来は実数から。
[編集] イマジナリーナンバー
Imaginary Number 経過・目的こそ同じであるがリアルナンバーとは異なり、遺伝子操作によって狙った方面に突出した天才を作り出すことに成功した。それは政治・経済・軍事などすべての方面に渡る。一方、遺伝子に起因する欠陥や生育過程の問題で精神に異常をきたす個体が多く、プロジェクトの主流となりながらも未だ解決には至っていない。また、その思考傾向は常人には読み難く、製造元の意に逆らった暴走の危険性がある。常人を遥かに凌駕する能力の持ち主が独自の理念に基づいて行動した際生じる被害は計り知れない。
2100年代より各方面(各国)に投入される。名称の由来は自然界に存在しない数、虚数から。
[編集] 製造された主な個体
フロントミッションの登場人物を参照のこと。 なお、状況からの推察のみであるが同プロジェクトもしくは類似した計画に関連すると思われる人物が他に数人存在する。
[編集] IN部隊専用ヴァンツァー
暗い蒼の塗装を施した独特の形状の機体。パイロットの技巧と高い性能も相まって通常の軍には手の付けられない能力を持つ。戦闘部隊に所属するイマジナリーナンバーとS型パイロットの能力のどちらがより優れているかは不明だが、元来COMの進歩によって発展してきたWAPの性能と今まで日の当たることの無かったパイロットの性能が合致するとは興味深いことである。
奇しくも、イマジナリーナンバーでもS型でもない者である武村和輝や草間亮五といったパイロットもまたIN部隊専用ヴァンツァーを使いこなすことが出来たことから、COM自体は通常のものを使用できると考えられる。同時に、パイロットの性能というのは、人為的な遺伝子操作の結果であるか自然下における進化の結果かはともかく、個人の能力も少なからず作用していると彼等は証明しているのであろう。