10

出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』

10
素因数分解	2×5
ローマ数字	X
大字	拾
2進数	1010
8進数	12
12進数	A
16進数	A
20進数	A
記数法	十進法

10（十、じゅう、とお）は、自然数または整数において、9 の次で 11 の前の数である。日本語の訓読みでは、十倍を意味する語尾を “そ ” と読む（例：三十［みそ］）。

[編集] 数学的性質

10 は合成数であり、約数は 1、2、5 と 10 である。
1／10 = 0.1　他に自然数の逆数のうち、小数点以下1桁の有限小数で表わされるのは 1/2 = 0.5、1/5 = 0.2 のみである。
10 は 4 番目の三角数であり、一つ前は 6、次は 15である。
10² + 1 = 101 であり n² + 1 の形で素数を生む。
$\sqrt{10}$ は自然数の平方根ではπに最も近い。

$\sqrt{10}$ =3.16227766…　π = 3.14159265…

自然数に 10 を掛けると元の数の右端に 0 をつけた数になる。例: 45 × 10 = 450
九九では 2 の段で 2 × 5 = 10 （にごじゅう）、5 の段で 5 × 2 = 10 （ごにじゅう）と2通りの表わし方がある。
10! = 3628800 である。10 以上の数の階乗はその末尾に0 が２つ以上つく数になる。

[編集] 10に関連する歴史上の人物

鎌倉幕府の10代執権は、北条師時。
征夷大将軍の官職が設けられてから通算での第10代将軍は、惟康親王。
室町幕府の10代将軍は、足利義材。
江戸幕府の10代将軍は、徳川家治。
日本の10代目の内閣総理大臣は、伊藤博文。
日本の10代目の天皇は、崇神天皇。
大相撲の第10代横綱は雲龍久吉である。

[編集] その他 10 に関すること

人間の手指の数は、通常は両手を合わせて十本である。しかし、手指が十二本の人もいて、しかもこの遺伝形質は優性である。
多くの文明において、標準的な記数法として十進法が採用されている。人間が指折り数える習慣に由来するのであろう。
原子番号 10 の元素はネオン(Ne)である。
SI接頭辞では、10倍は da（デカ）、1／10は d（デシ）である。
- 一般には、10の接頭辞はdeci（拉）、deca（希）。
- これらの接頭辞は、ラテン語のdecem（10）とギリシャ語のdeca（10）、ラテン語のdecimus（1／10）に由来する。又、英語や西語では、小数や十進法をdecimalというが、これもdecimus（1／10）に因んでいる。
- 十角形をデカゴン（decagon）、十面体をデカヘドロン（decahedron）、十人組をデクテット（dectet）という。
ローマ帝国の銀貨デナリウス（denarius）は、本来はラテン語で「十個一組」「10単位」を意味する。
10倍を十重（とえ）やディカプル（decuple）という。
“30÷3 = 10”となる点から、時間においては、10は「1／3」を意味する事が多い。
- 10日間を旬という。1ヶ月（≒30日）の1／3。
- 十年紀：10年を単位とする期間。1世代（＝30年）の1／3。
- 国際連合では、10年単位で世界的に問題解決を促す期間である国際の十年を設定。
十脚類（decapod）：蝦や蟹や烏賊など、10本の足を持つ動物。
モーセの十戒：キリスト教の神がモーセに与えた戒律。
何かを開始する時に、10 から 1 までのカウントダウンが合図としてよく用いられる。
慣用表現では、10は「多く」「全部」の比喩として使われる事もある。例：「一を聞いて十を知る」「十把一絡げ」「十人十色」「十徳ナイフ」
又、10は「終わり」「限り」を意味する事もある。例：「一から十まで」
タロットの大アルカナでは運命の輪。
サッカーにおいては、俗に言う司令塔が10番を付ける事が通例である。
ソフトボールにおいて、背番号 10 は主将が付ける番号。
10を永久欠番にしている球団